このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
大宮工場は、日本鉄道(高崎線や東北線の前身)が明治27年に汽車の修理工場として開設したのが始まりで、その後一世紀以上にわたって、首都圏を走る機関車や電車、客車などの修理・改造・点検を行ってきた、由緒ある工場です。
旧・大宮市が鉄道の街として発展することになった中心的存在で、いまでも街のシンボルとなっています。
当日の様子を簡単に紹介します。
EF58-89
この機関車は、昭和31年東海道本線が全線電化された日、大阪→東京で特急「つばめ」の初列車を牽引しています。
東海道線で活躍したあと、東北本線や上越線に移り、急行列車や普通列車を牽引しました。
EF58の多くは国鉄時代に引退していますが、この89号機はイベント用としてJRに引き継がれ、平成11年まで活躍していました。
現在は引退し、大宮工場で保存されています。
EF80-36
この機関車は、昭和37年に常磐線の電化用として製造されたものです。
常磐線は取手〜藤代間で架線の電気の種類が直流から交流に変わりますが、機関車を交換することなく、通しで運転できるように開発されました。
寝台特急「ゆうづる」の先頭にも立って活躍していましたが、昭和60年に後継に道を譲り、引退しました。
ED16-10
この機関車は、昭和6年の上越線全通時に同線用として製造されたものです。
晩年は青梅線・南武線の石灰石輸送列車で活躍し、昭和58年に引退しています。
キヤE993-1
これはJR東日本が試作・研究を進めているハイブリット気動車。
起動時、発車時は発電機で作った電気で動かし、25キロ以上になると、ディーゼルエンジンで走行するしくみです。
「NEトレイン」と呼ばれています。数年以内に実用化を目指すとか。
同じ車両ですが、両面で配色が異なります。
構内の試運転線では、試乗列車が運転されていました。
牽引しているのはEF55という機関車で、そのデザインから「ムーミン」と呼ばれています。
昭和初期、世界的に流行した流線型ブームに乗って製造されたものです。東海道本線の特急で活躍しました。
一度引退しましたが、昭和61年に復元され、主にイベント列車で使われています。
当日は検修棟の中も公開されていました。というか、こちらの公開のほうがメインと言えるかもしれません(^^)
機関車をバラバラにして修理している様子を見ることができました。
当日は30度を超す暑さで、見にくる人たちもよくやるなぁ〜という印象でした(わたしもでしょうが!!!)。
私はあまりの暑さに、ビールを飲みに工場前のラーメン屋さんに駆け込んでしまいました。
現在秋葉原にある交通博物館の大宮移転も決まり(2006年予定)、ますます鉄道の街として発展する大宮。はたしてどんな博物館ができるのでしょうか、私は楽しみにしています。
大宮工場で保存されている車両も、博物館入りとなるようで、貴重な車両や資料が後世に受け継がれていくのは、大変すばらしいことだと思います。
(注)大宮工場は、6月1日の組織改正により、大宮総合車両センターに名称が変更されました。
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