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旅日記1 城崎温泉と出雲大社への旅
3日目 出雲大社でお参り・サンライズ出雲に乗る
朝食の時間を7時30分にしてもらったので、7時に起きました。新聞が部屋の扉の下に入っていたのを取り出して読みました。世間では飲み物に毒物が混入される事件が全国的に起きており、私も気を付けなくてはと思いました。
朝食は焼き魚と海苔、ちょっと大きな卵焼きとごはん、みそしるなどがありました。(写真を撮るのを忘れました)
朝食後、内湯に入って城崎最後の温泉気分を堪能しました。
9時にチェックアウトした私は城崎駅のみどりの窓口へと向かいました。実は前日時刻表を見て気付いたことがあったからです。 これから向かう鳥取へは、在来線で行けば次に乗る予定の特急に十分間に合うことがわかっていました。ところが、鳥取へ向かう特急がパノラマ車だとわかったからです。 パノラマ車とは通常見ることができない運転席からの景色を席に座りながら見ることができるようになっている車両のことで、関東地方なら小田急電鉄のロマンスカーが同じタイプでしょう。
みどりの窓口でパノラマ車の席が空いているか調べてもらったところ、運良く空いていたので迷うことなく予約をしました。(やったね!)
予約をしてから電車が発車するまで2時間ほど空いてしまったのですが、おみやげ屋でいくつかおみやげを買ったあと、待合室で前日に買った雑誌を読んで時間をつぶすことにしました。
電車の発車時刻がちょうどお昼の時間なので右の画像で左の方に写っている駅弁当屋で「ステーキな弁当」(さむっ!)というお弁当を買って電車の中で食べようかと思ったら売り切れてました。 「ステーキな弁当」以外には、「幕の内弁当」と「かに寿司」が売っていましたが、ちょっとカニは苦手なのであきらめることにしました。さて、昼御飯は食べることができるのでしょうか?
お昼近くになって改札が開いたので通ると、隣のホームに在来線(各駅停車)が入ってきました。2両編成でさすがに車両はちょっと古そうですね。 当初の予定だと、たぶんこの電車と同じタイプの車両に乗っていたでしょう。ところで、運転席の所にある「ワンマン」の表示。首都圏では都電などの路面電車以外ではお目にかかることはないのではないでしょうか。
ようやく特急エーデル鳥取号がホームに入ってきました。思ったより前の窓が大きかったのでこれはイケるかも、と思いました。 運良く2列目という席を予約した私は席に座ってビックリ。本当に前がよく見える! これじゃぁ昼御飯は食べている場合じゃないや、と思いました。
そうそう、前の景色が見えるのは確か前の4〜5列だったと思います。それ以降の席は通常の特急と同じです。一番後ろもパノラマ車ですが、席が後ろ向きになっているのかは見ませんでした。
城崎駅を12時5分、定刻通りに特急は発車しました。
(画像は鳥取駅で撮影)
どお? まさに「電車でGo!」状態。天気が良くてよかった。
私と反対の列(1番前)に分厚い時刻表を広げて、手にはビデオカメラを持って撮影している男性がいました。 これはもうマニア(オタク?)と呼ぶしかないでしょう。すごい人もいるものだ。
電車は山の中をトンネルを抜けながら走っていきます。ときどき、横の車窓から日本海を見ることができました。 日本海というと私は荒波が打ちつける厳しい海というイメージがあったので、このような海を見てちょっと驚いてしまいました。 だって、意外と澄んでいて砂浜もきれいだからね。
城崎駅を出て1時間10分ほどで鳥取駅に着きました。鳥取駅に着く2分ほど前まで山の中を走っていたのに急に高架の上を走り出しました。 さすがに県庁所在地となると高いビルなどの建物が目立ち、忘れかけていた都会の喧騒をふと思い出しました。
乗車券は城崎から鳥取までのものだったので、いったん改札の外に出ました。そして真っ先に向かった場所は・・・そう、駅弁当屋です。 13時を過ぎてようやくお昼にありつけそうです。よかったよかった。
お弁当を買ったあと、改札を通りホームへ行くとすでに特急が止まっていました。 しかし、「特急おき」という割には車両が古いぞ!(しかも3両編成) 他のホームに止まっている在来線を見れば多少は「特急」という豪華さ(?)があるけど、 その前に乗ってきた特急エーデル鳥取はおろか、ちょっと古いと思って乗った特急北近畿よりもさらに古い感じがする。 などといろいろ考えながら電車に乗り込みました。(画像を見たら、隣の在来線の方がきれいだったね)
特急おきは13時28分に鳥取駅を発車しました。ところが、席の周りを見渡して驚きました。私の他に指定席の乗客は3人!(^^;) これじゃわざわざ指定席を予約しなくても、十分自由席でも大丈夫だったのでは・・・。
(特急おきの前のプレートが妙にきれいでかわいいところがアンバランスだ)
さて、ようやく待望の昼食タイムです。実は今回、城崎駅の「ステーキな弁当」よりも先にチェックしてあった駅弁があったのです。それが左の画像の「松茸釜めし」です。
ところで、箱の左上に書いてある「”ふくいくと”した香り」とはどのような香りなのでしょうか?
