このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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八ッ場ダム/シリーズ8<2017.12.15>
ーダム建設に翻弄される長野原町ー

<初めに>
 今回の見学は「八ッ場ダムの左岸天端のコンクリートプラント」である。前回の見学は下からダムを見上げる為、仮設足場を昇ったり降りたりすることが多かった。それに比べると今回は駐車場から近く、体力的には楽である。ただし作業機械と車両が多いため事故を起こさないように気をつけなければならない。見学者は10人ほどに限定されている。

<見学行>
 集合場所は左岸の見放台というダムが見下ろせる展望台の駐車場。ここから目と鼻の先にコンクリートプラントがある。駐車場からプラントの右手にダムサイトの右岸側がよく見える。


コンクリートプラント

ダムサイト右岸側

 引率の点呼に答えたのは8名。予定していた2名を待たずに時間どおり出発。国土交通省のヘルメットを冠って入場した。

 こげ茶色のサイロは骨材・セメントなどのサイロである。骨材は骨材プラントからベルトコンベアで運ばれてくる。
 バッチャープラントで骨材・セメント・水をなどを計量して混ぜ合わせ、必要な性状のコンクリートが造られる。 


サイロとベルトコンベア

バッチャープラント

 別棟の試験室で、生コンの性状が予期した数値をクリアしているかをテストする。


コンクリート試験室

 ダムサイトの上空には、18トンのケーブルクレーンが2基と、4.9トンが1基設置されている。生コンはバッチャープラントからコンクリートバケットに移される。ケーブルクレーンによってダムサイトに運ばれる。
 別棟にはケーブルの巻取りドラムが回転している。


ケーブルクレーンの支柱

巻取りドラム

 ダムサイトに運ばれたコンクリートバケットは、トロリーから下降し、所定の場所で打設現場の作業員にバトンタッチして次の工程に進む。


トロリー

 打設現場では下降してきたコンクリートバケットを受け取り、諸々の打設箇所へ運ぶ。そのための作業機械があちこちに動いており、その動きは遠くてよく分らない。大型クレーン車もブームを盛んに振り回している。


打設現場の様子

 4.9トン吊のケーブルクレーン操作室を間近に見ることができた。掲げられている名札を見ると、正の取扱責任者が女性で副の責任者が二人の男性で、この日は一人の男性が操作していた。
 4.9トンという半端な数字に何か意味があるのだろうか。実は「クレーン運転の業務に係る特別の教育」を終了した者は、5t未満のケーブルクレーンの運転をすることができるのである。5t以上になると、「クレーン運転士免許」を取得しなければならない。


ケーブルクレーン操作室

名札

 18トンのケーブルクレーンを運転する操作室が対面に見える。どちらも打設現場を見通せる鉄骨櫓の上に設置されている。
 完成後のダム管理室も着々と工事が進められている。


18トン操作室


ダム管理室

 <終りに>
 すでに打設は堤高116mの5割ほどに達している。積雪期は見学会が開催されても、小生は参加できないかもしれない。

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