このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


子供の頃
 終戦前後の生活 ●

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材木運び

  1. 冬の教室は「だるまストーブ」をみんなが取り囲む。ストーブは赤々と灼熱の火の玉である。その脇には本棚のような木の棚があって、一番いい場所に競って弁当箱を入れるのだ。つまり炊き立てのような、温かいご飯が食べられるのである。いい場所を取るには、みんなよりも先に学校に行くしかない。

    ダルマストーブ
  1. お昼の時間になるのが待ち遠しい。授業中も時々弁当棚に目がいく。風呂敷が焦げることもある。弁当を取り出すと、手が焼けるように熱かった。弁当箱は、黄色のアルマイト製である。
  2. 白色のアルミ製のものもある。その蓋が虫が食ったように穴が開いているものもある。真中へんだ。 蓋をとると、そこに梅干がある。毎日そんな具合だから、酸化腐食するのである。
  3. おかずは、そのほかに小魚の佃煮・おこうこ(おしんこう)・ごま塩のまきちらし等である。
  4. 弁等箱のストーブに当たってた面は、少し茶色にオコゲができていた。これがまた旨いのだ。
  5. 外は雪景色である。でも教室中が暖かい。みんな頬っぺたがリンゴのように真っ赤である。
  6. 教室の外には薪が沢山積んである。その薪は僕たちが山から運んだものだ。材木の切り出しは5,6年生が行い、運搬は全生徒が行う。僕たちは、石で木口に「木廻し」というものを打ち込む。それに荒縄を通して、校庭まで曳きずって行くのである。

    木廻し
    木廻し

    木を曳く
    イチニッ・イチニッ

  1. この仕事は重労働であったが、楽しくもあった。渇いた喉を水で潤しながら食べる弁当は格別にうまかった。
  2. 運んだ材木は適当な長さに切り、くべ易い太さに「ヨキ」という道具を使って薪割りをする。それを軒下に積んで置くとよく乾燥する。

    薪割り
    薪割り

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