じゃじゃ〜ん! これが松茸釜めしです。器はプラスチック製ですがしっかりとお釜の形になってました。 真ん中にエビがど〜んと陣取っていて、その右手前にはしっかりと松茸が入っておりました。 それ以外にも栗なんかも入っていて秋のお弁当という感じがします。そう、このお弁当は9〜11月までの期間限定のお弁当だったのです。いやいや、おいしかったです。
そういえば、お弁当の値段はいくらだったかなぁ・・・?
(電車がかなり揺れていたのと近くから撮りすぎたので画像がかなりボケてしまいました)
特急おきが走る山陰本線は宍道湖の畔(ほとり)を通ります。道路を挟んですぐに宍道湖を眺めることができました。
ちなみに、宍道湖はシジミが有名です。あと、安来節で有名な安来駅も山陰本線は停車します。
15時38分に出雲市駅で特急を降りました。これから本日の目的地である出雲大社へ向かいます。
出雲市から出雲大社へ行くには一畑鉄道というローカル線を使うか、あるいは一畑バスを使うか2つの方法がありました。 とりあえずバス乗り場へ行ったところ、あと5分くらいでバスが来る予定だったのでバスで行くことにしました。
バス乗り場でボ〜っとしていると、男性2人が声を掛けてきました。どうやら彼らも出雲大社へ向かうらしく、どうせならタクシーで相乗りしようと言うのです。 どちらでもよかった私はOKをして一緒にタクシーで出雲大社へ向かうことにしました。
声を掛けてきた2人もそれぞれ一人旅の途中でたまたまバス乗り場で知り合ったそうです。一人は公務員、もう一人は大学生で 奇遇なことに3人とも東京・埼玉と関東の人間でした。タクシーの中でこれまでの旅のことやこれからの行動についていろいろお話をしました。 話の中で、出雲の名物は「出雲そば」であることを運転手のおじさんから聞きました。
タクシーで出雲大社の西側まで行ってもらいました。ここからは本殿まですぐに行くことができます。 まず、一番手前にある「拝殿」でいい女性と出会えるようにお参りをしました。(出雲大社は縁結びの神様なのです)
そのあと、拝殿の東にある宝物殿という資料館に入りました。なぜかそこには名刀正宗が。思わずシャッターを切ってしまいました。 しかし、撮影してから気付いたのですが、すぐ横に「撮影禁止」の立て札がありました。いや〜、気付かなかった。(ということにしておこう)
宝物殿を出てから本殿へ行くことにしました。ところが、本殿へ行く手前の「楼門」が閉ざされていて、そこにお賽銭箱がありました。 仕方なくそこで2回目の参拝をしました。
(左の画像は本殿の手前にある楼門)
楼門の脇でおみくじを引きました。それによると「結婚はよろし」なのに「願いは叶わず」と書かれていました。う〜ん、微妙な表現だな〜。(^^;)
タクシーで一緒に来た仲間に本殿をバックにして撮ってもらいました。一人だったら自分を写す機会がなかっただけに出会えてよかった。
(しかし、顔がボヤけてしまいました。この方がカッコよく見える?)
