このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
陸前浜街道(その2)
「南中郷」−「大津港」
今回は北に歩きます。茨城の北端は平潟漁港で、この一帯は阿武隈山系が海に接しておりすぐ北が「勿来の関」です。奥州街道の「白河の関」とともに古代には蝦夷との境でした。
南中郷から海岸線に沿って歩くと、先方に「天妃山」と言う海に突き出した小さな山があり、山海館という温泉旅館が見えます。この一帯は磯原温泉で幾つかの温泉旅館があります。
天妃山を望む
大洗から平潟にいたる冬の味覚は、「アンコウ」です。元はと言えば漁師などが食べていた安い魚でしたが、今では高級魚になってしまいました。
アンコウのPR
少し戻って国道6号で大北川を渡り、磯原の町に入ります。
大北川は、幾つかの支流を集めて小さな平野を作っており、この一帯は稲作も盛んで、街道の中でも栄えた場所で旧家も多かったようです。戦前から戦後はやはり炭坑で栄えました。
支流の一つの花園川の渓谷は紅葉で有名、修験道の花園神社もあります。
大北川の河口(先に見えるのが天妃山)
6号のすぐ横に童謡「七つの子」などで有名な野口雨情の生家があります。
野口雨情の生家
ここから数百m離れた所に「野口雨情記念館」(兼歴史民俗資料館)があり、入場無料。さらに少し行くと「とうりゃんせ」の像が立っています。
野口雨情資料館 とうりゃんせの像
この辺は、山が海に迫り、国道6号、常磐線が近接して走り、南北を隔てた形になっています。少し進み再び海岸に出ると、二つ島という島があり、目的地の大津港が見えます
二つ島
目的地ははるか彼方です。あちこちと寄り道をしたので、時間も1時過ぎになりました。大津漁港に着くと秋祭りとかで色々なものを売っていました。
港の秋祭り
ここには5年に一度、街中を船を引き回す有名なお船祭りがあります。
ここで空腹を満たし、岡倉天心の六角堂へと「鵜崎の鼻」を登っていくと、「五浦岬公園」に出ます。この辺は、戦時中はアメリカに風船爆弾を飛ばす基地になっていたそうです。また、この一帯も温泉地となっています。
五浦灯台 五浦岬公園からの六角堂
公園から人が通らない獣道みたいな所を通って下に降り、五浦観光ホテルの所に出ました。以前、「何でも鑑定団」が放送した「天心丸」と言う魚料理を食わせる店(岡倉天心が親父に世話になって色々とお宝をもらっている)が有名です。
ホテルの新館の露天風呂は改装され、旧館の露天風呂と両方に日帰りでは入れます。以前、入ったのでこれは省略。
ホテルから見た六角堂(中学同窓会) 露天風呂(ホテルHP)
六角堂のある一帯は、現在、茨城大学が管轄していて、200円の入場料を払って見ることができます。天心ほかの画家達の作品は、近くに建設された茨城県天心記念五浦美術館で見ることが出来ます。
「亜細亜はひとつなり」の碑 六角堂の中(怪獣がいた)
天心記念五浦美術館に立ち寄って、再現した天心などが絵を描いた部屋や書斎を見てさらに少し北上し、「天心の湯」と言う最近出来た日帰り温泉に入って大津港駅から帰ってきました。
天心記念五浦記念館(中学同期会で行った時) 天心の湯(HPより)
大津港駅のすぐ北は福島県です。勿来から平、小名浜、塩屋崎辺りはかなり以前に合併していわき市となり、炭坑から観光、工業団地へと変貌しました。
この一帯も観光には良い所です。新しい陸前浜街道として、各市町村が連携していくのはこれからの課題でしょう。
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