このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

予備校時代のイラスト
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 予備校時代、勉強の合間にいろんなイラストを描き散らしたもんです。ほとんどレポート用紙の裏に、ボールペン、サインペン、色鉛筆、そんな画材で。それはそれで、いいストレス解消になりました(言い訳)。
 しかし、まとめて見てみると、よくもまあ・・・こんなイラストを恥ずかしげもなく描いたもんだ、と呆れ返ってしまいます。それは、技術的な事だけでなくて、描かれているテーマにも関わる事なんですが。
 それらの中から、まあなんとか人様にお見せできるようなものを選んで、ここに公開します。
 こんなイラストを出すのも恥ずかしくて、後悔しそうですが。

夕暮れの橋
 鹿児島県は大隅半島の大根占町に大きな滝があって、それを見下ろす釣り橋があるんです。そこへは夏の夕暮れに一度しか行った事がなくて、けれど滝の轟く音と蝉の声、残照は鮮やかな茜色、そして刻一刻と深くなっていく宵闇・・・そのイメージが強烈にアタマの中に焼き付いてしまいました。
 それをそのまんま絵にしました、という感じです。


旅する少女@無人駅
 う〜ん、なんと言いましょうか。
 夏なのに、思うように旅行ができない不満を絵で紛らしたらこんなのできました、という絵です。それと、当時はこんな、Tシャツにジーンズ姿に、少しの荷物を持って、青春18きっぷでどんどん一人で旅行する女の子・・・に憧れていたんです。
 側に置いてあるコンビニの袋は、ひそかにスパーだったりします。まだこの頃は、鹿児島でコンビニというとスパー、と言っても過言ではありませんでした。


旅する少女@旅の途中、親戚の家
 これは上の絵より少し遅れて、夏の終わり頃に描いたと思います。旅も終わりに近付き、立ち寄った親戚の家で夕暮れを眺めながら、過ぎ行く夏を思う・・・そんな絵です。
 僕が暮らしていた予備校の寮の部屋はベランダが西向きで、日に日に夏らしさを失ってゆく夕陽を眺め、寂寥感を味わっていました。そんな思いも込められています。



 下校途中の電車の、窓から差し込む夕刻の淡い光の中で、単調なレールの音と振動につられて、こっくりこっくり、いねむりをする女子高生。
 とろとろと溶けるような時間、ただそれだけの絵です。


下校途中
 これも秋の頃の下校途中の女子高生を描いた絵。けど、上の絵がある意味幸福な時間を描いているのに対して、こちらはなんとも不安げな様子です。
 僕自身、秋になると入試が近くなって、その不安感がモロに絵に出たんだろうと思います。


ひとり、バスを待つ
 こちらはまだ予備校生活を始めて間もない、春の頃に描きました。
 街までお出かけしようというのに、いなかのバスは少しばかり遅れていて、まだかな、まだ来ないのかな・・・と、バスの来る方向を眺めているという絵です。


友達と
 上の絵の少女が友達と道を歩いているところです。
 この絵を描いた頃は、僕の予備校生活も始まったばかりで、そのためか、何となく新鮮な色使いになっているような気がします


衣替え
 同一人物、その3。
 これを含めて3枚の絵は、彰子という名前の、女子高生・・・を頭に思い浮かべて描きました。この彰子シリーズ、年が明けて入試直前まで描き続けました。やっぱり予備校は高校や大学と違って、華やかさ・・・というものが少しばかり欠けていたような気がします。もっとも、僕がそうだっただけであって、なかには女の子と遊んだり、海に行ったり、それなりに楽しんでいる人も多かったんですが。ともあれ僕は、華やかさ、それを求めてこれらを描いたのです。
 けれどもいくらなんでも彰子なんて名前なんてつける必要なかったんですがね。ついでに、この娘、長い髪を後ろで束ねています。当時はそんな女の子が好みでした。
 これらの妄想の産物、それこそ人様に見せるのが恥ずかしくて、3枚だけ載せました。


祈り
 うへぇ・・・。
 これを描いた年の暮れ、いよいよ試験が目前に迫り、精神的に相当参っていました。時期的にもソ連が崩壊しつつあり、バルト三国が独立し、世界の枠組が大きく変わろうとしていて、国内でもバブル景気が終焉を迎え、その残照に世相が彩られていました。
 そんな不安定な時代の中で、なにかを祈るような気持ちで描きました。


月夜の雪野原
 上のおどろおどろの絵とほぼ同時期に描きました。この時僕は、不安と焦りの毎日の中にあって、ふと訪れた安らかな気持ちの中にありました。自分でもえらく気に入ってる絵です。
 という訳で、これをトリに持ってきました。



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