このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
八ッ場ダム/シリーズ10<2018.6.30> <初めに> <見学行> 不動大橋の名前の由来となった右岸に不動尊がある。4,5台の駐車スペースがあり、そこへ車を停めて、橋上から湖底となる景色を眺めることにした。
橋の下を俯瞰すると、ダムコンクリートの骨材を運搬するベルトコンベアがくの字を描くように敷設されているのが見える。こちらから向うへ旧国道145号の橋を渡っている。周囲には作業車が屯している。
不動大橋の下流側歩道に移動すると、ダム完成後の景観パネルが掲示されていた。完成後の春には湖畔の桜が観光客を楽しませてくれると思う。現在、見学者から苗木を植える資金の寄附を仰いでいる。
橋の下を覗くと、住宅や畑地があった場所で遺跡の発掘調査が続けられているようだ。
不動大橋から下流の八ッ場大橋、更にその先に工事中の八ッ場ダムが見える。
不動大橋の下流を眺めた景観図のパネルが掲示されている。平成28.10.26撮影とある。
目を右に転じると右岸側の高台に川原湯温泉駅が見える。川底に有ったJR東の吾妻線が移転した新駅が見える。ダムが満水したときには、景観が目の前に広がる好位置にある。もう供用されていて、列車が停車しているのが見える。列車の後方に鉄道トンネル、その上に見えるトンネルは県道375線の道路トンネルである。
不動尊から車に乗って不動大橋を左岸に渡る。 ここまでが小生独自の取材である。〜〜〜〜〜〜〜〜 <八ッ場ダムファン倶楽部見学会> 左岸のダムヤードに降り立つ。とにかく目の前にワイヤークレーンの巨大な構築物が天を突き刺している。足元は舗装されているが滑りやすい。右の写真はやたら重機が多く、見たこともなく、何をするのか全く分らない物ばかりだ。作業工程が順調に進み、狭くなった打設現場から不要になった重機をワイヤークレーンで吊り上げてこの混雑になったのだそうだ。
コンクリートを練り、バケットに投入してワイヤークレーンで打設ヤードに運搬する。
指定の場所に着いたらバケットを下降し、コンクリートを排出する。打設チームはそのコンクリートを敷きならす。
コンクリートを敷き均し、バイバックという重機でコンクリート締め固めする。4本のバイブレーターをバックホーの先端に取り付けた構造である。コンクリートの性状変化を内部から計測し、リアルタイムで解析し締め固めが完了したことを判定すると同時に完了位置のデータを記録できるという優れ者である。
見学の終盤になって、たまたま入場してきたトラックがあった。見学の引率解説者が、「いいところに出会った」と言って下方を指したのがこの写真。積んでいるものは監査廊のPCaだという。つまり、予め工場などで製造されたプレキャストのセグメントで、これを現場で組み立てて設置するのだという。
最後の見学がこのトンネル。ダムは頑丈な基礎岩盤の上に造るのだが、岩盤は均一ではなく割れ目が存在する。その状態でダムに水を貯めると割れ目から水漏れが起こる。そこで岩盤にセメントミルクを注入し割れ目を埋めることで岩盤の改良を計る。これがクラウチングという工事である。ここではカーテンクラウチングという工法である。つまりダムの左右にトンネルを掘りトンネルの中からクラウチングを行なっている。左岸と右岸合わせて約300mである。
これで見学会が滞りなく終了して、マイクロバスで集合地点に戻った。例によって募金箱に思い思いの金額を投じてダムカードを貰った。これを道の駅の売店でソフトクリームを50円引きで食べられるのであった。 <独自の取材>
次に先程見学したダムサイトが一望できる見放台という展望台に昇る。一段と高い小山の上にあり、360度の景観が楽しめる。吾妻川の拠水林と先程渡った八ッ場大橋が見える。
この日の取材はすべて終わった。ダム天端の最終打設までもう少しだ。 |
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