このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください









日本の原風景・茅葺民家を描く

旅先で出会えた茅葺民家、
何よりもそこに住んでいる方がいらっしゃる。
茅葺を維持されている方々がいる。
茅葺は日本の原風景、日本の宝です。

   当間の茅葺民家(新潟県十日町市)

 栄村に行く途中に車中からふと見上げると坂の上に茅葺民家が見えました。
見えた茅葺は物置に使われていて、少し離れたところにこの家がありました。
住まいとして健在な茅葺です。
十日町市と言ってもまるで置き忘れられたような限界集落です。
目前でかもしか?に遭遇したり、静かな集落で一日過ごしました。




        七ヶ宿の町並み(宮城県白石市)


 大人の休日15000円乗り放題を使って何時も義妹の墓参に行くのですが、
その帰路白石市の下戸沢集落迄行ってきました。
白石蔵王駅から17キロ、バスは火、木曜の日中2本しかありません。
タクシーの運転手さんに料金を聞くと4800円くらいと言うので思い切って行きました。迎えも4時半に頼んで、送迎料金は無料でした。
ネットでこの場所を見つけた時、画面では街道沿いに向かい合って茅葺は3軒ありましたが、時すでに遅し1軒は更地になるべく工事中でした。
過疎中の過疎と言った感じの集落、年配のご婦人が「引き売りも来なくなった」と言っていました。

                   鬼無里の茅葺民家


 白馬村から長野に抜ける406号線は峠道もあり眺めが良い!
長野市に合併したが、鬼無里は「え!これが長野市?」と思わせるほどの山の中である。

白馬村からほんの少し小川村に入りそして鬼無里に入ったところに茅葺民家が2棟ある。
奥の民家は少し前までお蕎麦屋さんだったが、廃業してしまい手前の民家は室町時代と言う名前の古道具屋さん?だった。
だったと言うのは11月1日に通った時に鍵がかかっており、すぐ後ろの家の奥さんに聞いたところ、店主は具合が悪く引っ越して行き時々バスで来ると言う事だった。

今回以前に描いた絵を差し上げようと寄ったので一応その奥さんに手渡しました。
「来れば犬が鳴くからすぐわかるよ!」と言われましたが、「もし来ないようであれば奥さんの家に飾って!」とお願いしました。その奥さんに野沢菜をもらったので早速漬けました。

この絵を描いた時はまだお蕎麦屋さんも室町時代も健在!主のいなくなった民家はそのうち崩れ廃屋となっていくのだろう。


     五月晴れ・白馬の茅葺民家(白馬村)

 白馬村の5月は絵になる風景がたくさんありますね。
今年は家の事情で3月、4月、5月と全く旅に出かけられませんでした。
5月末になってやっと白馬村に一人で出かけ、ストレス解消しました。

   やさとの茅葺民家(茨城県石岡市)

筑波山麓に残る茅葺民家、昔ながらの風景が広がる農村地帯に出かけました。
この地域に残る茅葺は棟の部分も昔と同じ造りです。
そしてその棟や小口部分の装飾が素晴らしい!隣近所と美しさを競って作ったそうです。
1軒の家が皆広い!庄屋ばかりで小作がいないのでは?と思いました。

   やさとの茅葺民家・梅雨の晴れ間 (茨城県石岡市)

茅葺民家を描く旅も2日目、この家を見つけるまで随分と時間がかかりました。
やさとの民家の中では珍しい2階建て、昔の旅館で明治天皇の甥御さんが泊ったお部屋を見せてくれました。
書院造りで他の部屋より床が一段と高くなって建具の立派な事、素晴らしいお部屋でした。
仲間は暑い中日向の至近距離から迫力ある家の造作を描き、私はとても日向で描く自信が無いので少し離れたゴミ置き小屋の少しの日陰で描きました。

             雪の横倉旅館(長野県戸隠)


