このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
模型を作る上で、是非とも知っておきたい用語を解説します。
解説の後ろの矢印は関連用語を示しています。合わせて見るとより理解が深まるでしょう。
まだ少ないですが、今後充実していきたいと思います。
また、模型に関する質問も受け付けています。
文字の色
分類
塗料・塗装技法関連用語
工具関連用語
材料関連用語
テクニック関連用語
その他
INDEX
あ
か
さ
た
な
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ま
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ら
わ
アクリル系塗料
アクリル樹脂系の水溶性塗料。乾燥後は耐水性となるが、油性に比べ乾燥が遅い。タミヤカラーのアクリル塗料、グンゼの水性ホビーカラーがこれに当たる。ラッカー系はもちろん、アクリル系、エナメル系の塗料に重ね塗りしても下地を侵さない。フラット系(つや消し)の塗料は質感が高く、利用価値が高い。ところが、グロス(つやあり)は発色がよく、伸びもいいが、たまに乾いても多少べたべたする色もあるので、注意が必要である。 →エナメル系塗料,ラッカー系塗料
アートナイフ
デザインナイフのこと。その名のとおり、細かい作業に向いている。 →デザインナイフ
合わせ目
パーツ同士を接着したときにできる接着面の線。パーティングラインと混同されがちだが、こちらはパーツの成形時のラインのこと。 →パーティングライン
ウェザリング
ドライブラシやウォッシングなどの技法を用いて、さびや泥、塗装のハゲ、オイルの汚れ、すす汚れなどを表現すること。あまり汚しすぎると、汚くなるだけで実感がなくなる恐れがある。 →ドライブラシ,ウォッシング
ウォーターラインシリーズ
静岡の模型会社4社(青島文化教材社、田宮模型、長谷川製作所、フジミ模型)が共同開発した、1/700スケールの艦船模型シリーズ。(残念ながら、現在はフジミ模型は撤退。)吃水線(きっすいせん)から下が省略されている。吃水線とは、普段水面下に隠れている、船の下の部分と水上に出ている部分の境界線をいう。吃水線から下がないので、机の上に置くだけで、気軽に洋上に浮かぶ様子を再現できるのが特徴。艦船モデルといえばウォーターラインシリーズといえるほど、種類も多く発売している。連合艦隊を再現するには不可欠な存在。
ウォッシング
オイルの汚れなどの表現や、全体のトーンを落とすときに用いる塗装法。ウェザリングのひとつといえる。薄めの塗料を筆で洗い流すように塗る。墨入れとは少し意味が異なり、こちらはウェザリングを前提として行う。 →ウェザリング,墨入れ
エアブラシ
塗料を霧状にして吹き付ける塗装用工具。絵画を描くための画材用具としても知れわたっている。本格的な塗装を目指すならどうしても欲しいアイテムだが模型用工具としてはかなり高価。エアボンベやコンプレッサーに接続し、空気と混合し塗料を吹き付ける仕組みである。缶スプレーでは表現できない繊細な塗装ができる。オリンポス社のピースコンはあまりにも有名である。ハンドピースともいう。 →コンプレッサー,ピースコン
エナメル系塗料
油性の模型用塗料。乾燥が遅いのが欠点だが、その分伸びがよくムラになりにくい。発色がよいのも特徴。他の塗料を侵さないので、ラッカー系やアクリル系の塗料に重ね塗りでき、拭き取りも容易であることから、ウェザリングや墨入れに適している。。タミヤカラーのエナメル塗料が有名。模型には向かないが、実はマニキュアもエナメル塗料である。 →アクリル系塗料,ラッカー系塗料
エッチングパーツ
薄い金属板でできたパーツ。プラスチックでは表現できない繊細なパーツを再現できる。よく見かけるものとしては自動車のワイパーやシートベルトの金具、艦船モデルの手すり、アンテナやレーダーなどがある。キットに付属することもあるが、ディテールアップパーツとして別売りで市販されているものも多い。ただ、高価なのが難点。 →ディティールアップ
ゲート
パーツ成形時にプラスチックが流れる湯口のことを指す。パーツとランナーをつないでいる部分。 →ランナー
コンプレッサー
