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インドネシア>KRLジャボタベック>ジャボデタベック・レポート@ラマダン 2013

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▲エコノミー電車スジがさらに檄レアな状態になった><。

 

ラマダンまっただ中のインドネシアに行って来た。年々緩くなっていく断食規律を生暖かい目で見守りながら、KRLジャボデタベックを観光して来たからレポートしてみるよ。

前回のKRLジャボデタベックへの乗車は2013年の4月だったけど・・・たった3カ月で雰囲気が一変。何があった? 何をピリピリしてるんだ? 特に高架部分などでは、果たしてこれが同じ鉄道だろうか? と唸ってしまうほどの変わりよう。

素直な感想は「なんじゃこりゃ〜!!」かな。

主な変化は下記の通り。

1)信用乗車方式の廃止。

2)ICカードを利用した自動改札装置の採用。

3)歴史ある駅舎を一部廃止。新駅舎を建築。

4)駅敷地内への屋台的な業者の完全立ち入り禁止。

5)エアコン無しエコノミー列車のさらなる低密度化。

6)乗車料金表の変更。


▲新規導入されたICカード式切符。

 

 

1)信用乗車方式の廃止。

車内での検札が廃止された模様。私は一度も検察を受けなかった(それともラマダンでやる気はなかった?)。ただし、車内に紛れ込んでくる無賃乗車の悪ガキなどを追い出す鉄道員が3カ月前よりかなり頻繁に車内を回っている。おかげで車内の治安は確実に良くなった。

でもね、検札が無ければキセルやり放題だと思うようなら甘い甘い<笑

2)ICカードを利用した自動改札装置の採用。

切符購入時。改札通過前に切符売り場で運賃を支払うのは同じ。しかし、以前は紙ペラ切符だったのが・・・非接触式ICカードを利用した切符になった(場合によっては行き先の駅名と運賃を示した自動発行の領収書をくれる)。JR東日本のスイカと酷似していると思って貰えればOK(ただし鉄道専門で他の買い物には使えない)。

多分、以前から平行して取り扱われていた「COMMET」と同じ規格で、紙の切符の方が廃止されたということなんだろう。以前のCOMMETはすべての駅が対応しているわけでなかたので、使用上のメリットがほとんどなかった。

入場時。ICカードを自動改札装置のセンサーにタッチさせると、緑のランプが点灯。回転式の棒扉を通過できる。なお、スイカと比べると緑のランプが灯く=反応するまでがかなりとろいのでタッチアンドゴーではなく、ゴーの前に左右確認など一呼吸置いてから進むのが吉。

退場時。ICカードを自動改札装置のスロットに入れてやると自動回収されると緑のランプが点灯。回転式の棒扉を通過できる。

処理速度が遅いんだね。でも、そこらへんで無理してない=背伸びしてない所は評価できる。どこかの国がやってるから俺に達にもできない筈がない、みたいな挑戦は笑いを呼ぶ悲劇の素となる。

これの凄いのが・・・スルポンなど改札を通らない乗客が多いところでは、ホームの端など境界線上に鉄道員が立っていてICカードを回収している。

改札付近には沢山の鉄道警察(だと思う)や駅員が張り付いて乗降客達に、インドネシアでは前代未聞の、開始されたばかりのICカードと自動改札装置の使い方を徹底指導している。

私もしっかりと指導してらもらって(笑)、「これ凄いねーーーー!」と驚きを伝えたら何か嬉しそうだった。

過去、こういう変革は韓国のコ・レイルのKTXで試されたことがある。でも、その時は自動改札装置の実用化に失敗して・・・結局、なし崩し的に信用乗車方式へ戻った。おかげでシステム上開いた穴のおかげでキセル天国になったとか、ならなかったとか。

インドネシアは多分成功すると思う。この変革作業においてタイなどでよくある不徹底感がまったくないげ。タイとかだとちょっと時間が経つと何故か改革前に戻っている。バスの改札、バス乗降口の徹底、などすぐに思いつく。BTSなどまったく新しいものでならバリバリな管理も浸透するけれど、もともと緩かったものを改革するのは至難の業(タイのバス停以外での乗降の禁止、バイクのヘルメット着用はなんとか改革できたので、やれば出来る子なのかも知れない)。

