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C62をお手軽細密化



関水金属時代のC62、それも初回生産ロットを知人から譲り受けた私。。。
ナンバー未装着の味気ない姿を見ているうちに、いろいろなパーツで武装したくなってきました。
もちろん、特定ナンバーを再現するなどという「足かせ」は嫌なので、
思いつくまま、あるいはパーツを見つけ次第、いろいろと試していくことにして、
その都度、記事に追加して行こうと思っています。

但し一応東海道・山陽時代を基本とすることにしました。

加工前の姿

①.ナンバープレート
何はともあれ、ナンバーを装着しないと、SLの顔が完成しません。
模型店で銀河モデルのエッチングナンバーパーツを購入し、
18号機を選択、ゴム系接着剤で貼り付けました。

18号機以外にパーツに含まれていたナンバーは、
有名なスワローエンゼルの2号機、その相棒3号機、そしてC62唯一の集煙装置付き42号機・・・・・
どれも有名なロコなのでイメージが強すぎると思い、18にしてみたのです。
しかし、実は18号機もつばめマークの入ったロコだったんですねぇ。
もうちょっと「有名じゃないナンバー」も含めてほしかったなぁ。。。。

それから、エッチング板がかなり薄く(C62付属の紙シールよりも薄いくらい)、
切り取って貼るまでにシワが寄ってしまうのにも参りました。

②.メーカーズプレート
銀河モデルの蒸機用メーカーズプレート(赤)を購入、「日立」を選んで貼りました。
(いちおう18号機は日立製のようです)
18号機が赤いプレートだったかどうかはともかく、黒い車体に赤いプレートは、なかなかいい感じです。

ナンバープレート、メーカーズプレート、そしてステップ

③キャブ下ステップ
乗務員用のステップはよく目立つので、是非付けたかったパーツです。
これも銀河モデルから発売されているパーツですが、C62専用ではなかったため、
そのままではボディの一部に干渉してしまいました。
そこで取付部分を小さくするように加工、なんとかゴム系接着剤で固定したのですが・・・
接着面積が小さくなってしまったぶん、取れやすくなってしまったのが残念。
はがれやすい塗装とともに、何かしら手を打たないといけませんね。

④前面付近の誘導員ステップ
これも意外と目立つので、効果の大きいパーツで、やはり銀河モデル製です。
この小さなNゲージサイズで組立が必要なのには参りました。
瞬間接着剤で無理やり組み立ててみましたが、ちょっと直角が出ていないし、
ハンダ付けした方がよかったかもしれません。
ボディにはゴム系接着剤で固定していますが、ここも取り扱い注意です。

⑤排障器
銀河モデルのC62、C57用です。
この初期C62は先台車が金属プレス製で、排障器を接着する接着シロがありません。
そこで先台車の上に小プラ板を接着し、そのプラ板に排障器を瞬間接着剤で接着する、
という方法をとってみました。
その結果、結構頑丈に付いたようです。

排障器は、先路上の障害物を弾き飛ばすためのものなので、レールのちょうど真上に来るもの。
ところが9mmという線路幅は実物よりかなり広いため、実物と同じ形に折り曲げると線路の上に来ません。
形態を重視すればそれでもよいのですが、私は先輪の前(線路の真上)に来るように折り曲げたので、
実物よりもかなり斜めになりました。

そのくせ、いざ取付てみると、あまり目立たないパーツでした。。。


ステップ、排障器(先輪前に注目)、そして連結器開放てこ

⑥連結器開放てこ
今回、一番付けたかったパーツで、やはり銀河モデル製の蒸機用です。
てこ本体は真鍮線(折り曲げ済)なのですが・・・問題は取付でした。
C62のエンドビームを見ると、開放てこを支える脚の取付部分がモールド表現されています。
そこでちょうどその位置にピンバイスで穴を開け(全部で4箇所)、
銀河モデルの割りピンを立てて、開放てこを通しています。
しかし・・・ピン4本を先に立てると、てこ本体を通すのが大変だし、
先にてこにピンを通しておくと、今度は4本のピンをエンドビームに開けた穴に挿すのが難しくなります。

そこでその折衷案を考えました。
ピンは2本だけあらかじめてこ本体に通しておき、そのピンを4箇所のうちの両端2箇所に挿し、固定。
続いて残りの・・・中央寄りの2本を付けるという方法です。
後付けの2本の割りピンは、脚を1本に加工して、上から被せるように付けました。
また、固定は少量の瞬間接着剤です。

