このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


米国軍艦 機関部データ集

第2章 主缶



戦艦アーカンソーUSS Arkansas BB33(ワイオミング級)。3缶室に主缶を4基・4基・4基搭載。


2-2.主缶の配置


2-2-1. 戦艦

NameFNbAbF
4321321
TexasC4----Cd-Cd---4
-Cd-Cd-
MaineC4--CC
CC
CC
CC
-44
Indiana (BB1-3)C4--CdCd-22
CdCd
Iowa (BB4)C5--CdCd-32
CCCd
Kearsarge (BB5-6)C5--CCCd-32
CdCd
Illinois (BB7-9)C8--CCCC--4
CCCC4
Maine (BB10)C24---NN-N
-NN-N
N-NN-
N-NN-
888
-NN-N
-NN-N
N-NN-
N-NN-
Missouri (BB11),
Ohio (BB12)
12---TT-TT-TT-444
-TT-TTT-T-
Virginia (BB13),
Georgia (BB15)
C24-N-N
N-N
N-N
N-N
N-N
N-N
888
N-N
N-N
N-N
N-N
N-N
N-N
Nebraska (BB14),
New Jersey (BB16),
Rhode Island (BB16)
12BW-BWBW-BWBW-BW444
BW-BWBW-BWBW-BW
Connecticut (BB18-19)C12-BW-BWBW-BWBW-BW444
BW-BWBW-BWBW-BW
Vermont (BB20-BB22, BB25)C12-BW-BWBW-BWBW-BW444
BW-BWBW-BWBW-BW
Mississippi (BB23-24)C8--BW-BWBW-BW-44
BW-BWBW-BW
South Calorina (BB26-27)C12-BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
-66
Delaware (BB28-29)M14-BW
-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
-68
Florida (BB30-31)M12-BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
-66
Wyoming (BB32-33)M12-BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
-66
New York (BB34-35)M14BW-BW
BW-BW
BW-BW
BW-BW
-BW
-BW
BW-BW
BW-BW
-86
Nevada (BB36)O12-Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
--12
Oklahoma (BB37)-BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
--12
Pennsylvania (BB38-39)O12-BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
--12
New Mexico(BB40)O9-BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
--9
Missisippi (BB41),
Idaho (BB42)
O9-BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
--9
Tennessee (BB43-44)O8BWBWBWBW-44
(TG)(TG)
BWBWBWBW
Colorado (BB45-48)O8BWBWBWBW-44
(TG)(TG)
BWBWBWBW
(South Dakota) (BB49-54)O12BW || BW || BWBW || BW || BW--3+3
3+3
(TG)(TG)
BW || BW || BWBW || BW || BW
North Calorina(BB55-56)O8BW
BW
(T)
(T)
BW
BW
(T)
BW
BW
BW
BW
(T)
-44
South Dakota (BB57),
Massachusetts (BB59)
O8FW
FW
(T)
(T)
FW
FW
(T)
FW
FW
FW
FW
(T)
--8
Indiana(BB58),
Alabama (BB60)
O8BW
BW
(T)
(T)
BW
BW
(T)
BW
BW
BW
BW
(T)
--8
Iowa(BB61-66)O8BW
BW
(T)
(T)
BW
BW
(T)
BW
BW
BW
BW
(T)
-44
(Montana)(BB67-71)O8BWBWBWBW-44
----
BWBWBWBW

Name: 艦名、斜体はWW1後の建造、()は未成を示す
F: 使用燃料、C: 石炭専焼、 M: 炭油混焼、O: 重油専焼
Nb: 主缶数
Ab: 主缶配置、1〜4: 缶室番号、Cは円缶、Nはニクローズ式、Tはソーニクロフト式、BWはバブコック&ウィルコックス式、Yはヤーロー式、FWはフォスター・ホィーラー式、小文字dは両面焚、無印は片面焚、-は焚火スペース、2段または3段記載は中央縦隔壁1列または2列を示す
F: 煙路導設、1〜3: 煙突番号および対応の主缶数

<解説>
米艦の缶室配置は、ごく一部を除きシンプルで、かつ各級を通じて一貫したポリシーによっています。

インディアナ級BB1-3からキアサージ級BB5-6までは、円缶を首尾線方向に縦並べし、焚口を横断炭庫cross bunkerに向けていましたが、イリノイ級BB7-9は、初期のテキサスと同様、円缶を中央縦隔壁を背にして並べ、焚口を舷側炭庫に向け、煙突は並列2本としていました。

サウス・カロライナ級BB26-27では、艦内容積に占める弾薬庫の比率が増大したため、それまでの缶室の中央縦隔壁を廃止し、缶室容積の圧縮を図っています。これは以降のド級戦艦でも同様でした。

ニュー・メキシコBB40では、米戦艦として初めて電気推進を採用しましたが、缶室配置は同級の他の2隻と同様でした。次のテネシー級BB43-44では機関部の配置を一新し、舷側の多層防御の内側左右に缶室を縦一列に配し、それに挟まれた中央部に蒸気タービン発電プラントを配置しました。主電動機は艦尾に寄せ、推進軸を短縮して重量軽減を図っています。こうした機器配置の柔軟性が、主力艦における電気推進の第一の長所です。
電気推進の長所は他に
 ①巡航時にはタービン発電プラントを部分稼動し、主電動機を全軸緩速運転して、燃費を改善し、航続距離を延伸できる
 ②前後進の切り替えは、主電動機の極性切換のみで容易かつ迅速に行えるとともに、後進タービンを廃止できる
 ③遠隔操作が自在で、艦橋もしくは機関室に設けた配電盤から前後進と速力を意のままに制御できる
などが挙げられ、特に①は渡洋作戦のための要件と考えられます。
一方、短所としては
 ①機器の重量および製造費が大
 ②発電機、電動機の効率が95%止まりのため、動力伝達効率を90%以上にするのは難しい(歯車減速は1段当り98%前後)
 ③浸水時に短絡、感電の危険性が大
 ④電気技術に精通した乗組員の養成(教育、訓練)、確保が必要
であり、どの国でも簡単に採用できるというものではありませんでした。

