このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

<885系 交流特急形電車>

(撮影:SM3編成 3014M 特急「ソニック」14号/博多行  豊後豊岡〜暘谷  2010/4/17)
【解説】

 平成12年3月のダイヤ改正に合わせて、特急「かもめ」用として6両編成・7本が製造されました。翌年には、特急「ソニック」用として2次車の5両編成・4本が落成しています。2次車は1次車からサハ885形100番代1両を抜いた3M2Tの5両編成で登場しましたが、その後中間車が増備され全車6両編成となりました。平成12年にブルーリボン賞・グッドデザイン賞・ブルネル賞を受賞しました。
 最高速度は130km/hで、車体には軽量化のためアルミを採用しました。カーブの多い区間を走行するため、振り子装置を搭載し、パンタグラフ台も架線追随性を高めるため振り子動作に連動して傾斜するものを採用しています。制御方式は、IGBT素子を使用したVVVFインバーター制御です。
 2次車は、基本的な仕様は1次車に準じていて、モハ885形200番代以外は連番の8〜11になっています。モハ885形200番代は男子用トイレのあった位置が電話室になって、車端の多目的室はショーケースや冷蔵庫などを備えた車販準備室となり、コモンスペースの部分はマルチスペースに変更されました。他にサハ885形のデッキには放送装置などを備えた簡易車掌室が設置され、この部分の窓が落とし窓になりました。座席は黒色から赤茶系の色に変更されています。また窓の内側の小窓は構造の変更によって廃止されました。車内表示機には文字放送設備を追加して、扉には開閉によって鳴るチャイムが新設されました。外観はワイパーの数が2本に変更になり、プロジェクションランプが追加されて前照灯ケースの形が変わり1次車より垂れ目になりました。車両性能は基本的に1次車に準じています。
 現在、南福岡車両区に、1次車・2次車をあわせた66両が配置されています。なお、平成15年に発生した、脱線事故によりSM3編成(写真上)の博多方3両が廃車となり、400番台として3両が代替に新製されています。
【運用】

 長崎本線・特急「かもめ」(博多〜長崎・肥前鹿島・佐賀)、日豊本線・特急「ソニック」(佐伯・大分・中津〜博多)に787・883系に混じって運行されています。投入当初は、1次車は「かもめ」、2次車は「ソニック」に運用されていましたが、最近は関係なく運行されています。

(撮影:SM6編成 3021M 特急「ソニック」21号/大分行」  中山香〜杵築  2013/8/30)

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