そういうわけでこれじゃキセルは困難。KRLジャボデタベックと国鉄の首都圏の駅は駅舎をすべて共用しているので、長距離を乗ってきた国鉄客でも乗車券を渡さないと駅から出られなくなった!! ジャカルタ・コタ駅では複数あった出入り口を1つに無理矢理集約して、確実な検察を心がけている(これは乗客にはちょっと不便だけど社会道徳を正す効果があることは認める)。

どうやらこれが原因でジャカルタ名物の屋根上乗車が全滅した気配がある。今回の滞在中、KRLジャボデタベックだけでなく、国鉄の方でも「かの名物」をまったく見かけなかったのはちょっと寂しい。

しかし、インドネシア人のKRLジャボデタベックとの戦いは始まったばかり。ラマダン後のレバランの大移動期を利用して、きっとかつての自由さをもとめて立ち上がってくれるものと信じている!?

でも便利になったこともある。国鉄の長距離列車がネット予約に対応! これでレバラン前のジャカルタ・コタ駅のチケットカウンター前に難民の様な規模で発生する乗車券購入者のすさまじい列が発生することが避けられる?

どのくらいネット商売がインドネシアで普及しているかどうか、これで占える。

 

 


▲駅の高架下から商人達が一掃された。

 

 

3)歴史ある駅舎を一部廃止。新駅舎を建築。

マンガライやボゴールでは自動改札装置を設置するスペースの問題か? それとも急に・・というかギリギリになってやっと動き始めた自動改札装置設置作業を突貫工事で行う必要が生じて、旧駅舎への設置を諦めてお急ぎで建てた新駅舎に自動改札装置を置いて実行日から乗客をそちらへ誘導することにした?

ともかく、マンガライは旧駅舎は完全に封鎖されている。ボゴールでは新駅舎と旧駅舎が微妙に共存している。ICカードの入場記録が付けられないので・・・旧切符が残されている。これは新駅舎の位置が半端なところにあって不便だからかも知れない。

それから地元新聞によればタナバーン駅舎がこれから大増築される予定。現在、タナバーン駅が飽和を越えてしまったため今後は国鉄列車が停車せずに通過する予定。国鉄列車の乗客のジャボデタベックへのアクセスは隣にあるアンケ駅やドゥリ駅に回すそうだ。

ドゥリ駅もタナバーン駅舎みたいに二階建ての駅舎に建て替える予定だそうで。インドネシア、今までさぼっていた交通インフラの充実の必要性を思い出したかも。でも・・・国鉄の方、工場と港の間の貨物インフラの方はもっと深刻だと思うんだけど。

それとモナスが見えるガンビール駅に停車せず通過するようになった。

 

 


▲マンガライ駅の新駅舎。

 

 

 

 


▲マンガライ駅の新駅舎前の切符売り場。

 

 

 

 


▲新駅舎前で客を待つ陽気なバイタク。

 

 

4)駅敷地内への屋台的な業者の完全立ち入り禁止。

高架部分の1Fには食事、携帯電話、小物、などいろいろな屋台がひしめいていた。日差しも雨もしのげるのでちょっとした市場となっていた。しかし、現在ではすべてがキレイに追い出されて再び侵入できない様に大型のトタンの壁で仕切りをしている。

かつては駅敷地が誰にも開放された公共エリアであったため、高架部分まで歩いてゴミ拾いをするオッサンやマンガライの様な大きな駅では迂回せずに勝手に横断する人々を目にする日常があった。しかし、今ではそういう雑然とした要素が強権で排除されてしまっている。 また、カオスそのものだったアンケ駅やドゥリ駅の敷地内の違法建築や市場が根こそぎ消滅している。

あの辺りは電車への投石が一番激しいので、安全面では確実に向上しているのだが・・・ちょっと寂しい。でも、タンジュン・プリオク線の方は相変わらず占拠されたままだ。バラック村の規模が凄すぎて撤去作業は手つかずだ。

 

 


▲行商人も駅敷地通過が困難に。

 

 

