このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
『鰐』を食べる。一瞬ドキッとする一言ですね。
かつて、プロ野球ヤクルトスワローズに在籍していたパリッシュ選手は『鰐を食べる』と言う事で世間から驚かれました。自分も驚いたうちの一人です。
あの鰐をどうやって食べるのだろう?そのままかぶりつくのか?まさか!?
いえいえ、いかなパリッシュ選手でも流石にそれは無理でしょう。
そう言う話はさておき、『鰐』の肉は食べられます。鰐肉は、鰐の外観からは考えられないくらいあっさりしていて、いわば鶏のササミ肉の様です。とは言え、油っぽくない様で油っぽい様な独特の味もしないとは言えないので、この辺は好みが分かれるところでしょう。
東南アジアには、常時数万匹の鰐を養殖し、食肉用に輸出している所もあります。以前ヨーロッパでBSE、いわゆる狂牛病が大流行した時には、牛肉の不足分を補う為に鰐肉が大量に輸入されたとか。
日本では、一部の居酒屋や料亭等で鰐肉料理として出される事もあります。また、焼鳥・焼肉屋さんでは網焼きや串焼きにされている事もあります。大阪にあるお好み焼き屋さんでは、鰐肉をお好み焼きの具に使っていた事があるそうです。
最近では、鰐肉料理を観光の目玉にしている所もあります。その最たるものが、徳島県の内陸、吉野川沿いの貞光町にある道の駅『貞光ゆうゆう館』であります。ここにあるレストランでは、一年を通じて鰐肉料理が味わえます。カツレツ、唐揚げ、一口カツ、湯引き等々。でも一番凄いのは『ワニしゃぶ』です。
その名の通り鰐肉をしゃぶしゃぶでいただくものであります。しゃぶしゃぶ用に薄く切られた鰐肉は、まるでてっさの様に綺麗に盛りつけられて出されます。さっと湯通ししてポン酢だれで頂くとこれが意外にあっさり。ゴマだれでも美味しかったです。また、試しに湯通ししないで(なんて無謀な!)頂いてみましたが、これもなかなかイケたのであります。
ちなみにこの『ワニしゃぶ』、冬季限定で予約が必要との事ですが、機会がありましたら一度試してみては如何でしょうか?
一方、実際の鰐ではなくて、鰐にちなんだお菓子もあります。代表的なものでは『熱川バナナワニ園』で売られている『ワニ饅頭』や『ワニの卵』等がありますが、普通のお菓子屋さんでも店によっては非常にユニークな鰐菓子が売られています。例として『わにシュー(クリーム)』や『わにパイ』があります。パイやシュー生地を可愛らしい鰐の形にして、鋭い歯には苺をあしらってみたり、なかなかにお洒落な出来であります。果たしてその味も申し分なく、実際のところ食べるのが勿体ないくらいです。
お菓子の他にも鰐の形をしたパン『わにパン』を作っている店もあります。傾向としてはフランスパンの生地を使う場合が多い様で、鰐の細長い形は造形的にも作りやすいのかもしれませんね。
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