1.初めての金属車体工作
単に「どっかの」キットを組んだように見えるでしょ?実は、結構手がこんでいるんですよ〜
*金属工作はダメ
私は金属工作が苦手なんです。
というか、苦手意識が先に立ってしまい、ほとんどしたことがありませんでした。
ハンダごては持っていますが、もっぱら配線に使うばかりで、車両工作はしていないのです。
しかし・・・いつまでもそんなことではいけない!もう歳だし!(笑)
そう思ったら、居ても立ってもいられなくなってしまいました。
最近、模型屋でよく見かける、アルモデルのエッチング板キットを購入し、
試しにハンダ付けで組み立ててみることにしました。
*でも・・・デザインが気に入らない
早速買ったのは、「ED29タイプ」というものです。
ボディは接着剤不要で、とても簡単!という触れ込みです。
これをハンダ付けしてみようというのです。
動力はKATOのBトレ用が指定されているのですが、
国鉄電車の台車をスケールダウンしたような小さな台車なので、
そのままでは、なんだか下回りが貧弱になってしまいますよねぇ・・・
ボディデザインも、単に「箱型にしました」って感じで味気ないばかりか、
全ての窓が小さくて上の方についているので、
全体的に鈍重で・・・どうもアンバランスだと感じました。
なので、単にハンダ付けの練習をするだけではなく、
どうせなら見た目もいじってしまえ!・・・ということになったのです。
買ったのはコレ
*ボディの組立はハンダで
まずはボディを組み立てます。
妻板、側板、屋根板には、それぞれを固定するための「爪」と、
爪をはめるための「穴」があります。
爪を穴に入れて折り曲げることで、固定するという方法です。
しかしそれでは、どうしても隙間ができてしまいます。
なので私は、仮組立をした後、隙間にハンダをたっぷりと流すことにしました。
でも・・・ボディをハンダ付けするなんてのは、初体験です。
最初は暖め方が足らず、なかなかうまくハンダが流れてくれませんでした。
やっと付いたと思ったら・・・位置がずれたり、ハンダが余計に流れたり。。。。
やはり自分にはハンダ付けがむいていないのか・・・という気にもなりました。
しかし、ふとしたきっかけで少しコツを掴んだら・・・
それ以降は、スイスイっとできたんです。
コツさえわかれば、これが楽しいのなんのって!
ハンダは多めに付いてしまいましたが、
それは後で修正することにして、とにかく「しっかりと」付けておきました。
たっぷり流しすぎたハンダは、キサゲを用いて削り取ります。
キサゲは今回初めて購入してみたのですが、実に使い勝手がいいですね。
あちこちにはみ出たハンダを、みるみるうちに綺麗に落とすことができたのです。
このあたりは、とてもお見せできるような状態ではないし(笑)、
キットを組むだけですので・・・写真には記録していません。
*ボディデザインを変える
妻板、側板、屋根板が固定できたら、「ボディデザインを変更する」作業に入ります。
とは言っても、大規模な改造をするほどの腕はないので、
少ない加工で、アルモデルのキットの印象を消すことを心がけてみました。
まず・・・側板一体でデッキ寄りについている手摺りは、切断してしまいました。
これは後から真鍮線で再現できるし、まぁ、なくともいいと思ったので。
そして屋根の加工に入ります。
キットをそのまま組むと、屋根板は側板よりも張り出していて、
ただでさえ幅が狭い車体が、余計に狭く見えています。
なので張り出しを全て削り取り、側板と屋根板が曲面で繋がる・・・
いわば「張り上げ屋根」に変更してみました。
この加工に入る前には、裏からたっぷりとハンダを流しておきます。
削っている最中に穴が開いたらたまりませんからね。
加工は金工ヤスリと耐水ペーパーを用い、少し削っては眺め、また削っては眺めして、
きれいな曲面を描くようにしていきます。
思っていたより簡単で、結構綺麗なカーブを描くことができたと思います。
全く同じ要領で、妻板と側板の繋ぎ目も消します。
ここも裏からたっぷりとハンダを流してから、曲面に仕上げました。
屋根板と側板、妻板と側板の繋ぎ目を完全に消し、滑らかな曲面に加工します
続いて、窓枠をいじりました。
妻板の窓はかなり小さく、しかも上の方にあるので、これもアンバランスなんです。。。
しかもエッチングで表現された窓枠が太いので、余計に窓を小さく見せています。
そこで窓枠を削って、窓を大きくしてみることにしました。
細密ヤスリで慎重に・・・ほんのちょっとだけ窓枠が残る程度に削り込みます。
たったこれだけのことで、随分と軽快な印象になるのには、正直驚きました。
前面窓枠の加工。左が加工前、右が加工後。軽快感がぐっと増します
側面窓も同じようにします。
まず、明かり窓・・・Hゴム支持の小さな窓はこの電機には近代的過ぎると思うので、
エッチングで表現されたHゴム部分を、細密ヤスリで完全に削り取ってしまいました。
Hゴムぶんだけ窓を大きくすると、やはり軽快な感じを出すことができたと思います。
明かり窓の加工。左が加工前、右が加工後。
運転席横の窓も、前面窓と同様、窓枠を細く加工しますが、
ちょっと気分を変えて・・・4辺のうちの底辺だけは、削らずにそのままにしてみました。
