このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

桃花台新交通について



去る2006年9月30日、日本で初めて新交通システム(モノレールなどの類)が廃止になりました。愛知県は小牧市に本社を置く、「桃花台新交通」(通称ピーチライナー)です。
昭和末期の頃に小牧市に「桃花台ニュータウン」という都市計画が発案され、そのニュータウンと名古屋を結ぶ(小牧から名鉄と接続して、名古屋へ向かう)路線として平成3年3月に開業しましたが、予想よりもニュータウン移住者の数が遥かに下回り、1日の利用見込み数が当初の目標の1/5にまでも減ってしまったのです。住民が思ったより少なかった、というのも原因の1つですが、もう一つの原因は、実際住民は桃花台新交通を使わず、バスか自家用車でJR春日井駅まで向かい、そこから名古屋へ行くという人が大半だったため、とも言われています。一時は運賃を値上げしたりして経営を立て直そうとしましたが、累積赤字は増える一方で、やむを得ず廃止になった、というわけです。とりあえず廃止前日の9月29日に見に行ってきたので、その様子を。
とりあえず実家から小牧はすぐの距離なので、まず車で小牧駅へ向かい、駅の駐車場に停めました。地元に近いというのに自分は小牧駅に1回も行った事がなく、今初めて駅を目にしました(笑)。
小牧駅外観。桃花台新交通入口。桃花台線自動改札。
運賃表。小牧駅ホーム。駅名標。
小牧駅から桃花台方面遠方。時刻表。小牧駅から250円(終点まで)の切符。

駅自体は名鉄と接続していて(といっても名鉄は地下で桃花台新交通は高架式ですけど)、乗り換えも可能な駅となっています。まず中に入って終点「桃花台東」までの切符(250円)を買い、自動改札でホームへ向かいます。
ホームに行ってまず驚いたのが、ホームと軌道の間に仕切りのドアがあった事。ドアは電車が来た時しか開かないようになっています。どこぞの新幹線の駅を想像してしまいました(苦笑)しかしこういう所でも全自動化されてて、さすが「新交通」というだけあるな〜、と感じました。そしてしばらく経つと2番線に電車が静かにやってきました。ここで乗りたい所ですが、2番線は降車専用のホームとなっていて、奥のループ線でぐる〜っと回ってまた1番線にやってくるんです。そして1番線から乗る、という仕組み。普通に前後入れ替えてUターンすればいいのに、と思いますが、おそらく人件費削減じゃないかと。普通にUターンするとなると、後ろ(だった)側にも運転士が必要になってきます。しかし、ループ線で回れば同じ運転士でそのまま運転できます。実際後ろには運転台などなく、バスのように窓オンリーでしたからね(笑)。 しかし、ループ線を高架式で建てる費用の方が遥かにもったいないのでは・・・と思ったりもしますが(苦笑)
まぁそれはさておき、1番線から乗車して終点の桃花台東へ向かいます。ちなみにこの電車、鉄の車輪ではなくバスと同じサイズのタイヤで走ります。ほとんどバスです(笑)なので振動音などはほぼ皆無です。
桃花台新交通。桃花台東駅。駅名標。
桃花台東駅のループ線。

そして小牧の町並みを見てるうちに終点桃花台東駅に到着。周辺はもちろん桃花台ニュータウンの住宅街なのですが、駅前は妙に閑散とした雰囲気でした。そりゃ廃止になってもおかしくないな・・・と思ったり。こちら側にも、小牧駅と同じくループ線が伸びてました。それにしても新交通だけあって、全てが合理化されてて、どこの駅も似たりよったりで「駅」としての魅力はありませんでした。まぁ普通の電車とは違うのでアレですけど。そして再び折り返し、小牧へ戻ります。途中で桃花台センター駅と桃花台西駅を撮ってきました。時間の都合上降りられなかったので画像は少ないですが・・・
桃花台センター駅。唯一の地下駅。駅名標。桃花台西駅。
車内の「16年間ありがとう!」張り紙。
そして数十分後に小牧駅に戻ってきました。ちなみに廃止1日前の割には、廃止となれば全国から飛んでくるマニアの人達が少なかったのを覚えてます。まぁ最終日は明日だし、しかもマイナー地域のマイナー路線だからかもしれませんが(苦笑)本当はグッズとか色々買いたかったんですが、なぜか最終日の明日にならないとグッズは販売していない、と駅員に言われまして(苦笑)結局、GETできたのはパンフレットと入場券ぐらいですかね。ちなみにまだ廃止になる路線は全国探せばあるので、その度に「できるだけ」行きたいと思います(笑)
とりあえず桃花台新交通についてはここまでです。読んでくれた方サンクスです☆


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