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土・日切符で、そうだ山形へ行こう(平成16年7月17〜18日)

〜湯煙に霞むコケシの微笑みに消えたご当地ラーメンと奥の細道殺人事件〜

鳴子温泉のコケシ

 
 ・ことの発端

始まりは、6月に東京にいた頃に見た駅のポスター、「蝉時雨の山寺」という言葉である。 これを見なくたって何処かへ出かけていたであろうことは疑いようがないのだが、 多少なりとも影響があったことは否めない。しかしながら、 土・日切符とかいう、特急の自由席に乗れるフリー切符の、まるで「山形へ来いよ〜」と 呼んでいるかのようなフリー区間の設定、そろそろ蝉も鳴き始めたことだし、 これはいよいよ行かずばなるまいと、週の半ばから一人で勝手に盛り上がり、計画は 動き出したのであった。

 

 ・ステキな計画

まず、山寺は行かずばなるまい。それに加えて、未乗線にできるだけ乗って、 しかも次回につながるように、乗り残そう。あー、でも観光要素も増やしたいし。
と、さんざん時刻表と挌闘した挙げ句に導き出した答えは、
東京6:04発の新幹線で仙台へ向かい、小牛田から陸羽東線(OP鳴子温泉入浴)、陸羽西線から 羽越本線をブンまわして米坂線に乗って米沢泊、翌日は左沢線か山形鉄道に乗ったあとで 山寺こと立石寺参拝、爾後は仙山線で仙台へ抜けて東京へ。というものだった。 多少順序が前後するものの、山寺に最上川に、松島の車窓観光まで含んだ、 なんだか芭蕉ちっくな計画である。すばらしい。

かくして、土曜早朝の新幹線に乗るために前日は池袋のマンガ喫茶に泊まり込み? 準備万端、のはずだった。

7月17日土曜日0604。「やまびこ」41号で東京駅をたち、仙台で快速「三陸シーサイド」 に乗り換えた。すでに車窓は雨。 松島も手前を走る仙石線のレールもかすむくらいの雨の中を 東北本線と磐越東線の分岐点たる小牛田へ向かう。どうとう言うことはないキハ40と その仲間たちだった。小牛田から彼らはその名のとおりに三陸へ行ってしまうので、 すぐに連絡の新庄行きに乗り換えて1035鳴子温泉着。

 

 ・ステキな現状
鳴子温泉は、駅のホームにも硫黄の香りが漂い、温泉地ムードを 盛り上げる。しかしながら雨がかなりひどくなってきた。今回はあいにくと、 傘の持ち合わせがないのである。とりあえず、コインロッカーに不要な荷物を仕舞い、 雨が弱くなるのを待つ。だが、なにかおかしくないか?
そういえば、10分停車で新庄へ向かって出発しているはずの乗ってきた列車が、 未だにホームに停まっている。行き違うはずのり列車が遅れているらしいのだ。 駅員をつかまえて尋ねると、雨で速度規制がかかっているという。 単に新庄あたりの接続待ちを引きずっているならともかく、速度規制が かかるような大雨が降っているのだとすれば、ちとまずい。ノンビリと温泉なんかにつかっていてよいのだろうか?
思えば今年は6月以来、何度雨による運転見合わせに泣かされてきたことか。 こうしてはいられない。心の傷に追い立てられるように、5分前に300円を投入した ロッカーから荷物をだして、とりあえず前に進むことにした。 否、後悔しないためには進まねばならぬのだ。

 ・ 進んだ結果
かなり増水した川を眺めながら、そして途中から30キロ以下?に速度を落とした 列車に乗って進むと、次は新庄という所で運転士が案内を始めた。

奥羽本線上り下り、陸羽西線共に雨で運転中止 云々

あー。思い出した。去年も7月の今頃に鹿児島方面へ出かけて大雨に遭っている。 どこの誰だこんな時期に休日つくって三連休なんかにした輩は。というか こんな時期に出かけて雨に祟られている方もどうにかしている。

結局の所、陸羽東線も乗ってきた列車を最後に運転を見合わせてしまった。
計画は粉々に砕け散ってしまったので、宿泊地の米沢へたどり着くことを 第一の目標に定める。それにはまず腹ごしらえだ。駅前に彷徨いでて、 「急行食堂」という輝かんばかりに神々しい名前の駅前食堂で新庄名物の 鳥もつラーメンを食べて駅に戻る。けっこう旨かった。 山形方面への代行バスが新庄を出たのは1430頃だった。

新庄駅八方塞がり
経路の国道13号"
国道13号、尾花沢市域で土砂崩れのために対面通行
フラワー長井線の車中より
最上川

 ・その後の行動
山形駅に着いてみれば、雨で止まっていたのは県内だけにあらず、 上越、信越、羽越、只見、米坂、陸羽東西と、かなりの広範囲にわたっていたことが 解った。下手に陸羽西線だけ動いていたとしたら、日本海側で立ち往生して もっと厄介なことになっていたかもしれない。

やられっぱなしではつまらないので、 山形からバスで荒砥へ抜けて、山形鉄道に乗って今日はお終い。

ここで一句

 五月雨を、集めすぎとちゃうか 最上川         字余り

 