 このところ1月に友人たちと雪景色を描きに出かけるのを恒例としています。
きっかけは2010年春に行った福島県南合津の水引集落に、どうしても雪の季節に行きたくて人物画教室の仲間に声をかけ、そののりの良い仲間とともに写生旅行が始まったのです。
雪景色も2011年の水引集落、2012年の新潟県荻の島集落、2013年の大内宿、そして今年は戸隠中社です。
戸隠は4月に来た事が有り、何となく様子はわかりましたが、中社宮前に来たのは初めてで茅葺の大きな旅館がたくさんあってびっくりしました。
その昔はみなさん歩いてお参りしたのでしょうね。
私達が泊まったこの絵の横倉旅館もその名残が感じられました。
手前の茅葺の山門は江戸時代のものだそうです。
そして泊まった茅葺の母屋も大きく画面に入れるのが大変!背中をそらすようにして描きました。

       白羽毛の民家 (新潟県十日町市)
 


 塩沢石打インターから国道を長野方面に向かう途中、白羽毛と言う集落に
茅葺民家が2軒ある。
そのうちの1軒は描いたのだが、2軒目は大木に覆われて家が良く見えない。
しかし今春そこを通ってみるとなんと木が伐採され家が良く見えるではありませんか!!
早速描かせてもらいました。


       待春・荻ノ島環状集落(新潟県柏崎市)

 3メートルを超える豪雪の中でも人々の暮らしがある。
ここは写真や絵の人に人気の場所だが、住んでいる方は何を売るでもなく農業主体の暮らしぶりで訪れた人たちに日本の原風景を感じさせてくれます。
う〜んこれだけの茅葺民家を維持されて・・・感謝の気持ちを持って描きたいと思いました。
バス停前の公民館にこの集落を維持される為の募金箱がありますので、
訪れた際はどうぞ寄付をしていただきたいと願っています。

   当間の民家(新潟県十日町市)

 今年の5月に越後水沢駅の近くの茅葺民家を描きに行った際、道路から見上げるようなところにこの民家が見えた。あたりは素晴らしい棚田、9月の実りの季節を狙ってまた出かけてきました。
急坂を登り切った集落の奥にこの家はありました。
役目を終えた茅葺民家は耕運機などの物置として使われておりますが、この家の主が『雪下ろしが大変なので来年は壊そうと思っている』と言っておりました。

    廃屋(新潟県津南町外丸)

 今年も実りの秋を描きに新潟の山間部に出かけました。
当間という地区で昼頃から夕方まで描き、宿は津南駅前の雪国に泊まりました。
その宿に向かう途中、茅葺の屋根が垣間見えたので、近づいてみると草ぼうぼうの廃屋でした。主のいない茅葺民家は寂しげです。
翌日、朝一番に描きに行きました。絵の中でよみがえれ!と。

   春寒の茅葺民家(飯山市)

 小菅神社から飯山駅にむかい走っているとこの家が目に飛び込んできました。

ちょうど時折の小雨で、冬のような温度、2作描いた後は民家のご夫婦に暖かいおもてなしを受け、冷えた体と心が温まりました。
偶然に我が家と同じ名字で話も弾みました。まあ全国7位の名字ですからね。

      白馬大出の民家(長野県白馬村)

 絵や写真の人にはお馴染みの白馬大出、吊り橋の近くにある大きな茅葺民家を山を背景にして描いてみたいと頭の中で描いて(えがいて)いました。
吊り橋の架かる姫川の風景を描いた後、友人との集合時間まで30分、速足でこの場所を探しました。
時間がないのでデッサンのみと思いましたが、川の対岸で描いている友人たちがまだ製作中、急ぎ色を付けました。
時間のないときは鉛筆の線を濃く強めて描きます。
その場合は色はあまり重ねなくてサラッと塗ります。


    豪雪の荻の島集落(新潟県柏崎市)