出雲大社でのお参りも済んで少々お腹が空いた我々は、来る途中にタクシーの運転手から聞いた名物の出雲そばを食べようということになりました。 出雲大社の周りには何件もそば屋があったので、どのお店に入ろうか迷ってしまいました。そこで、大学生が持っていたガイドブックを見てみると、 荒木屋というお店が有名であると書いてありました。ちょっと道がわからなかったので、地元の人に聞きながら荒木屋まで行きました。 5分ぐらい歩きましたが無事荒木屋に到着しました。お店も営業中でした。
出雲そばは、ゆでたおそばを割子とよばれる器に入れて、いろいろなものをかけて食べるのが特徴です。 我々はメニューから割子三段重を注文しました。左の画像が割子三段重です。これにつゆをかけて食べます。3段の割子には生卵、とろろいも、刻んだネギがそれぞれ乗っています。 あとこのほかにそば湯が付いてきました。
そばはコシあっておいしかったのですが、ちょっと量が少なかったのが残念です。わんこそばのように決まった量がないのが出雲そばなのでしょう。 我々が食べている時にのれんが降ろされました。まだ営業時間内だったので、そばがなくなってしまったのでしょう。ギリギリ食べられてよかった。
そばを食べたあと、他の2人は出雲大社の先にある日御崎へ行くことにしたのですが、私は2時間後に予約してある寝台列車に乗るのでここで別れることになりました。 他の二人は日御崎行き、私は出雲市駅行きとそれぞれ違う方向のバスに乗りました。
20分ほどで駅に着いてお弁当を買おうと思ったのですが、先ほどそばを食べたこともあってあまりお腹が空いていませんでした。 そこで量が少ないものを選ぼうと思ったのですが、少なそうなものは売り切れでした。仕方なくキヨスクでお菓子を買って電車を待ちました。
19時をちょっと過ぎたところでこの駅始発の寝台列車、「サンライズ出雲」がホームに入ってきました。
サンライズエクスプレスは98年7月に走り始めたばかりの車両で、現在走っている寝台列車でもグレードが高い豪華寝台です。 出雲市発の「サンライズ出雲」と徳島・高松発の「サンライズ瀬戸」がありますが、この2本は途中の岡山で連結して東京へ向かいます。
サンライズエクスプレスではA寝台とB寝台があり、グレードが高いA寝台は「シングルDX(デラックス)」と呼ばれる個室です。 B寝台には二人専用の「サンライズツイン」、一人でも二人でも使用可能なシングルツイン、一人専用の「シングル」と「ソロ」、それと横になるスペースだけの「ノビノビ座席」(寝台料金不要)があります。
列車は定刻通り、19時6分に出雲市駅を出発しました。
私が乗ったのはサンライズ出雲にたった6室しかない「シングルDX」です。 ちょっとリッチな旅のクライマックスを飾るには最高の個室です。
右の画像がシングルDXの個室です。部屋の中で着るガウンも用意してあります。 ベッドと掛け布団は羽毛だそうです。それから専用の洗面台もあります。
(撮影している自分が鏡に写ってしまいました)
ベッドの向かいにはテーブルがあります。例えば次の日までに作成しなければならない書類があればそこでの作業ができます。
画像右のハンガーの下にあるものは、ドアロック用の設定パネルです。 ここでドアを開けるための暗証番号を設定すれば、部屋の外へ出掛けるときに他の人の侵入を防ぐことができます。
部屋の中でロックしたドアを開けるためには、外部にあるこのパネルで暗証番号を入力します。
これが車掌からA寝台の乗客だけに配られるシャンプーセットとシャワーカードです。
左上のきんちゃく風の袋の中身を並べてみると、上段からシャワーキャップ、ひげ剃り、歯ブラシ、折り畳み式のくし、 濡れたものを入れるビニール袋。中段はポケットティッシュ、シャンプーとリンス、レディースセット(髪を束ねるゴム、コットン、綿棒)、 靴を拭く紙。下段はタオル、石けん、洗顔フォーム、メンズセット(化粧水、ヘアトニック、ヘアリキッド)です。
右下のシャワーカードは袋の中に入っているものではなく、車掌から直接もらいます。列車のなかにシャワールームがあるので、 そこでシャワーを浴びることができます。1枚のシャワーカードで6分間使用することができるそうです。
私は列車が発車して10分ほどしてから、シャワーを浴びました。しかし、列車は揺れるので非常に大変でした。 それでも昼間の気温が30度を超える中、出雲大社へ行ったりして汗をかなりかいたので、シャワーで流してサッパリとしました。
そういえば、シャワー室に行ったときにシャンプーセットを持っていくのを忘れましたが、シャワールームにシャンプーとボディーソープが 用意してあったので助かりました。
(かなり画像がボヤけちゃってますね)
ベッドに寝ながら月を眺めることができました。実際にはもっと月は大きく、そしてきれいに見えましたよ。
しばらくして私は深い眠りに就きました。
次の日の朝は6時15分に横浜まであと30分というアナウンスで目が覚めました。終点の東京には定刻通り、7時12分に到着しました。 これで長いようで短かった私の旅は終わりです。
今回の旅は初日こそ京都で雨に降られましたが、その後はいずれも天気に恵まれ、気分良く行動することができました。 おいしい料理やゆったりとした温泉気分、そしていろいろな人との出会いなど楽しいかった思い出でいっぱいです。
さて、次回はどこへ行こうかな・・・。 [終わり]
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