このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

コンフィデンシャル 共助(2017:韓国)

監督:キム・ソンフン
出演:ヒョンビョン、ユ・ヘジン、キム・ジュヒョク、イム・ユナほか

<あらすじ>
北朝鮮の刑事イム・チョルリョン(ヒョンビン)は極秘任務を遂行中、上官チャ・ギソン(キム・ジュヒョク)の裏切りにより仲間と妻を殺されてしまう。ギソン率いる組織は世界を揺るがす機密を盗み、韓国へと逃亡。それを秘密裏に取り返さなくてはならない北朝鮮はチョルリョンをソウルに派遣する。国際犯罪者の逮捕要請を受けた韓国側は庶民派熱血刑事カン・ジンテ(ユ・ヘジン)を任務にあたらせ、歴史上初の“南北共助捜査”を契約する。しかし、韓国は北朝鮮の真の思惑を探るべく捜査を偽装してジンテにチョルリョンの密着監視を命じていた。かくして出会うはずのなかった刑事コンビはそれぞれの思惑を持ちつつ凶悪な犯罪組織との戦いに身を投じていく—。( 公式サイト より)


<感想>
twitterで流れてきた予告編を見て、「北鮮の刑事が出てくるとか見なきゃ!」と意気込み、日本公開3日目に観賞。

北のエリート検閲員(字幕でこう表現されていた)がスーパーK製造工場を見張るシーンから始まる。
携帯電話もなく、80年代後半かと思わせる装備(古いジープにでっかい無線機に拳銃)の朝鮮民主主義人民共和国国家保安部要員の登場にテンションあがる。
敵役がMP5で武装して工場を襲っており、君らそれどこで手に入れたん?と思ったが、まあプロップガンの設定でここは御愛嬌と言ったところか。

平壌がCGで頑張って再現されており、敵役が大連経由でソウルに逃げたところまでのブリーフィングはシリアスでとてもよい。「大連逃げただけなら向こうの公安部に言って捕まえてもらえばいいじゃん」発言がありニヤニヤしてしまう。

そしてソウルのパートからは、山崎方正とぐっさんを足して二で割ったような顔のソウル市警刑事が登場。話が一気にコメディタッチになり、客席からは笑いが漏れていた。

この作品は北絡みのシリアスパートと、南絡みのコメディパートが上手い具合に織り込まれており、「エンターテイメントとはこういうことやぞ!」というのを目の当たりにした感じである。
お正月の、スペシャルドラマのような空気感で、太陽にほえろやあぶない刑事を彷彿とさせるBGMもいい味を出している。
そういえば観賞している年齢層は高めだったなぁ。

そういう空気感ながら、お金と手間はめっちゃ掛かってるのがよく伝わる。それも上手く使っている。細部もCZ75のコピー拳銃が登場するレベルでこだわりが見られ、私には分からないがヒョンビンは北の言葉を話していたようである。

しかしジンテ刑事、家族みんな美人揃いだったなぁ。義理の妹役が少女時代のユナなんですが、自分にあんな義理の妹おったら秒速で姉妹丼にしてしまいそうでグヘヘ阿部寛をシュッとさせたようなイケメンのチョルリンに分かりやすく惚れ、コスプレ番組かな?という勢いでかわいい衣装を身に纏って出てくるのでよかった。

なおジンテ刑事のボヤキから、韓国地方公務員の年収手取りが3000万ウォンだということが判明。かの有名な接待禁止法(キム・ヨンラン法とも)の上限が3万ウォンで、これが大体3千円に相当するから、そこから考えると年間所得300万円強ということになり、警察官にしてはやっすい…としみじみしてしまった。。
ジンテ刑事はそんな中からユナの学費を出しているという劇中設定があり、偉いなぁとこれまたしみじみ。

ちなみに電子アンクレットのくだり、韓国では性犯罪者登録がアメリカに続き導入され、性犯罪前歴者の電子監視が行われているという前提知識がないと本邦では分かりにくいと思うんだが、どうだろう…?

雑多な感想になったが、エンターテイメント直球勝負という感じの出来栄えで、おすすめの一本である。

おわり

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