5)エアコン無しエコノミー列車のさらなる低密度化。

4月の段階でもエアコン無しエコノミー列車の走行密度が檄薄だったが、改革後はほとんど見かけなくなった。それから屋根にエアコンを追加したエコノミー列車を見かけるようになった(溶接が雑)。

ジャカルタ・コタ駅発の全エコノミー列車の時刻表を追加しておく。

 

 


▲コタ発エコノミー列車時刻表。

 

 

 

 


▲ビルトオン・エアコン電車。

 

 

6)乗車料金表の変更。

昔の料金表がまったく使えなくなった。かなり細かく区間ワケされている模様。ICカード採用のおかげで小回りが利くようになったおかげだ。

後でどっかに細かく書こうと思ってるけど、まだ時間がないので。詳細データは一応入手済み。

 

レポートの追加するよ。追加分は8月に撮影ね。

インドネシアもアジア通貨危機以来の大望である先進国入りをかけて、かなり危ういばくちを打ってきている。特に、自家製プチ・バブル(借り入れに対する自己資本投資の発展)の限界が見え始めているので、ちょっと焦っている気配だ。

しかし、インフラは作っておけば形は国土の上に残る。経済戦争では爆撃以上の通貨換算の損失を被るけれど、実体化させてある富が瓦礫と化すことだけはないから。

 

 


▲最近のボゴール駅。

 

 

7)ジャカルタ・コタ駅ver.2013

a)外観/塗装を変更。元々は赤線+白面系の暖かみのある装いだったのだけれど、現在では灰色線+白面系のクールな装いに変更されている。おかげでクソ暑い赤道直下の国の中央駅なのに少し涼しげに感じられるかも。

 

 


▲塗装が一新されたジャカルタ・コタ駅。

 

 

 

 


▲素敵になったジャカルタ・コタ駅。

 

 

b)LOKET=切符売り窓口のICカード切符発券機を導入。これはジャボデタベック全駅でも導入されている。窓口の人間に行き先を告げてお金を払うと、目の前のICカード切符発券機から行き先が登録されたICカード切符が・・・吐き出されている。

音も何もしないので、ジャカルタのお客さんも気が付かない場合が多い。だから、売り子さんがICカード切符発券機を指して注意を促してくれる。日本なら自動販売機なみに機械がお話してくれると思う。インドネシアは自動化の歴史が浅いので、ユーザーフレンドリーなどの概念と既存技術の応用などのノウハウがまだないのだろう。

でも、つまりそれは海外援助お任せでなく自力でやろうとしていることの証明。そこら辺がタイと別格で恐ろしい。でも、マレーシアと同じで運に恵まれないんだよな。運命の神様は出来る子には試練を与え続けて・・・最後には潰してしまうのが好き。

 

 


▲ICカード切符発券機。

 

 

c)ICカード切符専用自動改札機を導入。ジャボデタベック全駅に導入されているのでキセルの隙はない。ICカード切符をタッチセンサー位置に重ねると、緑ランプが点灯して回転式バーによるドアが動くようになる。後は手や腿で押しのけて進む。

回転式バーは日本では一般的ではないけれど、こういう素朴なシステムは海外では先進国でもこういうシステムが多い(博物館とかこういうの多い)。というか、日本の自動改札みたいなのは海外ではメンテできないので高速鉄道とか、面子が掛かっている場所専用という印象がある。

 

 


▲ICカード切符専用改札機。悪い子をはね除けるゲートキーパー。

 

 

 

 


▲ICカード切符を専用改札機にタッチしてから前進する。

 

 

8)電車客室内の様子

a)ジャボデタベック鉄道ネットワーク表が更新。スルポン線の延長線、パルンパンジャンから先のMajaまで記載されるようになった。レールや高架線などの鉄道施設はとっくに終わっているが・・・供給する電気が足りなくて運行の目途が立たないのは変わりはない。しかし、この新しい表を作るとはやる気だけは感じられる。

タンジュン・プリオク線の方も路線構造がより分かりやすく書き直されていた。そっちも、違法占拠住宅のせいで客サービスが行われていないんだけど。

これらの更新はきっと、運行していないことの既成事実化を恐れてのことだと思う。

 

 


▲最新版ジャボデタベック鉄道ネットワーク表。

 

 

もっとも電源供給問題の調整などは、鉄道組織ではなく政府レベルで対応する国家基本インフラに属する問題である。だから、ジャボデタベックになんとかしろと要求するには無理がある。

でも・・・最初から電気が足りないことは解っていたはずだ。電車の路線を新規で施設する計画が承認されたのかは知りたいところ。ところで、インドネシアは東南アジアで最大の発電キャパシティーを持ち合わせいることって、知ってた?