電動モーターや、リニアの力を利用して、圧縮空気を吐き出すポンプのような装置。模型用の工具としては一番高価なものではないだろうか。安価なものもあるが、一般に値段と静寂性は比例するといえる。かなりうるさいので夜間の塗装には配慮が必要である。通常はエアブラシとセットで使用する。そのばあい、水抜きやレギュレーターなどを中継する。 →エアブラシ,水抜き,レギュレーター
ジャンクパーツ
不用になったパーツ。別の機会に、改造パーツや流用パーツとして使用するかもしれないので、モデラーとしては保管するのが常識。
スクラッチビルド
市販のキットを作るのではなく、プラバンやパテ、粘土など、いろいろな材料から自分だけのオリジナル作品を作り出すこと。略してスクラッチとも言う。市販のキットに飽き足らないときや、ましてや市販されていないものを作りたいときはスクラッチするしかない。キットのパーツを流用せず、全て自作することをフルスクラッチといい、キットをベースに大幅に改造を施すことで、まったく別のものを作ることをセミスクラッチともいう。
すじ彫り(すじぼり)
模型の表面に、Pカッターなどで凹モールドを彫ること。パネルラインやドア、ハッチなどの分割ラインを表現する。さらに墨入れすることで立体感が増す。 →Pカッター,墨入れ
墨入れ(すみいれ)
すじ彫りの凹モールドに薄めた塗料を流し込み、立体感を強調させる塗装法。例えば、車のドアやボンネットなどの分割ラインに墨入れをおこなうと、めりはりが出て、よりシャープに見える。具体的な方法は、ベースになる塗料(ボディの塗装)にはラッカー系の塗料を使用し、墨入れには薄めたフラット(つや消し)ブラックを流し込む。ここでフラットブラックといったが、その限りではない。ペースの色に合わせてチョイスする必要がある。基本的にはベースの色に黒を混ぜた色になるようにしたい。凹モールドには影がつく。本来墨入れは、その影を強調するためのものであるからである。ベースの色が白なら濃い目のグレー、赤ならレッドブラウンといったぐあいである。墨入れが終わったら、乾くまで待つ。少しくらいはみだしてもいっこうにかまわない。乾いたところで、エナメル系の薄め液をしみ込ませた綿棒や布で、はみ出たところを拭き取っていく。エナメル系の薄め液は、ラッカー系の塗料は溶かすことができないのできれいに拭き取ることができる。ラッカー系の薄め液はエナメルの塗料も溶かすので、塗装順を逆にすることはできないので注意。 →ラッカー系塗料,エナメル系塗料
スライドマーク
→デカール
ディティールアップ
改造などで模型の実感を高めること。自作パーツや市販パーツを追加したり、すじ彫りや塗装テクニックを駆使してリアルに仕上げる。 →すじ彫り,エッチングパーツ,ウェザリング
デカール
スライドマーク、転写マークともいう。台紙上に印刷された薄いフィルム状のシール。模型に貼る記号やマークなどが印刷されており、通常は水につけて剥離させ貼りつける。大抵はキットに付属するが、別売で市販されているものもある。
デザインナイフ
より細かい作業に向いたカッターの一種である。刃の角度が30度ほどついており、デカールの切抜きや細かい彫刻をしたり、バリやゲートを取り除くのにも便利なモデラー必携の工具である。刃を直角に立ててパーティングラインを削り取るような使い方もできる。 →デカール,バリ,ゲート,モデラー,パーティングライン
転写マーク
→デカール
研ぎ出し(とぎだし)
塗装面を鏡面のようにぴかぴかに仕上げる、高等テクニック。(筆塗りではちょっと不可能。というか、普通やらない。)車のボディなどの塗装に効果的。やり方はボディ色を塗った後に、クリアー(透明色)を何回も吹きつける。(クリアコーティングという。)デカールの上にコーティングをして、研ぎ出しで段差をなくすことも可能だが、初心者はやめておこう。デカールが溶けます。(^_^;)完全に乾いたら(1週間から1ヶ月ぐらいはおかないと、磨いているときに摩擦で塗料が溶け出し、とんでもないことになる。)1500〜2000番以上の耐水ペーパーで、丹念にクリア層の粒子による微妙な凹凸を平坦に削る。そして、仕上げにコンパウンドでひたすら磨く。下地(ボディ色)やデカールが露出しないように削らないと、これもえらい目に会うので、初心者はコンパウンドで磨くだけの簡易研ぎ出しをおすすめする。
