このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
本日は,ようこそ特別展にお越し下さいました。
ごゆっくりしていただければ幸いです。(館長)
大カイロ 〔人口約1200万人は,アフリカ大陸最大の都市〕 金曜正午の礼拝を呼びかけるアザーンが流れる。 古代王朝時代は日本と同じ多神教の国。 現在は唯一神アッラーを信ずるイスラム教の国である。 | |
カイロ・タウン 〔下町の暮らしは決して豊かではないが,そこには,私たちが 忘れてしまいがちな素朴な生活のよさがあった〕 旅の必需品は,水,暑さ対策(帽子・サングラス・長袖シャツと 長袖ズボン,日焼止めなど),文化財の大切さの認識とイスラ ム世界への敬意だと思った。 | |
ナイルと並走するディーゼル列車 〔アスワン〜ルクソール間〕 河口デルタ以外は,ナイルに沿ってのみ緑が存在する。 道路も鉄道も当然ナイル川に沿って続く。 ナイル川は6695㎞。もちろん世界最長。日本一の信濃川の 18倍,川をはずれるとそこは,世界最大のリビア砂漠(サハ ラ砂漠の一部)が無限と思われるくらい広く続いている。 |
ギザの町の建物の間に見えるピラミッド 〔町のすぐ近くにあった〕 大阪人が,大阪城や通天閣をビルの間に見るように,ギザの町 ではピラミッドが見える。カイロから車で30分ほどでギザの町に 入る。ナイル川を越えて西方にある。 | |
クフ王の頂上 〔146mあったというが,現在は137mである〕 第4王朝・第2代ファラオとされるクフ王の在位は 前2589年〜前2556年の33年間という。 最大のピラミッドである。 | |
クフ王の石積み 〔2.5トンの石を,約230万個積んでいるという〕 2.5トンは平均値で,最大のものは15トンはあるという。 上にいくほど小さくなる。 | |
世界遺産・ギザの三大ピラミッド 〔左から,クフ王・カフラー王・メンカウラー王のもの〕 入場は,遺跡保護のため,各ピラミッドは,午前150人, 午後150人までと制限されている。 | |
カフラー王への参道 〔スフィンクスの脇にピラミッドに通じる道がある〕 第4王朝・第4代ファラオとされるカフラー王は,クフ王の子 で,在位は前2558年〜前2532年の26年間という。 スフィンクスは,高さ20m・長さ57mで最大。顔はカフラー 王その人である。 ピラミッドは143mの高さで第2位。上部 に化粧石が残っている。 | |
ダハシュールの赤のピラミッド 〔最古の真正ピラミッドは,キザの南約20㎞にある〕 高さ105m。第4王朝・第1代ファラオとされるスネフェル王の もので,在位は前2613年〜前2589年という。 クフ王の父王にあたる。 | |
ダハシュールの屈折ピラミッド 〔ピラミッド造りの試行錯誤ともいわれるが…〕 同じくスネフェル王のもの。神王として君臨したというこの王 は4つものピラミッドを造っている。 全92mの高さの途中,49m付近で角度が変わっている。 このまま積み続けると崩れると考えたなど諸説あり。 | |
サッカラの階段ピラミッド 〔最古のピラミッドは,階段状に造られている〕 第3王朝・第2代ファラオというジェセル王のものである。王は シナイ半島まで鉱物資源を求め,アスワン付近まで勢力を拡 大したという。アスワンは「国境」の意味である。 | |
ジェセル王の頂点 〔高さ約60mの最古のピラミッドは,石の最古の建造物だ〕 王の在位は前2668年〜前2649年の約19年間である。石は キザのピラミッドなどと比べてずっと小さい。技術はこれ以後 急速に進歩していくのである。 | |
ジェセル王の石積み 〔かなり崩れている。保存処置が必要だ〕 王の時代は,古王国時代の最も初期にあたる。 | |
世界遺産・アブシンベル大神殿 〔あと10㎞ほどで隣国スーダンに入る。現在の国境である〕 大神殿の入口の左右に並ぶラムセス2世の像は,1体20m の巨像である。これは,そのまま現在の1エジプトポンド紙幣 にデザインされている。《『歴史攻略ノート』9頁に提示》 王妃ネフェルタリの小神殿が隣接する。 | |
ラムセス2世像(アブシンベル大神殿) 〔王は,自分の偉大さを石像物で残そうとした〕 第19王朝・第3代ファラオである。新王国時代にあたる。 在位は前1278年〜前1212年の66年間の長期におよぶ長 寿の王である。この神殿は,ダム建設に伴って水没するのを ユネスコが,3000ものパーツに分割して移動させた | |
アスワン・ハイ・ダム 〔ナイル最大のダムである〕 クフ王のピラミッドの約17倍もの石を使ったという。人はこの ダムを「20世紀のピラミッド」と呼ぶ。万一のテロに備え,軍 が厳重に守っている。仮に決壊すれば,全ナイル沿岸が水没 するという。このダムによる水力発電は,今も国内の約4割の 電力をまかなう。建設当初は約8割をまかなっていた。 | |
ナセル湖 〔アスワン・ハイ・ダムによる人造湖である〕 概数でいうと周囲約500㎞のうち,約300㎞がエジプト領内, 約200㎞がスーダン領内になる。ナセルは,エジプト革命の 指導者で,20世紀の英雄の名である。 | |
ルクソール神殿 〔いつくもの王朝を経て増築された大神殿〕 ラムセス2世,アメンホテプ3世らによる。 アメンホテプ3世は第18王朝・第9代ファラオ,在位,前1386 年〜前1349年。最盛期のファラオの時代である。巨大ピラミ ッド時代から1000余年,ファラオたちは,神殿や墓所に芸 術性を求めるようになっていた。 | |
カルナック神殿 〔多数の列柱が並ぶ最大の神殿〕 35haである。第18王朝・第3代ファラオ・トトメス1世(在位・ 前1524〜前1518年の約6年間),同・第5代ファラオ・ハトシェ プスト女王(在位・前1498年〜前1483年の約15年間)らによ る。町中でも40度代の後半の高温である。 | |
エジプト考古学博物館 〔古代エジプト文明の宝庫〕 106のコーナーに分けられている。参観者が集中するのは, ツタンカーメン墓からの出土品と,ラムセス2世など12体の ミイラが見られる「マミールーム」である。 | |
パピルスと白蓮 〔上下エジプトのシンボルが博物館前庭で参観者を迎える〕 白蓮は上エジプト(上流・南側),パピルスは下エジプト(下流・ 北側)を象徴する。これを初めて統一したのは,第1王朝・第1 代ファラオのナルメル王という。前31世紀頃のことだ。今から 5000年前である。 | |
アレキサンドリアと地中海 〔アレクサンドロス大王建設の海岸の町〕 地中海を前にして,若い君主アレクサンドロス(在位・前332年 〜前323年)や,彼をこの地に葬り,最終王朝を開いた部下の プトレマイオス1世(在位・前305年〜前282年),エジプトを征服 したローマのユリウス=カエサル,そしてローマ帝国初代皇帝 アウグストゥス(在位・前27年〜後14年)の昔を思う。 |
本日は最後までご観覧頂きまして,ありがとうございました。
またお越し下されば幸いです。(館長)
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