震災直後の電力不足の時、時の日本政府だが識者だか革命家は海外から送電させれば原発も止められると行ってたけれど、それは無理。東南アジア全体の発電量と日本一国の発電量はどっちが多いか・・・ちっと調べてみろ。と思う。

断言するけれど日本へ有効な規模で送電できる国は全アジア地区にはありえない(つないだら逆に送電させられること間違いなし)。仮に送電して貰うと・・・送電元の国の首都が電気不足で一瞬にブラックアウトする。そんなことになると日本への良いイメージが一瞬で蒸発する。ご注意あれ。発言だけでもかなり不味いと思うよ。

b)車内広告が充実し始めている。今回はメントスの広告に元千代田6000系電車車内が占拠されていた。2011年の頃はまだ広告スペースもスカスカだったけれど、最近はけっこう埋まっている。保険会社とか、ミニッツメイド(果汁飲料)とかいろいろ。とにかく収益をあげて施設に投資したいところ。

 

 


▲メントスの広告。女子力アップ・マーケティング?

 

 

c)東急系と都営系の電車はエアコンが激しく劣化。おかげで車内がぜんぜん涼しくない。やはり、東京メトロ系かJR系の電車がホームに入線して来ると嬉しい。

 

 


▲暑くて客車内は全員でぐったり。何とかなりませんか? マジで。

 

 

9)ボゴール駅の現状詳細。

新駅舎と旧駅舎、東西に分断された「それでいいのか?」仕様がさらに更新。

a)旧駅舎にICカード切符専用自動改札機が設置。ただし、ここの自動改札機は乗車専用で、降車客の通過は認めない。つまり、最終的に旧駅舎は予定通り客扱いを止めて、乗降客のすべてを新駅舎扱いへと以降させるつもりなのだろう。

 

 


▲ボゴール旧駅舎に自動改札機を設置。

 

 

 

 


▲オランダ統治時代から継承されるボゴール旧駅舎。

 

 

b)新駅舎の共通点。それは「風通しの良い壁のないデザイン」または「突貫工事で急ぎ手作る手前、柱と棒だけで構成されるスカスカなデザイン」じゃないかと思う。屋根しかないぞ。マンガライとボゴール駅の新駅舎はまさにそんな感じ。

 

 


▲超未来的に作り上げられたボゴール新駅舎。

 

 

 

 


▲ボゴール新駅舎の自動改札。雨季に大雨で濡れて故障する予感。

 

 

c)食事処はラマダン仕様で武装。ボゴール駅内のミスタードーナッツもガラス壁にカーテンを貼って、店内で食事中の「人類」のプライベートを保護している。一応、食べたい人の権利を許容する・・・この寛容さには共感する。

 


▲ボゴール駅舎内の某国ドーナッツ屋フランチャイズ店。

 

 

ボゴール駅併設の商店街は・・・何かキレイにまとめてほぼ同じ場所にある。2011年の頃はあんまり通過したくない汚さだったけれど、今はとても普通のアーケードに更新されている。これはジャボデタベックから追い出されなかった稀有な例じゃないかと思う。

 


▲ボゴール駅併設の駅前商店街。

 

 

 


▲ボゴール駅併設の駅前商店街。

 

 

 


▲ボゴール駅併設の駅前商店街。

 

 

10)車両などの運用状況。

その他は日本が輸出した中古電車について。103系(SERI JR103)が重整備を終えて復活した。とにかく、今はエアコン車両が一台でも必要な状態なので。JR205系が送られるという話もあるし・・・国産計画がうまく回ってない気配。

KFW I-9000電車の2編成連結による試験は頻繁に行われている。今回はスルポン近くで見かけた。それとジャカルタ・コタ駅から1編成使用スジに乗車してみたけれど、自慢の車内情報パネルはまったく利用されていなかった。それと電灯が使われていないので車内が暗い・・・。

 

 


▲SERI JR103電車が復活。ボディ・カラーも新色に。何処かで見た色?