ドライブラシ
ウェザリングで多用する筆塗装テクニック。筆につけた塗料を、一度布などで拭き取り、わずかに残った塗料をこすり付けるようにして、塗装する。ウェザリングに限らず、立体感を強調するために、エッジを中心に明るい色になるように、ドライブラシするというテクニックもある。 →ウェザリング,ドライブラシ
なんまんだ〜(または、なんまいだ〜)
ニコイチなどで、不用になってしまったキットを指す。ジャンクパーツとして保管するのが当然だが、日の目を見る機会はあまりないのが現状。 →ニコイチ,ジャンクパーツ
ニコイチ
2つのキットから必要なパーツを組み合わせて、1つの作品を作り出すこと。といっても、大抵は1つのキットがベースとなり、もう一つのキットは数個のパーツのみ使用するだけで、あとはなんまんだ〜になることが多い。なんまんだ〜になったパーツ類は、ジャンクパーツとして保管される。例えばカーモデルの場合、買ってきたキットにはフォグランプが付いていないとする。でも、どうしてもフォグランプを付けたい。そこで、フォグランプの付いた適当な別の車のキットを買っきて、フォグランプのパーツだけ流用する。残りはなんまんだ〜。なんともモッタイナイ話だが、作品にこだわるマニアにとっては、日常茶飯事。(^_^;) →なんまんだ〜
パーティングライン
パーツ成形時にできる、型と型の間にできる線。さらにその隙間からプラスチックが流れ出ると、バリとなる。パーツを接着したときにできる線は合わせ目と呼び区別する。 →バリ,合わせ目
バリ
パーツを成形したときに型の隙間にプラスチックが流れ込んでできる薄いカス。
ハンドピース
→エアブラシ
Pカッター
刃の形がP字型をしているカッター。プラ板の切断に用いるのが本来の目的だが、主にすじ彫りをするときに使う。 →すじ彫り
ピースコン
オリンポス社のエアブラシの商品名。エアブラシの定番だが、最近では各社からいろいろなエアブラシが発売している。 →エアブラシ
水抜き
圧縮空気の水分を除去する装置。空気は水分を多量に含んでいるため、コンプレッサーで圧縮した空気をそのままエアブラシなどに使用すると、水分が塗料に混じって噴出されることがある。こうなると塗装が台無しになってしまうため、エアブラシとコンプレッサーをつなぐホースの間に水抜きを設置する。最近はレギュレーターと一体になったものもある。 →コンプレッサー,エアブラシ,レギュレーター
モールド
キットの表面にある彫刻の総称。凸モールド、凹モールド、リベットなどがある。
モデラー
たまに、モデルをしている人のことだと勘違いする人がいるが、モデルさんとは関係ない。(^_^;)模型を作る人を、プロアマ問わずすべてモデラーと呼ぶ。
ラッカー系塗料
有機溶剤を使用した、油性塗料。ラッカー系塗料とは言いつつも、どういうわけか水性アクリル塗料に対し、油性のアクリル塗料を、模型界では俗にこう呼ぶ。ちなみに一般のラッカー系塗料(金属用など)は溶剤が強すぎて、プラスチックを溶かしてしまい、模型には向かない。グンゼのMr.カラーが有名で、模型用塗料としてはもっとも一般的。乾燥が速く、筆塗りするとムラになりやすい傾向がある。色の種類も豊富で、その数なんと150種類以上!溶剤は人体に影響があるので、換気に注意が必要。 →アクリル系塗料,エナメル系塗料
ランナー
パーツのまわりの枠や枝のこと。
レギュレーター
コンプレッサーで圧縮した空気の圧力を一定に保つ装置。圧力が一定しないとエアブラシから吐き出す塗料も不安定になるので、必要となる。水抜きの機能が付いたものもある。 →コンプレッサー,エアブラシ,水抜き
文字の色
分類
塗料・塗装技法関連用語
工具関連用語
材料関連用語
テクニック関連用語
その他
参考書籍:月刊HOBBY JAPAN,月刊モデルアート,月刊ModelGraphics,スーパーモデリングマニュアル,モデル・テクニクス,1/700ウォーターラインシリーズガイドブック,1/700艦艇模型ハンドブック,カーモデルテクニックガイド,スケールモデルテクニックガイド他(順不同)
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