このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

鉄道関連に戻る 続き ホームへ戻る

列車で行く冬の北海道,その1

2005年2月4日 金曜日

去年の夏に北海道に行った際,思ったこと.一度冬の北海道を見に来よう.
で,列車の旅を企画.土日に休みを一日付け足すと行って帰れそう.で時刻表を見たりして計画,切符を手配. わくわくしながら金曜日を待つ.
最初はこの列車,北斗星3号(3レ) 宇都宮20:29発.
牽引機はEF81 98.自分は11号車の普通のB寝台.
乗り込むとなんだかタバコ臭いなあ,と思ったら禁煙車じゃない. 切符を予約する際に禁煙と言わなかったっけ.でも下段のベッドだし, 夜中にずっとタバコを吸っている人もいないだろうと我慢することに.寝台は禁煙である.
宇都宮駅7番線
宇都宮発車時にはすでに向かいの下段寝台はカーテンが閉ざされ,どんな人が乗っているのだかわからない. 発車してしばらくは落ち着かないものの,防音の効いた車両はレールの継ぎ目の音をやわらかく伝えながら夜の中を北に進む.
止まらないで走り続けるのは乗っていても快適.直流〜交流へ切り替わる黒磯で停車しないとは知らなかった. 弁当が品切れで買えなかったが,つまみ類とおにぎり,ビアでいい感じに時を過ごす.
宇都宮を出て最初の停車は郡山,21:54発.窓の外に雪まみれの455系がいる.
車内販売でもビアを買い足してうだうだ飲んでる.北海道らしくクラシックが手に入る.冷蔵庫にあったチーズのおつまみを持って来たのが大ヒット. 22:29に福島. 国見の峠越えでスピードが落ちる感じでわくわくする.
仙台23:29あたりで眠くなってきて横になる.
盛岡は運転停車したのをうっすら覚えている.青森に運転停車はは4:20ごろ.ここで機関車を付け替えて進行方向が変る. 扉扱いもないので外には出られない.やがて走り出して青函トンネルに入るが覚えていない.
寝台車のテーブル
2005年2月5日 土曜日

