このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

海中散歩(20)

 

1「バラクーダの群」


  これはシパダン(ボルネオ島の沖合いに浮かぶ無人島)で見られるバラクーダ(体長80cm、和名オニカマス)の群です。シパダンはこのバラクーダの群が見られるところとして有名ですので、世界各国からダイバー達がやってきます。
余談ですが、今水中カメラのほぼ100パーセントが日本製です。昔はほとんどが外国製でしたが、いつの間にか日本製になりました。
その中でもニコノスRS(ニコン社製)というカメラは、輸出規制品で海外に持って行くときは申請し、必ず持って帰ることが義務づけられています。
今は製造中止となっていますが、みんなの憧れの的で中古品のほうが高く、一式130万円ぐらいします。こんなこともあって、よく外国人から、水中カメラのことを聞かれ、操作方式を教えることもあります。ダイビングでは日本は後発国ですので一寸優越感を感じています。

2「バラクーダの密集部分」


  バラクーダの群に近づき、密集部分を撮ってみました。群れで泳いでいる時は、手が届くぐらいに接近しても逃げません。皆でいると恐くないんでしょうね。よく見ると群れの真ん中にいるやつなんか、周りは仲間だらけでなんにも見えず、ただ泳いでいるだけのように思います。寝ているという説もあります。

3「老生バラクーダ」


  バラクーダは歳を取ると、群から離れて単独で生活します。よく洞窟の岩陰なんかでじっと動かずにいるのを見かけます。なんだか境遇が似ており親近感をおぼえます。今回、顔を大写しでとってみました。なんとなく長く生きてきた、いぶし銀のような貫禄があります。眼光鋭く、歯は健在です。

4「コブシメの威嚇」


  コブシメが雌をくどいているところを撮ろうと、すこし接近しすぎて、雄に威嚇されました。これはルール違反でごめんなさい。魚を撮るとき、どのていどまで接近したらその魚が逃げるかは、魚それぞれに違います。これは経験的に憶えるしかありません。縄張りを持つ魚は、いったん逃げてもまた戻ってきます。

5「トウアカクマノミ」


  日本には5種類ぐらいのクマノミが見られます。クマノミはアニメで有名になり、女性に人気があります。ところがこのトウアカクマノミ(体長10cm)は数が少なくなかなか見ることができません。これは沖縄のケラマ諸島の渡嘉敷で撮りました。しかも水深35m位のところにいました。まわりにいる小さくて黒い魚は、ミツボシクロスズメダイの幼魚です。

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