 

 

 

 


▲SERI JR103電車。ジャカルタ・コタ側の先頭車は高床運転台。

 

 

 

 


▲試験走行中のKFW I-9000電車。

 

 

それと・・・撮影してたらファインダーが急にガスってハレて来たと思ったら台車付近から煙りを吐きながら電車が超抑制状態で入線して来た。千代田6000系がよく漂わせている減速直後のブレーキシュー焦げを強くした臭いが鼻孔を付いた。

10分ほど目視点検してから、乗客を乗せたまま発車して行った。とにかくできるだけ早くデポック工場に戻って再整備してあげて。

 

 


▲SERI 5000電車がまさか煙を吐きながら入線するなんて!!

 

 

11)大鉄道橋観光ツアー。

ついでにスルポン駅近くのCiapus渓谷の大鉄橋の観光も敢行した。

Ciapus大鉄道橋は高さ30m級の鉄道専用橋。しかし、近くに他に橋がないので(そんな大規模な橋は滅多に造れない)、近所の人々の生活橋にもなっている。ただし、歩道はないので線路の上を勝手に歩いて渡っている。

 

 


▲Ciapus大鉄道橋の道床。

 

 

 

 


▲Ciapus川を鉄橋から眺める。

 

 

 

 


▲Ciapus大鉄道橋を通学に利用する子供達。

 

 

 

 


▲電車が接近して驚いて走る地元住民。

 

 

鉄道敷地内無断侵入とか、安全配慮が足りないとか言ってくださるな! そうでないと、崖と30m降りてそこそこ幅のある川を舟で渡ってさらに崖をもう一度30m登る必要があるんだから。

Ciapus渓谷の底にはCiapus川が流れている。これ、ちょっと北の下流方面に行くと東西を挟み込む絶壁が消えて、平地を流れる普通の川になる。さらに下ると、タンゲラン線のタンゲラン駅へと繋がっている。なお、北に登ればデポック駅とかブカシ駅方面へ通じている。

 

 


▲新・旧Ciapus大鉄道橋。手前が旧で奥が新。

 

 

 

 


▲Ciapus大鉄道橋を通過する国鉄列車。

 

 

 

 


▲旧Ciapus大鉄道橋。

 

 

 

 


▲Ciapus大鉄道橋を通過するジャボデタベック電車。

 

 

Ciapus大鉄道橋は実は2本ある。1本は旧Ciapus大鉄道橋で単線。こちらは鉄トラス橋ですでに廃棄されていてレールもすべて撤去されている。橋の前後にあるバラック集落内を観察すれば土に埋もれた旧レールを発見できる。

鉄橋の構造がまた凄い。コンクリートの橋ゲタの上に鉄製逆トラスを2列噛まして橋全体を支える構造なのだ。この変則的な構造は、橋の重心を下げること・・・もしかしたら車両限界的な障害を排除するためとと思われる。

よりによってこの面倒な所に大鉄橋を架けるとはすごい執念。下流に迂回すれば普通の橋で済むんだからそっちの方がいいじゃん、と思う。でもここがかつて、この単線の鉄橋がジャカルタとメラック港を繋げる大幹線だったことを知ればいろいろ納得できる。

2本は新Ciapus大鉄道橋で複線。鉄筋コンクリート製の巨大な橋だ。レールはスラブ軌道+バラストを施設した構造。タイタンパーではなく、スラブ・トラックライナーで整備すると思われる。

最後に赤いCC201ディーゼル機関車にも出会った。通常の白いCC201と比較すると3倍の速度で列車を牽引できるという噂。見かけたときはCC202/5かと思った。なんでジャカルタにいるのかは知らない。メラック行き旅客列車のスジだから、本拠地へ帰る途中というわけでもなさそう。

 

 


▲赤いCC201ディーゼル機関車。スマトラから出張中?

 

 

レポートは以上でお終い。おつかれ。





 






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