このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

流れ星が消えないうちに


【著者】 橋本  紡     【装丁】 新潮文庫 343頁
【価格】 514円+税   【発行】 平成20年7月

本書は、20歳の奈緒子と巧が交互に思い出を語るという構成でつくられている。その中心にいるのは、1年半ほど前に事故死した奈緒子の恋人で巧の友人、加地である。
加地と巧と奈緒子の三人が親しくなったのは高校2年生のときだ。それまで加地と巧は、さほど親しいわけではなかったが、文化祭の準備の最中、プラネタリウムを作っている加地と展示場の飾りつけをしていた巧がお互いの仕事を助けあって友情が芽生えた。
加地と奈緒子はお互いに好意をもっていたが、きっかけをつかめきれずにいたところ、巧が奈緒子を加地のプラネタリウムへ誘って関係が確かなものになった。
高校を出てからも三人の関係は続いていたが、加地は海外でバス事故にあい亡くなってしまう。加地の思い出にしがみついている奈緒子に、巧は手を差しのべる。
あるいは、身近なところでこんなことがあっても違和感がないと思わせる、恋愛小説の新しい形である。





2012.1.30

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