 ・2日目
旅行記も2日目となると、記述もいいかげんになってゆく。
18日の朝、米沢は曇りで雨は降っていなかった。8:33分の「つばさ」から 今日の行程が始まった。まずは山形から左沢線で左沢まで往復。 陽も出てきて、今日はさい先が良いようだ。11時過ぎに山形に戻って次は 仙山線に乗るのだが、30分弱の待ち時間もあるし、少し早めの昼ご飯をとることにした。 ホームのソバも良いが、微妙に時間があるので改札を出て他をあたってみる。
ありました。自称:山形名物「冷やしラーメン」。残り時間は多く見積もって20分だが、 5分くらいで出来るというし、「冷やし」ならば、それこそ5分でかきこむこともできそうなので、 これにした。新庄は「鳥もつラーメン」だったし、昨夜の米沢も「米沢ラーメン」が 出回っていたし、流行っているのだろうか。 肝心のラーメンは、「冷麺」ではなくて本当にスープに氷が浮いた「ラーメン」だった。 具は、ナルトにワカメに、焼き豚の代わりに鳥ササミ。確かに冷たい。 ラーメンなので冷麺に比べてスープに脂っぽさがあり、酸っぱく無い。それなりに旨い。
あっというまにたいらげて、ホームへ戻るついでに帰りの指定券を引き替えておいた。

THE YAMADERA
 ・ヤマデラ
さて山寺こと立石寺。麓の本堂はタダで、山に登ると300円の拝観料だった。
肝心の蝉の声は、アブラゼミが聞こえたが、「静けさや」というには ほど遠い賑わいである。それでも、「ジーーーー」と鳴く蝉の声が「岩にしみ入る」 というのは、なんとも見事な表現だ。芭蕉の句の「蝉」は時期その他諸々の 材料から、アブラよりもヒグラシとするのが 定説らしいが、アブラゼミ(斎藤茂吉はこっちの説だったらしい)の方が 静けさが逆説的に感じられて、個人的には好ましい。
山の上まで登ると今度は、ヒグラシの声が聞こえてきたが、ふと邪念もよぎる。

こんな昼間、林の中でも無いのに、こんなにたくさんヒグラシの声がするものなのだろうか? まさかス###########

帰りはソフトクリームとこれも名物なコンニャクを食べた。

 ・仙山線から帰途へ
正直に言うと昨日の陸羽東線ではいささか退屈して いたのだが、仙山線って結構楽しい路線である。なにが違うのだろう。 車窓はそれほど違うようにも思えないので気の持ちようだろうか。ようやく ノッてきたのだとすれば、もう旅も終盤というのが残念だ。 どちらにしても、楽しい気分だと風景も綺麗に見えてくる。あー、天気も回復したし、それでだろうか。
作並を過ぎたあたりで突如、田んぼのあぜ道に数十人が何やら地面に棒を突っ立てて密集している 風景が見えたのも、ご愛敬である。昨日、今日と山形〜福島を仙山線経由で運転されている 復刻版485系特急「つばさ」を狙って作戦行動中の本家本元「鉄チャン」野戦重砲兵1個連隊だ。今回のイベント、 秋田まで走らせるならともかく、山形止まりなら「つばさ」ではなく「やまばと」に すべきではなかろうか?などと言う考えが浮かんでくるのも、だいぶ趣味の世界に 引き戻されつつある証拠だろう。

 

 ・ほんでもって常磐線
誰が、おとなしく、新幹線なんかで帰ってやるものか。

昨日以来、キハ110だとか400系だとか、719系にしたって、 私は国鉄型に飢えているのだ。今朝方米沢駅で復刻塗装のキハ58を見たのも 闘争心に火をつけた。
そういう訳なので、単に常磐線を経由するにしても14:12発の 「スーパーひたち」50号には乗らない。乗るのは14:20発の いわき行き普通列車である。この区間の常磐線は、仙台からの直通列車の場合は 仙台区の455系列が充当される可能性が大である。まかり間違って417系だったとしたら、 その時はその時、利府でも往復した後でおとなしく新幹線に乗ってやるまでである。 したがって、山形で引き替えた「指定券」というのも当然、新幹線ではあり得ず、 いわき発上野行の「スーパーひたち」54号なのである(いわき〜上野の415系は上野駅からでも 簡単に乗れるので、今回はパス)。

原ノ町にて

A:「見たまへ この華麗に並んだ2段窓の列」

B:「はぁ」

A:「美しいとは思わんかね」

B:「はぁ」

特急と認めよう
常磐線も退屈しなかった。微妙な景色なのだが、 味わい深さがある。 例えば、海は見えなくても、松林が海の近くを感じさせてくれたり(本当はもっと 離れているのかもしれないが)。 どこか、単なる田舎っぽく無いのだ。

いわきからのスーパーひたちも良かった。「スーパー」なだけ あってか、どこぞの新鮮日立(冷蔵庫みたいだ・・・)と比べると 雲泥の差、乗るなら断然こっちである。

で、なんだかんだで20:35、上野駅地上ホームに到着して今回の 旅はその幕を閉じる。

次回未定:東北なのか上越なのか、はたして・・・。


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