次に気がついたらすでに北海道,夜明けごろで外の雪が見える.6:34過ぎに函館着. 久しぶりの停車,扉扱いもある.ここでも機関車を付け替え進行方向が再び変る. ここで架線が途切れるのでDD51の重連にバトンタッチ.
朝ごはんを求めて食堂車に行ってみる.満員なのでロビーカーで順番待ち.ちょうど大沼公園,駒ケ岳のあたりで ロビーカーの両側の窓から雪景色,勾配,右左にカーブする際先頭の機関車が見える.最高のタイミングで 風景と列車の旅の良いところを満喫する.
工場から出たばかりできれいなDD51
洋風の朝食をのんびりいただき,自分の寝台に戻ると向かいの人が通路の補助椅子にいてはじめて挨拶する. カーテンをぴったり閉めている感じから想像したとおりに女性だった.東京での研修に参加した岩見沢の方. 若いので独身で働いている人かな,と思ったら中学生を頭に3人の男児のお母さんだそう.
ちょこちょこと言葉を交わしながら朝のけだるい寝台車の旅が進む.場所によって雪が降ったり日が差したり,と 天気の変化が大きい.途中でスーパー北斗に追い抜かれる.函館〜札幌の所要時間が1時間以上短い列車だ.
だいぶ飽きた頃,11:20,ちょっとおくれて札幌到着.
結局,タバコの煙にもほとんど悩まされずに済んだ.
乗ってきた車両,昭和49年 新潟鉄工製
高架の札幌駅は大きな屋根がついている.この日の札幌は雪だったがホームには雪が入り込まないで快適. 写真かツーリング中に遠めに見るだけの北海道の車両を色々見ることが出来る.
しばらく列車を見た後,新千歳始発なので込んでいることを想定して12:00発の深川までの指定を取る. そのあと,駅のラーメンで昼ごはん.味噌ラーメンはまあまあ.暖かい食べ物でうれしい.
札幌駅で見ていると,みな全体に薄着.特に若い女性はかなり薄着で東京の冬と同じ程度である.
左781系,右721系
12:00までしばらく間があり,列車を見物する.ビアも仕入れる.千歳方面からスーパーホワイトアローがやってくる.
785系電車,3011M
札幌でたくさんの人が降りる.進行方向が変るので降りる人,乗った人,座席の向きを変える人でちょっと混乱.
出発するとぐんぐんスピードをあげ,一面の雪景色の中,粉雪を巻き上げながら疾走する.スピード感が心地よい. そんな景色が流れていくのを眺めながらビアを飲んでみる.
岩見沢で3児の母が下車して行くのを見かけたがこちらには気付かなかったみたい.
岩見沢,美唄,砂川,滝川と止まりながら1時間ほどで深川へ. 普段は広々した農地だろうか,見渡す限り雪,北海道ならではの雄大な雪景色である.
車内では滝川から芦別方面に乗り換えるのに寝過ごしたおばあさん,など色々なことが起きる. おばあさんは深川から特急で戻ることで乗り換えに成功したはず.
深川を発車する列車,後には巻き上げた雪がくっついている. 前面のガラスには高速走行時に跳ね上げた雪,石などで 割れた際の飛散防止でワイパーで拭く領域以外は透明のシートが貼ってある.
雪まみれ
深川から留萌へはこれ.
留萌線,13:23発,4927D,キハ54 501
深川駅でもかなり雪が降っていて,2重窓の外窓の内側を指で拭いてみたものの,外はほとんど見えない. 地元の中学生,などを乗せて出発.ワンマン運行だ.
深川の近くでどんどんお客さんが降りてゆく.雪で普段使わない人も乗っているようだ.
雪はいよいよ強くなり,前が見えるような席に座っていたが運転席のワイパーが利く範囲以外は外も見えない. 座席の横の窓からも曇っているのか雪なのか分からなく白く見えるだけ.
右上方向に進んでゆく
途中恵比島の峠を越えてゆくが,250ps機関2台搭載で苦も無く登っているようだ.
雪がどんどん降っているので線路は見えない.線路上に積もった雪を掻き分け,車輪で踏み潰して走行している. そのせいか,通常より惰行時の抵抗が大きいようで,停車位置の手前でエンジンもうひと吹かし,の操作を各駅ごとに やっていた.
こんな感じで普段より時間がかかっているところを, 乗降の無い駅の扉扱いの時間を短縮して遅れを最小限に食い止めているよう.
約3分ほどの遅れで留萌駅に到着.
運転手が窓の雪を落としている
留萌から羽幌へはバス.時刻表によると乗り換え時間が4分,すでに3分遅れている.
なのに写真を撮ったり,切符に無効印をもらったりして駅から出たところ, 簡単に見つかると思ったバス乗り場がわからない.しかも雪が強く雪まみれになってしまう.
人に聞いたりして駅を出て右側に曲がった場所で待合所を発見.この時点でも通貨時間を過ぎている. でも他に待っている人がたくさんいるので安心.
待合所の係りの人に「羽幌行きのバスはもう出ましたか?切符はどうすれば?」など聞いてみる. 程なくバス到着.係りの人も出てきてくれて,「このバスですよ」と教えてくれた.
バスに乗ってしまえば一安心.たとえどんなに遅れても目的地への最終の乗り物だし.
留萌の市街はすごい雪で,道の両側が雪山.大型車がすれ違える道幅は残っていない. バスが来たのを発見した乗用車は,雪山に片輪を乗り上げ傾いて待っている. 国道に出てしまえば除雪された道幅も広く,普段とほとんど変らないのでは,と思えるペースで進んでゆく. 長距離バスの体裁だが,実際は路線バスで市街地では細かくバス停がある.乗り降りも結構多い.
圧雪路で少しはホイールスピンするかと思ったが全然平気な様で,普通にトラクションがかかっているのに驚く. 長いホイールベース,リヤエンジンの重量配分,スタッドレスのダブルタイヤと有利な条件は揃っているが.
幌延広告入り
一時間ちょっとのバス旅行,北に行くに従い路面の雪も減ってきて,黒いアスファルトも見えてくる. どこのバス停で降りて良いか分からないが,毎夏見ている風景を頼りに降車ボタンを押して降りる. 運賃は1200円だった.

バスを見送り雪の歩道を歩いてゆく.遠目に見える建物まで滑らないように気をつけながら.
寒いけど,雪があると寒さの感じ方が違うな,と思う.
しばし歩いて,いつもの宿,吉里吉里に到着.普段バイクを置くスペースは雪が吹き溜まっていて, 夏の景色とは全く別物で面白い.
建物も冬支度がされ,窓には外からビニールを貼り付け,吹き抜けの空間には断熱材の天井を付けて 暖房の効きを助けている.この天井もマスター手作り.
コーヒーをいただいて一休み.いつもの夕日海岸を見に行くが,道の両側は雪山で空き地には入れない. 寒いので無理しないで戻る.その後は風呂,ご飯,ビア,コーヒーの極楽な吉里吉里の夜.
自分が夕食を食べている頃,他にも夕食のお客さんが3組入っていた.羽幌の有名店なのだ. そういえば,ここの通常メニュー,パスタを食べたこと無いなあ.
やった! 初めての冬きり

13 Feb.2005

鉄道関連に戻る 続き ホームへ戻る

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください