マウントクックのタスマン氷河を見るために、ヘリコプターに乗ることにする。ヘリコプターなんてめったに乗るものではないので、いささかいい気持である。格好いいんで、ヘリコプターの写真はもちろん撮る。氷河のことは覚えていなくてもヘリコプターだけは覚えている。いい気なものである。ヘリコプターはーーー

突然、「おい、このページだけで、ヘリコプターの文字がいくつ出てくるんだ！いい気になるのもいい加減にしろ。」　という声がする。そうすると、「そうだ、そうだ」と、和する声が響く。

うるさい！わかっとる。　この辺で止めとくから、静かにせよ！

ああ、一つだけ、操縦士は見たとおり髭だらけの男。だが、案外やさしかった。　ニュージランドの思い出！