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第1章 天鉄の概況
天鉄は、留萠を起点とします。留萠を出てしばらく羽幌線と並行し、留萌川を渡った先で谷筋に入り羽幌線とわかれます。留萌市街のはずれにあるのは春日町。線路はここから尾根越えに入ります。市街地に近く、標高は低いながら、相応に深い山地です。
最初の尾根を第一トンネルで抜け、坂を下ったところが桜山です。築堤の上にある小駅だったようです。次の尾根を第二トンネルで抜け、天鉄は小平蕊川の流域に出ます。
坂を下りきったところが本郷公園、線路は東方に転じて天塩本郷に至ります。本郷は、天鉄沿線の有力地区だったようです。短い間隔で駅がありますし、旅客の終点だった時期も一時はありました。
天鉄は、小平蕊川に沿って走ります。沖内川を越えたところが、沖内です。沖内を出るとすぐ第三トンネルをくぐります。これは小平蕊川に張り出した山の端を抜くトンネルで、先の第一・第二と比べて短いものです。切り通しにしようと思えば、あるいはできたかもしれません。
寧楽・天塩住吉とつないで終点達布に至ります。ここは天塩炭礦があった地区で、現在でも小平町内の有力地区であるようです。炭礦の全盛期には、さらに賑やかだったことでしょう。
天鉄の線路は達布からさらに続き、小平蕊川をコンクリート橋で越えて、天塩炭礦まで至ります。ここのホッパーで石炭を積み、列車は留萠を目指したのです。
【天鉄略年表】
留萠−天塩本郷間貨客営業開始 昭和16(1941)年12月18日
天塩本郷−達布間車扱貨物営業開始 同上
達布駅に転車台設置 昭和16(1941)年12月22日
天塩本郷−達布間貨客営業開始 昭和17(1942)年 8月 1日
注:参考文献(01)による。
してみると、(08)〜(12)の記述はいずれも不充分。
【各区間延長】
留萠−天塩本郷間 10.4km
天塩本郷−沖内間 3.9km
沖内−天塩住吉間 6.1km
天塩住吉−達布間 5.0km
合計 25.4km
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