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施設名称 前橋市浄水場配水塔
設計者名 金井彦三郎
施工者名 長岡鉄工所
建 築 年 昭和4(1929)年3月
構 造 鉄骨造
所 在 地 群馬県前橋市敷島町216
(前橋市水道資料館、電話:027−231−3095)
備 考 ◆高さ:37.4m ◆容量:892.5m3
◆建設経費:183685円(当時)
◆登録基準:国土の歴史的景観に寄与しているもの
◆前橋市水道資料館
【 開館時間 】10:00 〜 16:00
【 休 館 】火・水曜・年末年始
【 入 館 料 】無料
利根川の河床であった現在地(前橋市敷島町)で、地下水を前橋市の水道水
に利用するという計画として、昭和2(1927)年1月1日から工事が始ま
った。工事の建設顧問は中島鋭治で、利根川からの取水堰管・ろ過池・地下の
浄水池・深井戸・配水池・配水塔やそれらを結ぶ導水管(取水施設から「ろ過
池」などを結ぶ)・送水管(浄水施設から配水施設を結ぶ)・配水管(配水施
設から各家庭などを結ぶ)などの水道システムが設計された。地下に設けられ
た浄水池は、塩素で消毒したろ過池からの水をいったん貯めておき、必要に応
じて配水塔へ送り出される施設で、29m×36m×深さ3.6m・貯水量3740トン(小学校のプールは約300トン)の規
模である。約2年に及ぶ工事を経て、昭和4(1929)年3月21日に給水が開始された。給水開始までにかかった金額は26
1万円(当時)で、前橋市の当時の予算3年分に相当する。この敷島浄水場は8万人(当時の人口は6.6万人)が1人1日20
リットルの水を使用するとして設計され、日量1.6万m3の給水が出来る施設であった。昭和31(1956)年から5次にわた
って拡張工事が施され、現在では日量約6万m3(12.5万人分に相当)の給水が可能である。
この配水塔は、昭和2(1927)年に着工し昭和4(1929)年3月に竣工した。脚柱は鉄骨造、鉄筋コンクリートの基礎
に8本のラチス柱が建てられ、水槽を支えている。水槽は鋼鉄製で内径10.5m、容量892.5m3、厚さは下部1.87cm
・上部0.94cmで、断熱材の外側は銅板で覆われている。また、官営八幡製鉄所製の鉄材が使われている。
昭和60(1985)年には『近代水道百選』(近代水道導入時から現在に至るまでに建造・使用された水道の施設を選定)に
選ばれた。この配水塔は『水道タンク』とも呼ばれ、前橋市水道局では『タンク君』がデザインされるなど、前橋市浄水場のシン
ボルとして親しまれている。
※下記サイトには、前橋市の上下水道の歴史が記載されています。
http://www.city.maebashi.gunma.jp/kbn/18700011/18700011.html
参考文献一覧
◆ 水道百選
( http://www.jwrc-net.or.jp/suidou/100menu.html )
◆ 前橋市水道局
( http://www.city.maebashi.gunma.jp/maesui/ )
◆ 技術のわくわく体験記〜旧・前橋市浄水構場事務所
( http://www.gijyutu.com/ooki/tanken/tanken2000/jyousui/jyousui.htm )
◆ 国指定文化財 データベース
( http://www.bunka.go.jp/bsys/searchlist.asp )
◆ 近代建築散策:前橋市水道資料館(敷島浄水場)
( http://maskweb.jp/b_maebashisuido_0_1.html )
【 作成:2007(平成19)年9月14日 】
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