 スケッチ仲間と新潟県柏崎市の荻の島集落に行きました。
宿をまつだいの雲海(フォトプラン8500円)にとり、ジャンボタクシーで2日間往復しました。
荻の島集落は柏崎市ですが、最寄駅は北越急行ほくほく線まつだい駅です。
ここからタクシーを頼みました。行かれる方はあらかじめ予約をしておいた方が良いです。
荻の島は以前秋の実りの季節にも描きましたが、豪雪の地の雪景色は格別です。
週間天気予報を見て、晴れの日を狙って出かけ、大当たりのお天気の中公民館をお借りして描きました。
あたりは雪の壁にさえぎられ風景が見えにくく、、公民館の2階からよい構図が望めお借りした次第です。
露天風呂から見える雲海が自慢の宿でしたが、日の暮れが早く、夕方も朝風呂も外は真っ暗で見ることができませんでした。


   富倉の民家(飯山市 富倉)

 富倉そばがおいしいはしば民家食堂の先に、こんなに素晴らしい茅葺民家がある。家主はご夫婦とも達者で農作業に励んでいる。
4月30日にも来たのだが、今年の春は遅く富倉の山の斜面には雪が残っていた。
その時は雨で車の中でデッサンのみをしたが、どうにも気がおさまらず、再び尋ねました。この日は戸狩の民宿で2作描き、富倉で3作描いたので、いささか疲れこの民家でお茶をご馳走になりました。
採りたてのアスパラ、うどの和え物、野沢菜漬おいしかったあ〜!


   実りの荻の島集落(新潟県 柏崎市)

このところ 9月下旬には毎年のように新潟山間部に出かけています。
その最初のきっかけは星峠の棚田を見るためでした。
その色づいた棚田、棚田の山をを見た感動は忘れる事ができません。


荻の島集落は写真や絵の人には有名な地ですが、平日は観光客もなく、静かな里の風景が広がります。

   初秋の荻の島集落

 この日は朝から雨模様でしたが、何とこの集落に着く頃にはいいお天気となりました。
スケッチ旅行に望むのは1番にお天気、2番にお天気ですよね。
お天気に恵まれ、念願だった荻の島集落に来られてハッピー!ハッピー!


  冬の水引集落(福島県南会津町)

 前の年の5月に訪ねた水引集落にどうしても冬、雪の季節に来てみたかった願いが新年早々叶いました。
冬季は手前の湯の花温泉に来るバスも1日1便となり、大変不便なところですが、仲間5人と会津高原駅よりジャンボタクシーを利用して訪れました。
苦労して来た甲斐があり、お天気も上々で雪の茅葺集落を描けとてもハッピーな気分になりました。
民宿離騒館での暖かいおもてなしを受け、また湯の花温泉にも入り、外は寒くても心の中はぽかぽかに温まった旅でした。

   南会津水引集落(福島県)

 今年の春は遅かった。ここ旧舘岩村水引集落の家の影などにはまだ雪が残り、山は薄紫の冬の色を残している。
遅い春です。
ここから2キロほど離れた湯の花温泉に泊まり前沢集落と水引集落を訪ねました。


   南会津水引集落(福島県)Ⅱ

 前日前沢集落を訪ね、民家の方に”写真を撮るのにお庭に入らせてもらっていいか”と尋ねると”そうやってことわってくれればいいが皆無断で入る”と言われました。
 写真の方も絵の方もお家の方に断りましょうね。
 私も絵を描いている時によく写真を撮られるのですが、こんなおばさんいくら撮っても結構ですが、やはり一言ことわってほしいものです。
そのお話したご主人が、この軽トラで茅の修理に来ていました。


   栗駒の夏(宮城県)

 新幹線のくりこま高原駅からタクシーで700円くらいの所に茅葺民家を見つける。この駅から5キロくらいの所に夫の妹の眠るお墓があり、1年おきくらいに墓参に訪れる。

 ここは公共の乗り物が全くなく、以前あったくりはら田園鉄道も廃線になり、訪問するにはタクシーが頼みの綱、このスケッチもタクシーの運転手さんに新幹線の時間に合わせて迎えに来てもらいました。