⑦火の粉止め
上から見る機会の多い模型では、効果的なパーツのひとつで、これも銀河モデル製です。
小さなパーツなのに、網を含めて3分割構造になっていて、組立と取付には結構苦労します。
少量の瞬間接着剤を使用していますが、ちょっと強度的に不安ですね。。。

開放てこ、ステップ、そして火の粉止め、先輪塗装

⑧先輪の塗装
このC62の先輪、片側は銀色のメッキのみ、もう片側はメッキと絶縁用樹脂の黒・・・なんとも非実感的です。
そこで、動輪に合わせて輪芯部を艶消し黒に塗装してみました。
これだけでも随分と落ち着きが出ます。
しかしはがれやすいのが難点。。。

⑨重油タンク
これも銀河モデル製。
これを付けるだけで、かなり重装備に見えてきます。
ただ塗装して置くだけかと思いきや・・・・
タンクの4箇所に穴あけをして、割りピンを挿す必要がありました。
塗装するとせっかくの割りピンはほとんど見えないんですが。。。

⑩KATOカプラーアダプター
客貨車のほとんどがKATOカプラー化された当鉄道に入線するからには、
KATOカプラー化は必須になりつつあります。

単純にKATOカプラーの「アーノルトカプラーポケット利用タイプ」にすればよいのですが、
たまたま手元の在庫を切らしてしまっていたんです。。。
そこで試しに、電機の付属品である「KATOカプラーアダプター」を入れてみたところ・・・
これがピッタシ収まるんです。
グラグラもせず、きつきつでもなく、ちょうどいい感じです。
しかも軸の短いタイプにすると、ちょうど長さもよい感じに収まりました。

カプラーアダプターを使ったことで、「ロコらしさ」も強調されたのでは?と、自己満足しています。

重油タンク、KATOカプラーアダプター、そしてナンバー


*長い余談・・・
細密化加工とは直接関係ありませんが・・・・
このC62、どうも電圧のわりに速度が遅いなぁと思っていたんです。
8V過ぎでようやく走り始め、スケールスピードでは9V以上になってしまうんです。
そうしたら・・・・どうもモーターがおかしかったようです。

いろいろなパーツを付けて試運転をしていたときに、突然の発煙!
慌てて停止させ、手に取ると・・・・モーターが、触っていられないほどの熱さになってます!!
これはまずいと思い、ついに分解することに。。。

何しろ、蒸機を分解するのは初めてのこと、そりゃぁ大変です。
キャブ下あたりにあるはめ込み用のボスにはすぐ気づいたのですが、
煙室扉の下にはまっている部分が・・・どうしても取れません。
慎重に、でも力づくで引っ張ると、「ぱきっ」という心臓に悪い音とともに、ようやく外れました。
いざ取れてみると、単にきついだけのようです。

ロッド類の取り扱いも要注意でした。
どことどこがどう繋がっているのか、頭に入れながらばらします。

さて・・・・モーター単体で回転させてみると、軽やかに回転することはするのですが、
単体でもどんどん熱を帯びて・・・・結局発煙!!
そして不動になりました。。。。

かなり落ち込んだものの、ふと思い立って、同時代のEF65に搭載されていたモーターを取り出すと、
これが同じじゃありませんか!
両軸か片軸かの違いだけです。
両軸でも、テンダーに突き刺さることがないのを確認し、このモーターを使うことにしました。
おっと、全部ばらしたついでに、集電部分はお掃除しておかなくては。
車輪、車軸、ダイカストなどを、ユニクリーナーで綺麗にしておきました。

組立もまた大変。
一番苦労したのは、動輪の角度とロッドの位置を合わせながら、ギアに組み込む必要があることです。
ギア伝動とは言え、ロッドと角度がずれていると、まともに回転してくれないのです。
電車や電機では決して味わえない苦労でした。

しかし、なんとか組み上げて、見事に復活した時の喜びは格別です!
他の動力車と同じように、4Vから5Vの間くらいから走り始め、
6Vから7Vくらいでスケールスピードになります。
しばらく走行させても、モーターが熱を帯びたり、ましてや発煙するなどということはありませんでした。

しかしこういうトラブルもあるので、細密化のしすぎで分解が困難になる、なんてのも考え物かも。
取り扱い要注意!なんてものは、模型じゃないですよね。。。





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