このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
旧紀州鉱山のトロッコ 1999.10
三重県の山奥、和歌山、奈良県との県境にあった紀州鉱山は長大なトロッコ路線をもっていたことでも知られています。現在はもちろんすべて廃止されていますが、ごく一部が湯ノ口温泉へのアクセス路線として運行されており、その片鱗に接することができます。また、板屋集落にある紀和町役場近くの鉱山資料館には車両の展示もあり、近くの山腹には選鉱場跡や廃線トンネルも見ることができます。いずれも観光地である瀞八丁のすぐ近くではありながらバスの便が少なく、効率よく探訪するのには苦心しますが、うまく乗り継げば、和歌山県新宮市からバスと瀞峡観光船を組み合わせて半日強で回ることができます。
参考までに、コースタイムを書いておきます。
新宮715-820板屋、小川口経由平谷行きバス
鉱山廃線跡探訪、鉱山資料館見学
板屋948-952小川口、小川口経由新宮行きバス
小口谷1040-1050湯ノ口、トロッコ
湯ノ口温泉入湯
湯ノ口1150-1200小口谷、トロッコ
瀞流荘で昼食
小口谷1230-1245小川口乗船場、徒歩
川原を歩いて瀞大橋下の乗船口へ。途中乗船なので瀞流荘で手配しておく。
小川口1255-1425志古、瀞峡観光船
志古1435-1510新宮、観光船連絡バス
板屋のバス停のまん前にある紀和町鉱山資料館。まだ新しくきれい。9時開館だが、前庭の車両展示などは見ることができる。黄色い扉のところに屋内展示へ続く線路がつながっている。
屋外展示の電気機関車610号。後ろに人車と貨車。
小さい人車は有蓋貨車のよう。
おもちゃのような鉱石運搬貨車。吊り下がっているのは索道の搬器。索道は山を越えて海岸の阿田和まで延びていたそうだ。
バッテリロコ79号と軌道自転車。
鉱山資料館前庭展示の配線。手前側が黄色扉につながっている。分岐を直進すると、小さなターンテーブルで左折したところにバテロコと自転車、分岐から右方写真外に電機と客車などがある。手動の転轍機は動かすことができる。正面の緑の日除けは新宮方向へのバス停。このアングルから右手に選鉱場跡がある。
視線を右手にずらすと高台に選鉱場跡が見える。
高台に上って選鉱場跡を見たところ。左下の山すそに小口谷へ続く線路のトンネルが開口しているのが見える。右手のタンクは温泉の自動販売機のもの。
トンネルの入り口。線路もそのまま残っている。
中は10mほどで柵がありはいれない。これは出口の小口谷側も同様。
トンネルの手前に残る線路。複雑に分岐していたことがわかる。
高台の取り付きにある橋台跡。それらしくはあるが、トロッコのものかどうかは不明。
選鉱場あたりの模型展示。トンネルを出た線路が分岐して延びているようすがわかる。
小川口にあるトロッコの小口谷駅(なぜか表示は瀞流荘駅)。思ったより立派で出札口もある。
小口谷駅のバッテリーロコと客車。湯ノ口温泉からの上り列車は乗客ゼロで客車2両を推進運転してきた。次の湯ノ口行きは後ろに3両増結した5両編成。ただし他に客はいない。線路はずっと複線だが片方のみを使用。他方の線路は小口谷駅では機回しに使用している。客車の後方はすぐ板屋方面のトンネルに続いている。
機関車の運転台。
客車は資料館に展示されていたものとほぼ同じだが、窓がある。扉は一応中から掛け金がかかるようになっている。
ホームから湯ノ口温泉方向を見る。すぐにトンネルとなり、路線はほとんどがトンネルの中。
湯ノ口方面のトンネル。
トンネル入り口から小口谷駅を見たところ。機回しに使う渡り線が見える。
反対側、板屋方面のトンネル。内部はすぐ柵になっている。
側線の車庫の中にはもう1台機関車とアルミサッシ窓の近代化車?があった。
木造の大きな湯ノ口温泉の建物。湯治客用のゲストハウス、炊事場などもある。露天風呂あり。
温泉裏手から橋の上にある湯ノ口温泉駅を見る。左手が小口谷方向。
逆に湯ノ口温泉駅から温泉を見たところ。ホームのみで駅舎はない。
湯ノ口温泉駅の立派な駅名標。
小口谷と反対方向はすぐトンネルでさらに奥地へとつながっている。
小口谷方向のトンネル。湯ノ口温泉に着いた編成はすぐにバックしてトンネル内に停留している。
トンネルに客車をつっこんで止まっている編成を横から見たところ。右手がホーム。手前に延びる側線を使って機回しをする。
機関車だけを切り離して側線へ入れると、客車はゆるい勾配によって自動的にホームへ進入する。
無制動でちょうどホームに停車した客車に機関車を連結してできあがり。
小口谷行きは逆行牽引となる。トンネルとトンネルの間のわずかな明かり区間での走行写真。
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