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 ここへ行ってきました 

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28.11.24-26錦秋の京都

 【東福寺-トロッコ列車-嵐山-嵯峨野-もみじ舟-北野天満宮-永観堂-清水寺】

 マイカーで桜の京都を訪問したのは、平成17年4月だった。それ以来、11年目にして、今度は紅葉巡りの旅である。歳をとってマイカーも自信が無くなっので、今回はツアー旅行とした。いずれにしても、久方ぶりの再訪である。

<1日目>
 出発前日に慌てたのは、天気予報で今夜から未明にかけて、関東平野部に積雪があるという。ツアーバスの集合場所までは、車で行かなければならない。タイヤショップに行ったが、長蛇の列である。バスの集号地まで、同じ前橋市に住んでいる身内に送って貰う相談をしたのだが、やはり冬タイヤは着けていなかった。タクシーもまず駄目だろうと考えて、3時に起きて、降雪の気配を感じたら直ちに家を出ることにした
 そして、5時近くに自宅を出た。霙模様であったが、轍は黒で、首尾よく上信越道の、ららん藤岡PAの集合場所に到着した。バスが来るまでマイカーの中で暖を取り、握り飯で朝食も済ませた。その内に別の同行者もやってきて、予定どおりバスは7時に出発した。天気予報はよく当たり、結局、雪は上信越道から長野道・中央道と降り続いた。


中央道梓川PAの雪景色

 降雪は尚も続いて、除雪車が前方にいるので遅れに遅れ、恵那山トンネルを岐阜県側に抜けて漸く正常走行になった。

 予定時間を1時間ほど遅れて、最初に訪ねたのは東福寺。奈良の東大寺と興福寺になぞらえて、「東」と「福」の字を取り、京都最大の大伽藍を造営した。嘉禎2年(1236)から建長7年(1255)まで19年を費やして完成した。その後、3回の火災に見舞われたが、そのつど再建し現在に至っている。鎌倉・室町期の国宝・重要文化財が数多くある。


本堂

禅堂

 境内には、三門、本堂、方丈、庫裡などの主要伽藍を中心に25の塔頭、寺院がある。


経堂

庭園のカエデ

 主要伽藍の北には洗玉澗(せんぎょくかん)という渓谷があり、西から東へ臥雲橋、通天橋、偃(えん)月橋という3本の橋がある。通天橋は、本堂から通じる廊下がそのまま屋根付きの橋となっている。この付近は特に紅葉の名所として知られている。経堂野の脇から庭園を横切り、臥雲橋を渡る。

 渓谷沿いに上っていくと愛染堂。その先に通天橋と開山堂が見える。渓谷沿いは紅葉が連なっている。


愛染堂

通天橋・開山堂

 みごとな前庭を進み、普門院の総門を潜ると、そこにも庭園が広がっている。


普門院の総門

開山堂 前庭

 開山堂の南側は山の斜面に庭園が築かれている。背後は針葉樹で静謐な世界である。門外に出ると渓谷の向うに方丈と本堂が見える。


開山堂内庭

方丈と本堂

 そこに行く為に通天橋を渡る。橋上は行き来する観光客でごった返している。紅葉を展望できるので写真を撮る人が多い。撮影禁止の絵文字札が、あちこちに貼られているのだが、お構いなしだ。
 方丈は庫裡から入場する。昭和の名作庭家・重森三玲の作(昭和14年)で「八相の庭」と命名され、近代庭園の傑作とされる。


庫裡

方丈と本堂



庭園1

庭園2



庭園3

 今日の見学はこれで終わり。琵琶湖大橋を渡って滋賀県守山市のリゾートホテルに宿泊。バタンキュウで朝まで死んだようぬ眠った。


琵琶湖大橋(ビルの左)

<2日目>
 嵯峨野観光鉄道株式会社が運営するトロッコ列車は、嵯峨嵐山駅からスタートする。ディーゼル機関車に引かれ、渓谷を縫うように走る。乗車時間は保津川沿いの、片道7.3kmの区間を約25分で亀岡駅に到着。ここから歩いて、約5分でJR馬堀駅に着く。ここからJR嵯峨嵐山駅に到着。つまりはトロッコ列車で保津川の紅葉を観賞し、帰りはJR嵯峨野線で、すばやくスタート地点に戻るという合理的手法である。両駅は隣接していて対応しやすい位置関係にある。


