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<σ電子の共役>
共役
といえば、動きやすい
π電子
の連続的な連なりによる電子の
非局在化
のことだが、
σ電子
の部分的供与による弱い共役というものもある。電子不足の
ラジカル
や
カチオン
に隣接したアルキル基のσ結合から部分的に電子が供与されると、ラジカルやカチオンがいくぶん安定化される。このσ電子の供与を
超共役
という。
アルキル基のもつ 電子供与性 は、有機化合物の構造や反応を理解する上で大変重要だ。ラジカルやカルボカチオンの安定性がアルキル基が置換することによって、 一級 < 二級 < 三級 の順に増すことはそのひとつである。ついでながら、 カルボアニオン の場合は同じ理由で安定性の順序が逆になる。
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