このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

      

夏真っ盛りの京都の町中を散策しました。
 テーマは「室町」。今からさかのぼること500〜600年余り昔の話しです。
 3代将軍足利義満ゆかりの「花の御所」跡から,8代義政ゆかりの「応仁の乱」
 の舞台までです。地図を頼りにいざ!

アップが遅れましたことをお詫びします。
では,楽しい京都散策のひとときを,ご一緒にどうぞ。(地域探求部)


出発地点
京都市営地下鉄烏丸線今出川駅です。
ここから出発します。暑い一日になりそうです。
花の御所跡碑
「従是東北 足利将軍室町第址」とあります。つまりここが花の御所の南西角にあたります。大通り2区画分の広大な敷地で,季節の花が咲き誇り,都の人たちに「花の御所」とよばれたといいます。
碑は途中でつがれています。現代の事故に巻き込まれたのでしょうか。
京都市室町小学校正門
ここは「室町」。歴史的名称が小学校の名前になっています。垂れ幕に「暑い夏 あせらずいそがず 京の道」とありました。
室町消防分団器具庫
ここにも「室町」が使われています。
地名が、歴史ですよね。さすが京都というところでしょうか。
ほかにも探してみればたくさんあるかも。

同志社大学「寒梅館」へ
同志社大学に立ち寄りました。
ここには,大学構内から出土した古銭やお椀など当時の生活道具が展示されていて「室町」を感じることができます。中庭は樹木が植えられまるでカフェテラスのような雰囲気です。
相国寺
足利義満が花の御所の東側に建てた臨済宗のお寺です。京都五山の第二位で,臨済宗の寺院の管理をしていたといいます。「相国」とは太政大臣という意味の唐名で,貴族の頂点の役職です。武家としては,平清盛以来二人目の就任となりました。
相国寺法堂
 広い境内の中にあって,ひときわ立派な建物で,重要文化財に指定されています。豊臣秀頼の寄付で建立され,現存する法堂の中で、最古だそうです。
御霊神社鳥居脇の碑
花の御所の鎮守として源氏の氏神を祀った碑。元の場所は別にあると言う。
御霊神社鳥居
お祀りされている神様は,早良親王や他戸親王などです。早良親王は桓武天皇の弟にあたり,無実の罪で自害したと聞きます。他戸親王は聖武天皇の皇子ですが,謎の病死と伝えられているそうです。「御霊」とは,そうした「怨霊」を鎮めるためのお社なのでしょうか。

御霊神社
応仁の乱が勃発した所です。
応仁の乱とは、室町時代に起こった内乱。この内乱は11年間も続きました。
御霊神社の前の立て札
「応仁の乱勃発地」と書かれています。
11年にもおよぶ戦乱は花の御所をはじめ京都を焼け野原にしてしまったといいます。
細川氏の屋敷跡
室町時代の管領、細川氏の屋敷跡です。管領とは、将軍を補佐する室町幕府の重要な役職です。斯波氏・畠山氏・細川氏が就き,「三管領」とよばれました。細川氏はその最有力者で,足利義満を助けた頼之,そして応仁の乱の東軍の大将であった勝元も細川氏です。
持明院統仙洞御所跡碑
持明院統とは、大覚寺統とともに鎌倉時代に2つの血筋に分かれ,南北朝時代にかけて皇位を争った家系です。建武の新政を行った大覚寺統の後醍醐天皇により,一度は大覚寺統に統一されたかに見えましたが,南北朝の争乱で南朝に逃れ,北朝の持明院統が足利義満の支持により,統一しました。最終的にはこの持明院統の血筋が現在の天皇家に伝えられることになります。
宝鏡寺
応仁の乱の主役の一人というか,張本人というか,日野富子のゆかりのお寺です。
残念ながら,外からの見学となりました。
山名宗全屋敷跡
室町幕府の実力者,応仁の乱の西軍の大将の屋敷跡です。現在は,マンションの一角にこのような石碑が建っているだけです。碑は二種類ありましたが,風情のあるこちらを載せました。彼が,陣地を置いた場所が「西陣」という有名な地名の由来となったのです。
安倍晴明神社
「陰陽師」として有名な安倍晴明の屋敷跡にあります。まさに彼が活躍していた拠点であったところです。社伝によると,1007年に,その魂を鎮めるために,この神社を創建したということだそうです。


西陣郵便局
今度は「西陣」の地名を探しました。この「西陣郵便局」もその一つです。
小学校,病院,会社名などに「西陣」の名が使われているのが確認されました。歴史的地名ですね。
北野天満宮
「学問の神様」として知られる菅原道真をお祭りする神社で,全国にある天満宮の中心的存在です。
 受験のときにお世話になりました。お守りもあります。これからのシーズン、受験生がやってくることでしょうが、天満宮は何年も彼らを見守ってきたのでしょうね。
北野白梅町駅
パッと見て、何か駅とは違うもののような感じもします。京福電気鉄道の京都北野の始発駅です。小旅行のゴールです。
京福電鉄のワンマンカー
一両編成での運転で、ガタゴトというゆれがよかったです。あまり速くはありませんが、住宅街を軽快に走ります。駅間は比較的短かいですが,車と並んで走る所もあれば,専用路もあり,京都の町中を走る路面電車の雰囲気を楽しむことが出来ます。
京都の中心部を東西に約8㎞歩きました。あなたも歴史的町並みを散策してみませんか?
その前に,長い歴史をへて受け継いできた貴重な文化財を,決して損うことのないように
未来に受け継がなくてはなりませんね。

このページは,部員により作成されました。
   

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