テネシー級BB43-44とコロラド級BB45-48では、缶室区画が前後に伸びたため、ネヴァダ級BB36-37で1本となった煙突がふたたび2本となりました。

未成に終わったサウス・ダコタ級BB49-54では、缶室が片舷4室から6室に増加したのと、船体内煙路防御の見地から、3缶室ごとに立ち上げた前後左右4系統の煙路を甲板上で結合し、前後から見ても左右から見ても逆Y字状の特異な誘導煙突としています。2本以上の煙突を結合し、外観上1本とした誘導煙突は、日本艦艇に普遍的なものでしたが、もしサウス・ダコタ級が実現していたら、ある意味究極の誘導煙突となったものと考えられます。

新戦艦ノース・カロライナ級からは、高温高圧缶と2段減速ギヤード・タービンを採用し、機関部の容積縮減と重量軽減を図っています。機関部配置は、シフト配置の発展形である、缶機ユニットごとの機関室とし、4室を前後に並べています。主機は艦首寄りから、右舷翼軸、左舷翼軸、右舷内軸、左舷内軸としていました。

未成に終わったモンタナ級BB67-71では、高温高圧缶と2段減速ギヤード・タービンの組合せながら、テネシー級BB43-44に似た機関部区画となり、左右第1缶室の間に右舷内軸主機、左右第2・第3缶室間の補機室の間に左舷内軸主機、左右第4缶室の後ろに両舷翼軸主機を配していました。


2-2-2. 装甲巡洋艦/巡洋戦艦/重巡洋艦

NameFNbAbF
43214321
New York (ACR2)C6-Cd
Cd
Cd
Cd
Cd
Cd
-222
Brooklyn (ACR3)C7-Cd
Cd
Cd
CC
Cd
Cd
-232
Pennsylvania (ACR4),
Colorado (ACR7)
C32--NN-N
-NN-N
N-N
N-N
N-NN-
N-NN-
8888
--NN-N
-NN-N
N-N
N-N
N-NN-
N-NN-
West Virginia (ACR5),
California (ACR6),
Maryland (ACR8),
South Dakota (ACR9)
C16BW-BWBW-BWBW-BWBW-BW4444
BW-BWBW-BWBW-BWBW-BW
Tennessee (ACR10)C16BW-BWBW-BWBW-BWBW-BW4444
BW-BWBW-BWBW-BWBW-BW
Lexington (CC1-6)
<Revised>
O16BW || BW || BW || BW || BW || BW || BW || BW--88
(TB)(TB)
BW || BW || BW || BW || BW || BW || BW || BW
Pensacola (CA24-25)O8WFWF
WFWF
WFWF
WFWF
--44
Northampton(CA26-31)O8WF
WF
WF
WF
WF
WF
WF
WF
--44
Portland(CA33, 35)O8Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
Y
--44
New Orleans(CA32, 34, 36-39, 44)O8BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
--44
Wichita(CA45)O6BWBW
BW
BWBW
BW
--33
Alaska(CB1-6)O8BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
BW
---8

Name: 艦名、斜体はWW1後の建造、()は未成を示す
F: 使用燃料、C: 石炭専焼、 O: 重油専焼
Nb: 主缶数
Ab: 主缶配置、1〜8: 缶室番号、Cは円缶、Nはニクローズ式、BWはバブコック&ウィルコックス式、WFはホワイト・フォスター式、Yはヤーロー式、小文字dは両面焚、無印は片面焚、-は焚火スペース、2段または3段記載は中央縦隔壁1列または2列を示す
F: 煙路導設、1〜4: 煙突番号および対応の主缶数

<解説>
ブルックリンACR3は、第2缶室の右舷に片面焚きの円缶を2基背中合わせに置き、他は両面焚きの円缶としていました。

米装甲巡洋艦の缶室と煙突の組合せは原則的に1:1で、ペンシルヴェニア級ACR4-9で3缶室・4煙突の組合せとなりましたが、次のテネシー級ACR10-13では4缶室・4煙突の組合せとなり、1:1に戻っています。

電気推進を採用したレキシントン級CC1-6の機関部配置は、戦艦テネシー級BB43-44と同様でした。

米の条約型巡洋艦は、缶−機−缶−機の交互配置を基本としていましたが、ニューオーリンズ級CA32, CA34, CA36-39, CA44は船体の幅と高さの縮減によって船体重量を節減し、浮いた重量を防御に振り向け、かつ全缶−全機の集中配置として間接防御から直接防御へと軸足を移していました(次表参照)。
級名船体長
ft

船体幅
ft

船体高
ft

機関部長
ft
船体長比率
Northampton(CA26-31)582100.066.0100.036.0100.020835.7
Portland(CA33, 35)592101.766.0100.036.0100.0
New Orleans(CA32, 34, 36-39, 44)57899.361.993.834.094.420034.6



2-2-3. 偵察巡洋艦/軽巡洋艦

<工事中>


2-2-4. 駆逐艦

<工事中>


次のページ

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください