このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
高校卒業を目前に表現の場がほしくなり、
級友ふたりと校内で写真展をすることになった。
私は開港してまだ日も浅かった成田空港に写材を求めた。
夜を見守る
Arrival!
初冬の平日、旅人まばら。
英国航空チェックインカウンター
Transit passengers
ツリーを灯してから彼は帳簿をつけはじめた。
別離
「新しいふれあい」
ひとりぼっちのお客さんはたぶんとても少なかった
あこがれへ
ぼくが出た高校は自由闊達で思想信条もいろいろだったから、
「三里塚軍事空港粉砕!」「天皇制打倒!」などとのたまい、オルグする同級生もいた。
いまでもその思いで活動していればあっぱれだが、彼らはどうしているだろう。
次の年、はじめて欧州へ行く機会を得た。
値段で選んだアエロフロート機にサービスの概念はなく、
立ち寄ったモスクワでの「西側社会からの危険分子」、みたいな懐疑に満ちた人びとの視線は今でも忘れられない。
トランジットホールの、社会主義国が大好きな無駄に広くて豪華な空間には、自動小銃を肩から吊るした兵隊しかいなかった。
一刻もはやくこの「ソヴィエト社会主義共和国連邦」から離れたい、アエロフロート機からも降りたい、という記憶だけが残った。
改めて旅ができる自由と喜びのある成田が好きになった。
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