このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

京急と他社の新鋭車のスタンダード

京急や、阪急など、車両に独特なこだわりをもっている会社もある。特に、京急では関東の民鉄の中で、唯一全面を塗装しているという他の会社とは違う伝統のある会社である。

京急の車両の原型となっているのは、600形電車である。

「黄金町」にて。ぶれていて申し訳ない。

600形は、通勤車として異例の全席ボックスシートで、ラッシュ時には通路側一席を格納できる。ツイングルシート(ツインとシングルの中間の意)を採用していわば、京急の威信をかけて新造した新鋭車だった。これを派生させて出来た、新世代特急用車両2100形、最新鋭の通勤車新1000形がある。

それに対して、東急やJRなどは東急5000系、JR E231系をスタンダードとした車両で、他の民鉄を牽引していった。これが、通勤・近郊電車の標準仕様ガイドラインに発展していったのである。

東急5000系とほぼ同じ設計のY500系・「元町・中華街」にて。

そして、京成がこの通勤・近郊電車の標準仕様ガイドラインにを原型とした3000形を導入した。さらに、続いて、北総・新京成も同型車を導入した。

一方京急の600形は、ツイングルシートの稼動を中止し、固定する改造を行った。また、Keikyu Blue Sky Train の改造を行った車両から、順次ベンチ型シートに改造されて内装的にも新1000形に統一されつつある。

こうして、600形が脚光を浴びた時代は終焉を迎えつつある。京急が新1000形をマイナーチェンジするか、または新形式の導入時にガイドラインに沿った車両を導入するか、それとも、塗装車・内装もこだわりのある伝統を守り続けるかは、今後の京急にかかっている。

京急にとっては大きな転機かもしれない。

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