9600大正時代に最も大量に生産された貨物・勾配用機
1913年から1926年までに、770輌というD51に次ぐ輌数が製造された
本格的国産標準設計蒸気の第1号で、従輪のないコンソリデーション(車軸配置1D)でありながら、火室を広く取るため動輪上においた設計で、ボイラー中心はC62に次ぐ高さとなった
また動輪位相は普通とは逆に左側が90度先行しているのも特徴
形態の多彩な点でも一・二を争う形式で、ランニングボード、キャブ下辺のカーブ、テンダー、煙突、デフレクター、空気ブレーキ装置、給水温め器などに枚挙にいとまがない
当初は貨物輸送の第一線に立ち、箱根越えのマレー機を駆逐し、9900(D50)の登場に従って各線区に普及した
8620の「ハチロク」に対し『キューロク』の愛称で親しまれた
第二次大戦中に250輌が軍用機となり、輌数は8620より減少したが、蒸気時代末期には国鉄線上における最古の形式として働いた |
形式 | 軸配置 | 全長 | 全重 | 動輪直径 | シリンダ
直径×行程 | 馬力 | 蒸気圧 | 9600 | 1-D-0 | 16,563mm | 94.85t | 1,250mm | 508mm×610mm | 870馬力 | 13.0kg/cm2 |
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