このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
施設名称 旧土岐家住宅洋館
設計者名 不明
施工者名 不明
建 築 年 大正13(1924)年
構 造 木造
階 数 3階建て
所 在 地 群馬県沼田市西倉内町594
備 考 ◇屋根:スレート葺 建築面積:119㎡
◇登録基準:造形の規範となっているもの
旧土岐家住宅洋館は、土岐章子爵(最後の沼田藩主
土岐頼知公の七男)が、大正13年に東京都渋谷区に
建築した。建築当時は、平屋の和館部と連接して建築
された洋館部である。この建物は、現在の土岐家当主
・寛光氏からの申し出により、平成2年8月に現在地
へ移築された。
建物は、大正末期から昭和初期にかけてみられたド
イツの郊外別荘風住宅。外観は、3つ(屋根・2階壁
面・1階壁面)の大きく異なった仕上げとなっている
。屋根は、俗に「牛の目窓」と呼ばれる屋根窓を中央
に設けた急勾配の天然スレート葺き。2階壁面はイギ
リス下見、1階は黄土色のドイツ壁仕上げとなってお
り、大正期特有の様式がよく表されている。
洋間の室内意匠は、壁・天井ともに白漆喰仕上げを
基本とし、和室とともに表面的装飾を避け、充足した
生活に重点をおいたデザインとなっている。この点は
、装飾を豊かに用いた明治期西洋館とは異なる。
この建物は、『明治期の大規模邸宅建築に見られた
独立した洋館』から『応接空間を小規模の洋館として
玄関脇に設置する昭和初期の文化住宅』への過渡期を
示す特徴がある。また、部屋の間取りが土岐子爵の接
客内容をよく伝えており、大正末期の貴重な建物であ
る。
参考文献一覧
◆ 旧土岐邸洋館( 現地の説明板・沼田市教育委員会製作 )
◆文化庁 国指定文化財等検索システム(http://www.bunka.go.jp/bsys/index.asp)
【 作成:2007(平成19)年8月12日 】
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |