このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

ご高覧ありがとうございました。
南海放送サンパーク美術館
日本版画協会 松山巡回展

高原 斉  Work 99-11 (68㎝×54㎝)
   CG デジタルプリント

会期  平成11年 10月23日(土)〜11月23日(火)

会場  南海放送サンパーク美術館 第一展示室・小講堂


この美術展は本年4月に東京上野の東京都美術館で開催された第67回日本版画協会展の巡回展です。リトグラフ、エッチング、木版などの出品作品から厳選された作品約100点を展示。また、期間中の10/23(土)は日本版画協会より柳澤紀子氏(予定)を招き「ギャラリートーク」を行います。この美術展を通じて現代版画の動向と「版画」という技法の中で表現された個々の作品のすばらしさをご鑑賞ください。


柳澤紀子氏によるギャラリートーク
1999年10月23日(土)午後1時30分〜
於 サンパーク美術館、小講堂


柳澤 紀子  水邊の庭1(60㎝×104.5㎝)
エッチング、メゾチント、雁皮刷り


1999年10月28日の愛媛新聞より展覧会評

 第67回 日本版画協会巡回展
       (11月23日まで、松山市井門町の南海放送サンパーク美術館)

 日本版画協会所属の91人が、各1点ずつ出品。多少総花的になっている印象は否めないが、冒険心に富んだ多彩でハイレベルな技法、テーマもさまざまで味わい深い展覧会だ。
 本県関係では高原斉(川之江市在住)、松田政志(宇和島市出身、東京都在住)、石山直司(新居浜市出身、愛知県在住)の三人が出品。ち密な点と線で、沈潜した思いを閉じ込めたような高原、温かい色調でどこか懐かしい雰囲気を感じさせる松田、戯画的で余裕すら感じる石山と、三者三様の趣がある。
 ほかに深沢幸雄「少女と青い烏」は、暗い色調の中にデフォルメされた少女と鳥が浮かぶ心象風景を丁寧に描く。多くの色を重層的に使い、木版なのに〃らしからぬ〃くらいにポップで明るい平木美鶴「an emPty cup with gold fish」、木口木版で魚のエラや鳥の羽、木の幹まで細かく描出し、絵全体に緊張感を漂わせる小林教生「蘇生の刻 漂泊94-11」など。それぞれのもつ技法を生かしつつ、構図や色に新たな工夫を重ねたり、いくつかの技法を混合させたりと、作品はどれも意欲を感じさせる。

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