トロッコ嵯峨駅

 走行している車窓から撮影することが多いため、画像が流れたりチャンスを逃したりすることも多い。座席が通路の反対側だと窓枠が写ってしまう。


窓枠越しの撮影



保津峡駅

保津峡駅



保津峡

保津峡

 保津川下りの船とJR嵯峨野線の鉄橋が見える。


船と鉄橋

川下り

 トロッコ亀岡駅からJR馬堀駅まで10分ほど歩き、JR嵯峨嵐山駅まで返る。


JR馬堀駅

 昼食後、約120分自由散策。嵯峨野で渡月橋や天竜寺など紅葉名所や名刹の景勝地を歩く。まさに物凄い雑踏で歩道は立錐の余地もない。車道にはみ出る始末であるが、そこは京都である。タクシー・人力車初め京都ナンバーの自家用車も、観光客に対して鷹揚である。警告フォンを鳴らすことはしない。
 先ずは渡月橋。嵐山の中心地でごった返している。渡月橋は現在ほとんどが鉄筋コンクリート造となっているが、欄干部分は木造となっており、嵐山の美しい景色に溶けこんでいる。


桂川下流から渡月橋

人力車が走る

 歩道を北に歩いて直ぐに天龍寺。かつては嵐山の広大な敷地のほとんどが境内であったという。臨済宗の寺として、禅の教えを現代に伝えている。現在は「古都京都の文化財」の一部として世界遺産に登録されている。


大本山天龍寺

嵐山を借景としている



境内の紅葉

境内の紅葉

 天龍寺を後にして境内北側の嵯峨野竹林の道に行く。細い道で、ここもごった返している。


竹林

 さらに進むとT字路に出る。左折し急坂を登ると亀山公園だ。保津川の左岸に切り立った崖に展望台がある。真下に川の流れが望まれる。
 急な石段を川べりに下りた。遊覧船の乗場があり、沢山の遊覧船が浮かんでいる。


亀山公園の展望台から

遊覧船

 その遊覧船に僕等も乗った。称して「嵐峡もみじ舟」。嵐山の中心を流れる大堰川(おおいがわ)をゆったり舟に乗って遊覧する。軽食を販売する船まであり、僕らは甘酒を飲んだ。


遊覧船

軽食を販売する船

 今日の最後は、北野天満もみじ苑宮を見学する。学問の神様-菅原道真公をお祀りする、全国天満宮の総本社である。境内西側には、紙屋川に沿って豊臣秀吉公が洛中洛外の境界と、水防のために築いた「御土居」がある。自然林を背景に、紅葉が鮮やかに色づいている。


楼門

三光門



社殿

展望所から望む国宝御本殿

 以下、史跡 御土居のもみじ苑。







 2日目も終わって昨日のホテルに連泊。

<3日目>
 京都の花めぐりは幸い天候に恵まれ、先ずは永観堂に行く。永観堂は、正しい名前を禅林寺と言う。永観堂とは1040年頃に寺に入った永観という高名な僧にちなんでつけられた名前である。


唐門

御影堂と阿弥陀堂




御影堂

放生池




紅葉のジュウタン

錦雲橋の先弁天島



多宝塔

多宝塔から見た市街地

 中門の近くに売店があり、阿弥陀堂の近くに植わっている「三鈷の松」から落葉した3本の葉をもつ松の葉を無料で戴ける。「三鈷の松」とは密教法具で、3本の葉がそれに似ていることに因んだ名前らしい。葉の長さが27cmもあるのは珍しい。


三鈷の松

 最後の観光地は清水寺。阿弥陀堂には秘仏千手観音坐像が祀られている。清水寺は、京都東山の音羽山の中腹に建っている。始めは「北観音寺」と呼ばれていたが、境内に湧き出る清水が信仰の対象になり、後に「清水寺」に改められたという。


仁王門

三重塔・経堂・開山堂・轟門・本堂



本堂の雑踏

線香一本10円

 清水寺の一番の見所は「清水の舞台」で有名な本堂である。崖下からの高さは18mあり、舞台からは京都市内が一望できる。


市街地展望 京都タワーも見える

 清水寺は東大路通りから約1Kmの清水坂を上った音羽山の中腹にあり、清水坂は多くの土産物店でにぎわっている。
 清水坂の途中には産寧坂や二年坂が接し、京都の一大観光スポットを形成している。長い五条坂や清水坂を登り、たどり着いた最初に目にするのが仁王門。仁王門前は観光客や修学旅行生の記念撮影場所としてにぎわっている。仁王門の右にはちょっと色あせた西門がある。石段の下から眺めると西門の上に塔が伸びているように見える。これが三重塔の先端である。
 阿弥陀堂の左側には釈迦堂があるが、現在は工事中。奥の院からは清水の舞台など本堂を一望できる。


阿弥陀堂・奥の院

子安塔

 清水寺の由来となった清水が、現在でも「音羽の滝」の名水として、観光客に親しまれている。


周辺の紅葉

音羽の瀧

 3日間の紅葉めぐりは天候にも恵まれて無事終わった。群馬県を出発したときには、雪中の出発であったが、京都では幸運の旅で終わることができた。後日、気象協会の発表によれば、前橋市の積雪は4cmで1955年以来66年ぶりだそうである。

以上

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