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国 登 録 有 形 文 化 財  第 0 9 − 0 0 0 2 号

日本聖公会宇都宮聖公教会礼拝堂

平成10(1998)年4月21日 登録

 

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  施設名称  日本聖公会宇都宮聖公教会礼拝堂

  設計者名  上林敬吉

  施工者名  坪井熊平

  建 築 年   昭和8(1933)年7月

  構    造   鉄筋コンクリート造

  階    数  平屋建て、一部2階建て

  所 在 地   栃木県宇都宮市桜2−3−27

  備    考   ◆屋  根:銅板葺き

       ◆建築面積:194m2

       ◆塔屋付き

       ◆登録基準:再現することが容易

             でないもの

       ◆参考書類:日本近代建築総覧

 

 

 

img1.yohane2a.gif 宇都宮市の閑静な住宅街に、素朴な外観の礼拝堂がある。これが、日本聖公会宇都宮聖公教会の礼拝堂である。

 日本聖公会は、明治26(1893)年に宇都宮市で布教を始めたと伝えられ、明治44(1911)年には初代の礼拝堂が建設された。昭和7(1932)年には、初代礼拝堂と同じ敷地に、2代目(現在)の礼拝堂の建築が始められた。翌年(昭和8・1933年)の7月に竣工し、立教大学の聖歌隊を招いて盛大な聖別式が行われた。

 設計者の上林敬吉は、J.M.ガーディナー(明治村に移築保存されている聖ヨハネ教会の設計者)の影響を間接に受けた人と言われている。

 礼拝堂は長方形で、RC(鉄筋コンクリート)造。屋根には銅板が葺かれ、建物外部には大谷石は貼られており、全体的に落ちついた雰囲気である。架構は木造で、シザートラス(交差するトラス)が組まれている。梁を意識的に見せることで、軽快でリズミカルな印象を与えている。また、礼拝堂の北東部には四角い鐘塔が設けられている。            礼拝堂内部

img1.yohane3.gif 全体としては簡素な意匠であるが、大谷石の外壁仕上げと角形平面の塔屋の意匠に特徴がある。大谷石を外壁に用いた、珍しい洋風建築である。また、宇都宮大空襲(昭和20年7月12日)をくぐり抜けてきた、歴史的建造物でもある。

 なお、初代の礼拝堂は取り壊されずに残され、現在は同敷地の愛隣幼稚園(あいりんようちえん)の園舎として活用されている。

 

※平成9(1997)年11月24日

 日本聖公会北関東教区会で、宇都宮聖公教会を『宇都宮聖ヨハネ教会』と戦前の名称に戻すことを決議した。

 

※宇都宮聖ヨハネ教会の公式サイト → http://utsunomiya.seikoukai.org/

                                            初代礼拝堂(愛隣幼稚園々舎)

 

● エステー社製リードオルガン ●

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同教会礼拝堂には、アメリカのエステー社で製造されたリードオルガンがある。

製造:1917(大正6)年  ストップ数:14  製造番号:408037

 

 

 

参考文献一覧

◆ 宇都宮聖ヨハネ教会

  ( http://utsunomiya.seikoukai.org/ )

◆ 日本聖公会北関東教区107年の歩み

  ( http://nskk.org/kitakanto/nenpyo.htm )

◆ 大谷石の建造物:宇都宮聖公教会

  ( http://www.oya909.co.jp/museum/airin.html )

◆ 国指定文化財等データベース

  ( http://www.bunka.go.jp/bsys/searchlist.asp )

◆ 宇都宮聖ヨハネ教会 栃木を楽しむ!!

  ( http://ameblo.jp/pool/entry-10024624135.html )

◆ 宇都宮大空襲

  ( http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/kusyu-utunomiya.htm )

◆ 文化遺産オンライン

  ( http://bunka.nii.ac.jp/SearchDetail.do?heritageId=14534 )

◆ 日本聖公会宇都宮聖公教会礼拝堂

  ( http://www.tochigi-c.ed.jp/bunkazai/bunkazai/LIST/173.htm )

 

【 作成:2007(平成19)年9月25日 】

 

 

 

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