このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
夜中に空腹を覚えた時、台所で何か食べ物を漁れるのは、恵まれた環境だ。 夜中に(しか?)勉強をしていた受験生だった頃は、しばしば夜中の台所で食料を徴発したものである。
多くの場合に調達していたのは、何の変哲も無い、大抵は夕食の残りの白いご飯であった。 冷蔵庫で保存したご飯のような糊化もあまり進んでおらず、暖めずにそのまま食べても十分だったが、 手に塩をつけてオムスビに握り、海苔(味付けでない焼き海苔)で巻いたりするとなんとも言えず 旨いものであった。 そのうちに海苔をコンロで焙ってから使ったり、お茶の用意をしたり、調子に乗ってみたりする。
しかしまあ、ご飯に一番手軽に手を加えるには、お茶漬けが一番だったように思う。 特に冬場は夜中の密かな楽しみになっていた。土曜日の夜、草木も眠る丑三つ時、勉強が一段落つくとお茶漬けタイムがやってくる。 茶碗にご飯をよそい、レンジで軽く暖め、茶漬けの具を用意する。 それはある時はお茶漬け海苔であり、またある時は、適当な漬け物であり(野沢菜や赤蕪漬けが旨い)。 鮭フレークにゴマ、海苔、山葵をあしらう豪華?版から緑茶をかけただけのプレーンまで千差万別の世界だ。 こうして出来上がった熱いお茶漬けをコタツで、テレビを見ながら食べる。 「大黄河」や「海のシルクロード」等NHKスペシャルの 再放送を見るのも楽しみだった。
ここまでは、いいだろう。この後、素直に勉強に戻りさえすれば。 しかしながら、一度途切れた糸は簡単にはつながらない。ましてやテレビの存在。 そのうちにNHKスペシャルだけでは飽き足らなくなり、適当にチャンネルを変えてみる。
例えばMBS。
なんで、こんな時間にアニメやってるんだろう・・・。
全ての始まりはここだったのかもしれない。
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