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* * (2012/03/25)引退の季節 * *
仕事中、業務の関係でホームページを見ていたら、この告知を見かけた。家に帰って詳細を調べてみると、地下鉄南北線の3000形がもう年度末に引退するとのこと。物心ついたころから学生時代まで、前身が緑色のものを地下鉄だと思って育ってきた・・・というのは言いすぎだが、南北線沿線住民であった小生にとって、緑色というのは馴染みのある色である。仕事は片づいていなかったものの、ここは参戦するしかない、と思ったので、思い切って早起きして行ってみた。 |
「「「「「「「「「「 2012年3月25日 日曜日 」」」」」」」」」」 | |
◎◎札幌市営交通地下鉄南北線・真駒内発麻生行き◎◎ (真駒内924→麻生950) 今は南北線住民ではないので、とりあえずは南北線へたどり着くことから始まる。途中の自衛隊前では、報道ではないカメラマンが多数待ちかまえていた。小生の乗って来た地下鉄から、車庫への回送線に待機している3000形の姿が確認できた。 真駒内に着いても、多数の同業者が今や遅しとその姿を待っていた。先ほど見かけた3000形は自衛隊前から回送電車として、真駒内2番ホームへ入線してきた。皆一斉にシャッターを切り、車内を散策・・・いや観察に勤しんでいた。 | |
(お祭り準備中) | (お待ちかね3000形) |
(連接台車) | (製造年) |
この日の運行は305編成。製造年は意外と新しく平成2年である。南北線の特徴であった連接台車はこの3000形で終わりとなった。車内も特徴的であり、車端部の座席は今の5000形の2倍以上あるような感じがする。 早々と車内の片隅に陣取り、まずは真駒内から麻生までの26分間、走行音を楽しむことにした。 | |
(車内) | (連結部) |
◎◎札幌市営交通地下鉄南北線・麻生発真駒内行き◎◎ (麻生955→真駒内921) | |
こうして乗ることを目的にしていると、片道26分間というのはあっという間である。麻生に着くと回送線へ入るため、一旦ホームに降りなければならない。現在、南北線の各ホームではホームドアの設置工事を行なっており、扉の位置が異なることもあって3000形は引退となる模様だ。5000形が新車だったころは青色の乗車位置で乗ることが珍しく、青色で乗ると何か得をした気分になったものだった。最近ではすっかりその状況も逆転し、緑色で乗る機会がほとんど無かった。 折り返しの電車は3000形最後の真駒内行きとなる。一般の乗客からすれば何の騒ぎなんだ、と不思議そうな目で見られていた。この電車では車内の自動放送を切って、車掌が自ら車内放送を行なっていた。先ほどは全区間乗ったので、この電車は自衛隊前で途中下車をすることにした。 | 乗車位置(麻生2番ホーム) |
(麻生での行列) | (最後の真駒内行き発車) |
◎◎札幌市営交通地下鉄南北線・真駒内発麻生行き◎◎ (真駒内1029→麻生1055) | |
自衛隊前で降りたのは、ここで写真を1枚撮りたかったからである。今までここで写真を撮ったことが無かった。ホームページや雑誌で見る写真はここで撮られたものが多い。確かに対向式ホームであり、中央に支柱もないので見晴らしが良い。 しばし時間があったので、試しに5000形を撮ってみる。520編成は昨年導入された新しい車である。そうこうしているうちに3000形最後の麻生行きがやってきた。どうもうまく撮れなかったのは日ごろの練習が足りないせいなのか、それとも機材が悪いのか。。。 | 乗車位置(自衛隊前1番ホーム) |
(520編成) | (最後の麻生行き到着) |
(記念の装飾) | (まだ残っている2000形) |
真駒内では先ほど引退セレモニーが行われ、ここで花束を持った乗務員が降りてきた。短時間で乗務員の交代を済ませ、また勢いよく麻生方面へ走って行った。 この後、3000形を追って麻生方面へ向かう。南北線の構内にはまだ2000形の痕跡が残っている。若干6000形が混じったような案内板もあるが、やはり開業当時から走っていた2000形の印象が強い。 この後、北24条まで乗ったのが先ほど撮影した520編成であった。車内は東京の電車と同じような液晶ディスプレーがあり、札幌にも近代化の波がやってきているようだ。液晶ディスプレーの横にはもうひとつ空白の場所があり、ゆくゆくは動画の広告でも放送するのだろうか。 | |
(6000形?) | (地下鉄と言えば緑色) |
(乗車位置の違い) | (520編成の車内) |
◎◎札幌市営交通地下鉄南北線・麻生発自衛隊前行き◎◎ (麻生1103→自衛隊前1126) いよいよ3000形最後の運行である。最終電車は車庫のある自衛隊前まで。「次の1番ホーム、自衛隊前行きに御乗りの方は緑色の乗車位置でお待ちください。」という自動放送ももう聞けなくなるのである。 | |
(緑色の乗車位置で・・・) | (自衛隊前行き) |
(車内の点字案内) | (先頭からも出発監視) |
最後の乗車は3区間だけ。やはり最後は思い入れのある地下鉄さっぽろ駅で迎えたい。小さなころ、病院へ行く目的で真駒内からさっぽろまでちょこちょこ乗っていた。当時のJR札幌駅はまだ地平のホームが残っている時代であり、大型商業施設はそごうと西武、東急。地下鉄さっぽろ駅は今ほど混んでいなかったように思う。2000形に乗って来ていたころが懐かしい。 ホームはいつもと同じように混んでいる。少し違うのは先頭部にカメラマンの姿があることくらいだ。先頭部からも出発監視を行ない、安全運行には細心の注意を払っている。「1番ホームから自衛隊前行きが発車します。ご注意ください。ブーーーーー。」という自動放送とともに、扉が閉まる。この走行音が聞けなくなるのも寂しいものだ。 帰り際の大通にて、写真のような看板を見た。2000形の姿はまだ見かけるが、その次に登場して2000形と同じ時期に活躍していた3000形の姿は引退後、すぐに消えてしまうようでなんだか怖い。いかにも南北線らしい、全身が緑色である3000形の姿を記憶の片隅に残しておくためにも、ここにその記録を記しておきたいと思う。 | |
(最後の自衛隊前行き発車) | (南北線への行き先案内) |
* * お わ り * * |
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