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鉄道模型おきらく研究室:レイアウトと列車のページ

by gyan 様
2007/09/24ご投稿

R140・R103対応、先頭車への動力組み込みなどの改造の試み

ミニレイアウトにおいては、短編成(例えば20m級車2両)や小半径(R140・R103など)のカーブに対応した車両が欲しくなります。そこでR140対応のTOMIXの動力台車やグリーンマックスの物を使う等の方法で対応できるものを紹介します。
●マイクロエース 103系岡山色の先頭車への TOMIX 103系用動力台車(R140対応)の組み込み
この車体はライトユニット本体はかなり上部に位置しており、わずかにテールライトのプリズム部品の部分が動力台車とぶつかる状態です。そこでその部分を削ってやります。
また、ライトユニットへの通電のための線材と当たる部分も削って集電板を出します。

なお、室内灯については、室内灯側のバネと動力台車側の穴の位置が合わなくなります。私はバネの側の位置をずらしましたが、動力台車側を削る方法も可能かもしれません。
はめ込むと、車体側のツメと動力台車側のくぼみがピッタリ合ってパチンとはまります。こんなところに「互換性」があるのもどうかと思いますが、とりあえず動力つきクハのできあがりです。
●TOMIX クハ(クモハ)115-1000への TOMIX 115系用動力台車(R140対応)の組み込み
この車体の場合はマイクロエース103系よりもライトユニットと動力ユニットの干渉が大きいので削去する部分が多くなります。
まず車体を外して、遮光ケースを右の写真のように削ります。
加工した遮光ケースをはめ直した状態。
動力台車側を右のように削ります。また、集電板とライトユニットとの絶縁のためにビニールテープを貼ります。集電板は台車が回転した場合にきっちり接触できるだけの長さのところ(ビニールテープの真ん中あたり)まで残して切ります。
また、元車両の床下から、TNカプラーとスカートを外して取り付けます。但し動力台車側の突起は取ってしまったので、両面テープ等で貼り付けることになります。
実はTNカプラーの部品と台車が干渉するので、このままではR140に対応できません。そこで、双方の当たる部分を少し削る必要があります。ちなみに素のTOMIXクモハ115も同様でR140対応不可です。クハ115は台車形状が異なるのでR140通過可能です。ちなみにKATOの115系車両でもこのあたりの事情は同じです。TOMIXのミニカーブレール対応車種の発表資料は結構穴がありそうです。
この車体の場合はマイクロエース103系のようにはパチンとは合わないので、両面テープ等で固定します。
これで一応出来上がりですが、ライトユニットの光が側面から漏れている状態ですのでもう少し工夫が必要なところです。

ちなみにKATOの先頭車車両は、115系に限らず多くがライトユニットや遮光部品が床板側に固定されている構造であるため、このような方法の改造はほぼ不可能と思われます。
●KATO 阪急6300系の動力台車のグリーンマックス阪急ミンデン18m動力台車(R103対応)への換装
KATO 阪急6300系の先頭車は床板を外すこと自体困難だったので、とりあえず動力車の動力台車の換装を行います。
KATOの車体のガラス部品と干渉する部分について、グリーンマックス阪急ミンデン18m動力台車を右の写真のように削ります。
実はこの程度ではまだ削り足りなく、車体をはめた時に車体がやや膨らむ状態になります。ただこれ以上削るとその部分が完全に取れてしまうおそれがあります。まあそれならそれで両面テープ等で止める方法もあるわけですが。
写真の右側が換装した車両です。R103対応可能になった代わりに、室内はほとんど全体が動力部品で占められている状態です。また、室内灯の取り付けもほぼ不可能と思われます。
●失敗例:KATO キハ52へのグリーンマックスDT22 21m動力台車(R140対応)への換装
某中古取扱点で、キハ52(一般色)が安く置いてあったので、これはキープ!と思い慌てて買ったらT車だったというオチです。もっとも、KATOの動力では元々R140通過は期待できないので、GMの動力台車を探しました。DT22(21m)が、床板のサイズがやや短いですが台車の位置・形状はほぼ同じです。ただ、ライトユニットとダイキャストが干渉するので、ライトユニットを生かすべくダイキャストを切り取る改造を試みたのですが・・・。
結果としては失敗に終わりました。ウォームギアと台車のギアの間で空転してしまうようになったのです。
この原因としては、まずダイキャストの両端を切除したことにより、床板とのビス止め部分が無くなったこと。また、頻繁に台車の抜き差しを行っていたため、プラスチック製のギアケースの突起部分が磨り減ったこと。また、ライトユニットに通電するために無理やりスプリングをハンダ付けしようとして床板が変形したこともあります。いずれにしろ、GMの動力は各部品の微妙な釣り合いで成り立っていることが分かりました。この点で見直すと、KATOの動力はしっかり対策されていることが改めて分かります。
●KATO DD13のR103対応改造
DD13(KATO)は現在生産休止品ということで、中古市場でプレミア価格がついているようです。私は定価の倍くらいの8千円台で購入しましたが、1万5千円近い価格をつけているところもあります。R103を単機では問題なく走りますが、牽引する場合は、カプラーをTOMIXのJC-06から切り出した物に交換(このための車両の分解方法はKATOのカタログに記載があります。間違っても台車を引っ張り抜こうとはしないでくださいね)した上で、次位の車両をやや重量のある物にする必要があります。例えば、オハ31系(KATO)の場合はウェイトを追加する。セキ6000(KATO)ではバラスト等を積載する。但しコキ10000改(台車と干渉する床板の部分を削ったもの)の牽引はED61(TOIMX)とは異なり不可でした。

ちなみにDD13よりも小型のDD16-303(マイクロエース)はR140も不可でした。台車の回転可能角度が少なく、カプラーが台車側ではなく車体側に固定されており、振りが無いので、牽引できる見込みもありません。同じくマイクロエースの蒸気機関車で、C56-160はR103通過可能であるのに対して1号機関車はR103は不可であり、必ずしも車体が小さければ小回りが利くとは限らないことが分かります。なおWebで調べたところでは、ワールド工芸の上信電鉄デキ1のキットは台車が回転しないとのことです。もっともこのあたりになると、おいそれと買って試すというわけにはいきませんが。


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