   秋(新潟県十日町市)

 石打インターから長野方面に向かう国道沿いに建つ大きな茅葺民家、豪雪地帯特有の板張り、高い屋根、味わいのある作りです。
 この地方の農家は家の周りに雪をそこに落とす融雪の役目を持った池を備えています。
 そしてこの家は裏側からの作りも面白く、よく絵の人や写真の人に描かれるそうです。
何回もこの家の前を通り、描きたいと思いつつやっと描くことが出来ました。


  合掌作りの民家(富山県)

 五箇山菅沼集落の中の1軒屋、
合掌作りの屋根は実に効率が良い。
こんなに雪が多い時でもすぐに落ちてしまい、雪を被った屋根を描きたいと思っても降った直後でないと中々描けない。 集落に住む方々は、世界遺産になった今では民宿業などで生計が潤っているようだが、その昔、山の中で孤立した生活を営むのは、さぞかし大変だっただろうと思う。


   五箇山・菅沼集落(富山県)

 家の周りに雪を放り込む池のようなものがある豪雪地帯特有の風景。
よくぞ、この風景を残し、世界遺産にしてくれたと感謝の気持が湧いてくるようなそんな気分で描きました。
ありがたいですね。
 絵を描く人は滞在時間は長いけれど、普通に観光に来た人の滞在時間の短い事!ああ〜もったいない!

  五箇山相倉集落

 ここに描いた合掌作りの民宿に泊まりました。豆炭あんかを抱いてぬくぬくの布団の中、布団の外に出ているお顔に冷たい風が、鼻水がズズズーっといびきのようになり相部屋の方にご迷惑をおかけしました。
この日は良く晴れ上がって冷え込み、
空を塗った途端・・・凍りました。


   薫風の頃(長野県大町市)

 健保組合の大町山荘(保養所)に泊まり、安曇野〜大町〜白馬とめぐりました。
このお家はテレビのロケで仁科明子さんが訪れたそうで、その時の写真を家宝のように大事にしていて、私にも見せてくれました。
田んぼに水が入り、山々が美しく何作でも描けそうなそんな日でした。



   仙納の民家(新潟県十日町市)

 十日町市松代地区は棚田の宝庫、星峠をはじめ惚れ惚れするほどの棚田がアチコチにあります。
 この家は仙納の棚田近くの崖上のような地形に立つ茅葺民家です。
この家を正面から描きたいと思いつつも、正面は崖の下から見上げるようで茅葺の屋根がほとんど見えない感じです。
まあしょうがない、変な構図でこの家の良さが表現できませんでしたが、会えた記念の1作です。


   天水島の民家(新潟県十日町市)

 松之山温泉に泊まり、旅館の方にこの家の場所を教わりました。
 この家はよく絵の人が描きに来るらしく、”ある時はこの稲穂の田んぼを望む道路に横1列に13人も並んで描いていた”と家主の女性が言っておられました。
背景も良いし、絵を描く人なら誰だって描きたくなりますよね。


   八郷の民家(茨城県)

 スケッチツアーで訪れた八郷の
ブドウ園農家です。
大きな茅葺民家でしたが、家がよく見える位置はここくらいでまあ腕前が悪いのでしょうが、奥行きを感じられる構図はとれませんでした。
期待に胸を膨らませて来たので内心ちょっとがっかり!しましたが、
茅葺民家を前にこのせりふは贅沢でしたね。ごめんなさい!


   忍野の民家(山梨県)

 スケッチツアーで忍野を訪れましたが、八重桜が咲き、季節が1ヶ月ほど逆戻りしたようなさわやかな日でした。
 雄大な富士山を眺め、茅葺民家を描き、それはそれは幸せと感じる1日でした。


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