このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

終着駅への旅(鳥羽・伊勢奥津編)その2

10時31分、列車は動き出した。今回は行きと違い自由席に座る。だが行きとあまり変わりはない。変わっているのは乗客の数ぐらいで、座席がかなり埋まっている。若い女性のグループもあり、なかなかにぎやかである。この列車は行きの「みえ」が停まらなかった松下、五十鈴ヶ丘にも停車するため、地元の利用者も多かった。車輌の一番前に行き、前面展望を楽しんだり、通り過ぎる駅の写真を撮ったりしながら(これらの行動はかなり不審だったであろう。)11時7分、松阪駅へと到着。ここで念願の名松線に乗り継ぐ。

名松線ホームには単行の気動車で、JR東海の誇るローカル線用気動車であるキハ11が停まっていた。車内は閑古鳥が鳴いており、1ボックスに1人ずつという寂しいものであったが、発車間際になると何人も乗ってきた。11時27分に発車。線路はすぐに紀勢本線を離れ、松阪市郊外を行く。一志駅くらいまでは民家が見えていたが、だんだんその数も減っていく。一志駅を過ぎてからは迂闊にも眠ってしまい家城駅で起きる。家城駅からはだんだん山の中へ分け入るようになりそれにつれて車窓もすばらしいものになってゆく。

↑こんな風景が展開する。                     ↑伊勢鎌倉駅

渓流を縫うように走りながら12時40分、伊勢奥津駅に到着した。

↑伊勢奥津駅ホームから。給水塔が残る。           ↑伊勢奥津駅駅舎

←伊勢奥津駅前。名張行きバスはここから出る。

駅構内を散策すると、給水塔がすぐに見つかった。SL時代の名残であろう。駅舎に入ると、中は結構きれいで、清掃が行き届いている。作りも木造で、かなりよい。駅ノートもあった。駅前に出てみる。商店が数軒と民家があるほかは、写真を見てもらえれば分かると思うが、特に何もない。名張行きのバス停がぽつんとたたずむ。やがて列車の発車時刻が近づく。運転士が駅舎から出てきた。列車に乗り込んで発車を待つ。これでもう、名古屋へ帰るのみとなった。

                                              おわり

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