銚子電鉄の旅
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



銚子電鉄の旅


〜2001年8月4日〜

ガーガー一家、銚子電鉄の旅に出る。




 一家揃って、銚子電鉄に乗ってきました。普段は車で移動することが多い我が家、子供たちが 退屈せずに電車の旅を楽しむことができるだろうか…という心配など一切思いつかないまま、 当日の午前9時半に突如の思いつきで出かけて行きました。

 とはいえ、銚子までは自家用車で片道2時間の移動。果たしてこれは、鉄道旅行なのかドライブなのか…? 本人たちも判別がつかないまま、快晴猛暑の銚子駅にたどり着きました。

銚子駅前の魚料理店「かみち」 で昼食銚子駅の銚子電鉄ホームには風車 つき駅舎がある



 銚子駅で、車掌さんから「1日乗車券」を購入。1日乗り放題で620円、「濡れ煎餅1枚 プレゼント」や各施設割引券などもついています。
 車内は、観光客7割、地元客3割…といった感じで、座席はほぼ埋まり、立ち客まで出る盛況。 1両だけのレトロな車両での銚子電鉄の旅が、スタートです。

レトロな車両に可愛い塗装の銚子電鉄「この古い電車に乗るの?」



車内は木の床張り窓を開けて走る電車に乗るの、初めてだね。



 電車は左右に体を揺すりながら、のんびりとゆっくりと銚子半島を進んでゆきます。 一駅ごとの間隔が短いためか、スピードを上げることなく、もう次の駅に着く…その繰り返し。 沿線の駅は、超懐古的ノスタルジック・ローカル駅と、お洒落な南欧風モダン駅が交互に現れます。 そのギャップの激しさに、思わず「次の駅はどんな佇まい?」と目を向けるようになっていきました。

 電車はクーラーなどついていないため、窓が全開の状態で走りゆきます。子供たちは 窓が開いた電車に乗るのは初めてなので、窓から首を出さんばかりに車窓の景色に釘づけ。 沿線にはヒマワリやムクゲ、アジサイ、キョウチクトウと様々な花が咲いていて、彩りを添えていました。 のどかな景色と同時に、何とも言えない田舎らしい匂いも漂ってきましたが…。

トロッコ車両「澪つくし号」も連結終着駅の外川。ローカル色満点



 やがて電車は、終着駅・外川(とがわ)に到着。外川駅は、沿線きっての超ローカル駅でした。 その醸し出す雰囲気は、レトロな車両とあいまって、何とも言えない、鉄道の原風景とでもいうべき 魅力に溢れていました。

 外川駅から坂道を下ると、程なく海へ出ました。太平洋を見渡す外川漁港で、腰を降ろして ジュースを飲みながら休憩。うだるような暑さのなか、潮風と冷たい飲み物が我々を癒して くれました。

外川駅舎内は何ともノスタルジックな佇まい外川漁港にて



 散歩から戻ってみると、外川駅のホームに、トロッコ車両「澪つくし号」を連結した電車が 停まっていました。もうすぐに発車、ということで、急いで乗車。「澪つくし号」では飲み物なんかも 販売していて、オープン・ビュフェといった感じでしょうか。外川をゆっくりと発車すると、風が 何とも心地よい。我々は一駅だけ乗車して、すぐに犬吠(いぬぼう)駅で降りる予定だったのですが、 ママガーと二人で、「もうこのまま銚子まで乗ってっちゃおうか?」と真剣に検討しました。

 結局、予定通り犬吠で降りることにして、後ろ髪ひかれる思いで「澪つくし号」にお別れしました。

犬吠駅は南欧風のお洒落な造り。「電車レストラン」も営業中犬吠駅構内では人気の「濡れ煎餅」を手作りで焼いていた



 犬吠駅は観光地らしく、お洒落な佇まいの駅舎が立派に建てられていました。駅舎内では 土産もの売り場もあり、そこでは銚子電鉄が生んだ名物「濡れ煎餅」も手作りで焼いていました。 「一日乗車券」を購入した乗客には、この濡れ煎餅各1枚がここでプレゼントされる特典があります。 ママガー、ちゃっかりと煎餅をタダでゲットしていました。

 犬吠駅から8分ほど歩くと、灯台のある犬吠崎にたどり着きます。全部で99段の階段が あるという犬吠崎灯台に上り、太平洋の素晴らしい眺めを見渡します。高所恐怖症などとは無縁の、 怖いもの知らずのマメガーが平気で灯台の柵によじ登り、パパガーがおっかなびっくりでマメガーの 体を支える。チビガーはちょっと遠慮がちに、海を眺めている。…ン、ママガーは?
「ま、待って、貧血起こしちゃった。ちょっと休憩。」と言って、外に出てきません。運動不足の ママガーには、99段の階段は少々きつかったようです。

犬吠駅から歩いて8分。犬吠埼灯台に上る犬吠埼の荒波を見下ろして



 灯台を降りて、犬吠崎の荒波を見下ろし、
パパガー「いやー今日は暑いよねえ。その辺でかき氷でも 食べない?」
ママガー「待って。そこで買ったら1つ500円よ。駅の電車レストランは320円だったよ。」
ということで、駅まで戻り、駅舎に隣接する“電車レストラン”でかき氷を買いました。 “電車レストラン”は、昔使っていた車両2両を改造してレストランにしたものです。椅子に座っている と、食堂車にでもいるかのような気分になってきて、ちょっといい感じでした。

 間もなく上り電車が来たため、かき氷を持ち込んで乗り込みました。猛暑のなか犬吠崎から歩いてきて 汗だくになってしまった我々にとって、窓から吹き込む風とかき氷は天国にいるような気分にさせてくれました。

 ちょうどかき氷がなくなった頃に、電車も銚子駅に到着。短い銚子電鉄の旅でしたが、 とてもいい雰囲気で、家族揃って楽しめました。



旅でのデジカメ写真は1枚12円でプリントしましょう

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