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施設名称 那須疏水旧取水施設
設計者名 内務省
施工者名 内務省
建 築 年 東水門:明治39(1906)年
西水門:明治38(1905)年
導水路及び余水路:明治38(1905)年
構 造 石造
所 在 地 栃木県那須塩原市西岩崎
備 考 東水門:正面5.4m、石造擁壁附属
西水門:正面5.1m、石造擁壁附属
導水路及び余水路:延長5.4m
指定基準: 歴史的価値の高いもの
平成17(2005)年1月1日、旧黒磯市・旧西那須野町・旧塩原町
が合併し「那須塩原市」が誕生した。旧黒磯市と旧西那須野町は那須疏水
の開削、国道4号や東北自動車道の開通、東北本線や東北新幹線の駅設置
などにより、交通の要衝として発展してきた。また、古くから湯治場とし
て知られる塩原温泉は、明治時代に多くの文豪らにより広く世に紹介され、
観光地としての礎を築いてきた。
那須野ヶ原の開拓の歴史を支えてきた那須疏水は、安積疏水(福島県)
、琵琶湖疏水(京都府)と共に日本三大疏水と言われている。
那須疏水は、那須野ヶ原開拓の基盤施設として、内務省の直轄事業で開
削された。その後、多くの造改修工事が行われ、昭和から平成にかけて実
施された国営那須野原総合農地開発事業によって、水源確保と用水の統廃
合が行われた。
那須疏水旧取水施設は、栃木県東部を南北に貫流する那珂川の上流に位
置し、明治18年と38年にそれぞれ築かれた隧道の坑門を利用して整え
られた東水門と西水門、明治38年に建設された導水路及び余水路から成
る。水門及び導水路等の旧態が良好に維持・保存されており、近代におけ
る大規模水利施設の取水システムの構成を知る上で高く評価された。また、
明治期有数の規模を誇る那須疏水の近代的遺構として重要であることから、
平成18(2006)年に国の重要文化財に指定された。なお、疏水橋(
一基)及び石造護岸(三所)が附(つけたり)指定とされた。
現在は、那須野ヶ原土地改良区連合・那須疏水土地改良区により、地域
の誇りとして大切に維持管理されている。なお、平成12(2000)年
には河川敷が「那須疏水公園」として整備、導水路が復元され、小学生を
はじめ多くの見学者が訪れている。
参考文献一覧
◆ 国指定文化財等データベース
( http://www.bunka.go.jp/bsys/index.asp )
◆ 栃木県市町村振興協会
( http://www.tss.or.jp/shicyou/nasushiobara.html )
◆ とちぎの文化財【那須疏水旧取水施設 東水門 西水門 導水路及び余水路】
( http://www.tochigi-c.ed.jp/bunkazai/1318031.htm )
◆ 水土里の文化遺産
( http://www.maff.go.jp/nouson/sekkei/midori-museum/bunka-isan/juuyou/05nasusosui/index.html )
【 作成:2007(平成19)年9月23日 】
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