このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

 

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日本>比叡山鉄道

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▲比叡山鉄道ケーブルカー縁号。掴む架線のないパンタグラブの集電靴が寂しそう。

 

比叡山鉄道・比叡山鉄道線、というより通称の「坂本ケーブル」の方が通りがよさそう。京阪の坂本駅からバスで登ったところにあるケーブル坂本駅〜ケーブル延暦寺駅間の距離にして2025mと標高差の484mを結ぶケーブルカーの鉄路。最大勾配は333‰。とスペシャル。さらに日本一長い鋼索鉄道でもある。そんなことになったのは建設時には「絶対に麓からレールが見えないように!」と注文を付けられていていたからだとか。

普通なのは軌間は1067mmだけ。

比叡山鉄道=坂本ケーブルの親分は京阪電鉄。叡山ケーブルと叡山ロープウェイは京福電鉄。麓に降りると・・・叡電はまた京阪電鉄。なんか混乱するね。

実は比叡山鉄道、叡山ケーブル、叡山ロープウェイ、叡電のすべての親分は京福電鉄だった。昔の話で今は違う。

親会社の京福が元気だった時代は比叡山延暦寺観光にアクセスする鉄道はすべて一つの資本に統合されていた。しかし、叡山延暦寺観光のせいか、それとも鉄道インフラのせいか・・・まあ、何か経済的な理由で重要な部分をすべて京阪に割譲して今にいたる。比叡山・延暦寺の周りでは挫折が多い。主要な鉄道である坂本ケーブルだけでなく叡電まで京阪に割譲されてしまったのは何故か? 何が高野山と違うのか? 高野山はもっともっと田舎で行きづらいというのに(れんちょんで有名な「のんのんびより」の原風景が広がる別の意味の聖地も近いというのに)。

ケーブル坂本駅〜ケーブル延暦寺駅の間には、ほうらい丘駅ともたて山駅がある。けれど、あれ本当に停車するの? 徒歩の道があるみたいだらか、途中で坂道がイヤになった人が逃げ込む仕様なのか。それとも軌道整備が主な目的なのか。なんでも停車したければ乗車時に運転士などに口頭でリクエストする必要があるそうだ。それから乗車した場合は駅に備え付けられた内線電話でリクエストする必要があるとか。なんか、マンガの「お前はまだ群馬を知らない」を連想してしまった。

車両は縁号と福号の2つ。車内で使用する機材を支える電源はバッテリー供給方式で、ケーブル坂本駅とケーブル延暦寺駅停車中に駅構内にだけある架線からパンタグラフを通じて搭載バッテリーに充電している。以前は架線集電方式だった。車両はケーブルに掴まって、つまりケーブルの動きに車両の動きが支配される鋼索鉄道だから登るのにも降りるのにも搭載バッテリーから電力を供給する必要ないから。その代わり車内の照明から外部との通信まで、あくまで車内という閉鎖空間のすべてのサービスを支えているというわけだ。

トンネルあり、カーブあり、車両の交換あり。車内から見る琵琶湖も素敵。坂本から延暦寺まで登った乗客の半分はそのまま登ってきた車両で帰ってしまう。何故だろうと思ったら・・・そこからちょっとでも先に行くと延暦寺の入域料と取られてしまうからみたい。なるほどねー。請求されてからその事実を悟りました。

ケーブル延暦寺駅近くに特攻機「桜花」射出カタパルトが建設されていたらしいので、そこを探したかったかったけど難しそう(もたて山キャンプ場が跡地らしい)。確か陸上発車式の桜花は開発が間に合わなかったはずだ(ロケット機でなくこっちはジェット機になる予定だった)。実践で運用されたのは飛行機をプラットホームに使用したモノだけ。

なお、この山の一般的に有料で開放されている施設には今ひとつ興味もてなかったから次に進むことにした。言われるままに入域料払って素通りして、そのまま伏見稲荷に移動しちゃった。





 

 


▲比叡山鉄道ケーブルカー福号。

 


▲ケーブル坂本駅でパンタグラフから充電中。

 


▲ケーブル坂本駅。

 


▲トンネルと交換ポイント。

 


▲福と縁の交換。

 


▲ケーブル延暦寺駅。

 


▲ケーブル延暦寺駅付近から眺めた琵琶湖。

 


▲京阪の坂本駅。ここからしばしバスでケーブル坂本駅へ向かう。

 

 




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