運転席横窓枠の加工。左が加工前、右が加工後。底辺はそのままです。
*屋根上の加工
この電機は2個パンタにします。
この車体長で2個パンタにすると、キットの装着位置は中央に寄りすぎだと感じました。
なのでパンタの装着位置を、2mmほど妻板寄りに変更しました。
もともと開いている装着用の穴はそのままに、新しい穴をピンバイスで開けてあります。
屋根の真ん中には、キットに付属していたランボード(?)を置いてみましたが、
ここはモニターを設置したほうがよかったかも。。。
ハンダをたっぷり流して固定しまったので、もう変更できませんが・・・
尚、パンタ位置がずれたことによって見えてしまう余計な穴は、ハンダで埋めておきました。
パンタ穴を新しく開けて位置を変えました。車端から1個目と3個目が新しい穴です。。
*前面の加工
ヘッドライトは、銀河モデルの旧国用(100W)です。
キット前面屋根に元からある取り付けステー(屋根上に突出)に、ハンダ付けしてあります。
デッキ手摺りは、パーツそのままで、所定の位置にハンダ付けしました。
手摺りをつける頃には、だいぶハンダ付けも慣れてきた感じです。
ほぼ加工が終わった前面
*動力・・・台車をいじる
動力はKATOのBトレ用ですが・・・先に書いたように、台車が気に入りません。
そこで、多少荒っぽいですが、以下のようにしました。
まず、動力から台車を取り外し、分解します。
台車は、ひねれば簡単に動力から取り外すことができました。
台車の表面のディテールを、デザインナイフでそぎ落とし、ヤスリで平面に仕上げます。
集電用の金属軸受けが露出しますが、気にしない、気にしない。
できるだけ薄くしておきたいですから・・・
尚、台車枠はフニャフニャして、とても加工しづらいので、
車輪を付けたままの方が、加工しやすいと思います。
新たに貼り付ける台車枠は、鉄コレ用の動力で、余ったものから適当なものを選びました。
これを、Bトレ台車のホィールベースに合わせて切断、短縮し、
平らにした表面に、ゴム系接着剤で接着したのです。
この際、デッキのステップに干渉する車端側のブレーキシューは、切り取ってしまいました。
切断した部分の継ぎ目はそのままだし、
台車の中央にあるはずの板バネが「まるまる」なくなっているし、
台車が車体よりもはみ出してるし・・・
不満はいろいろあるんですが、とりあえずはこれでよいでしょう。
こんな荒っぽい方法でも、元の台車よりは、数倍見栄えがよくなるのですから。
尚、台車を元に戻す前に、KATOカプラーを装着しておきました。
かなり荒っぽい方法で台車を交換
*ボディの洗浄
いよいよ塗装に入りますが・・・その前に、まず全体をよく観察しました。
もしハンダのはみ出しがまだあれば、キサゲやヤスリでさらに修正します。
屋根板と側板、妻板と側板の繋ぎ目も、念のためもうちょっとヤスリをかけておき、
ボディ全体にも、目の細かいペーパーをかけておきました。
ボディがOKになったら、中性洗剤を付けて古歯ブラシでゴシゴシと擦ります。
ハンダ付けの際に付着したフラックス、自分の指から付いた皮脂、
ヤスリ加工で付いた削りカスなど・・・いろいろな汚れがあるので、念入りに除去しました。
私は2度洗浄しましたが、2度目は中性洗剤溶液にしばらく漬けて、
汚れが浮くのを待ってから、ゴシゴシ擦っています。
よく水洗いした後、自然乾燥させて、塗装に備えました。
後は塗装をまつばかり
*塗装と仕上げ
塗装はまず、メタルプライマーを吹きつけました。
缶入りのお手軽な品です。
これが乾燥したら、まず艶消しの灰色を全体に吹き、傷や凹みなどがないことを確認します。
無塗装のときは完璧だと思っていても、塗装後に傷を発見する・・・などというのはよくあること。
なので最初に明るい色を吹いて、確認するのです。
今回は幸い、特に修正するところはありませんでした。
なので・・・艶消し黒(これがボディ色)を数回塗って、仕上げました。
ボディが乾いたら、屋根上にキングスホビーのスハ32用ガーランドベンチレータを、
ゴム系接着剤で貼りました。
実はこれ、ボディ塗装前に貼るのを忘れていたのです・・・
貼り付け後にハンブロールの黒で塗装したら、ボディと質感がちょっと違ってしまったので
ランボードもハンブロールで塗りなおし、目立たなくしました。
パンタグラフは、手元に余っていた、KATOのPS16(A)を使いました。
小柄な車体にはデカ過ぎるようにも見えますが、それもまた一興。
戦前の輸入D型電機には、巨大なパンタをつけたものも多かったですし。
パンタの装着位置を車端寄りに変更したこととも相まって、
なかなか好ましいバランスになったのではないでしょうか?
・・・でも、パンタは黒い方がいいかもしれませんね。
前面手摺りは、ハンブロール黄色の筆塗りです。
エンドビームまで一体で黄色くしましたが、ここはゼブラ塗装でもよかったかもしれません。
まぁ、そんな塗り分けは面倒で嫌なんですが・・・
手摺りの妻板側は、塗るのに苦労しました。
もしかしたら、塗り残しがあるかもしれません・・・でも、見えないので大丈夫です(笑)
手摺りが黄色くなった効果も見逃せません。
幅が狭くて単調な妻板よりも、鮮やかなデッキ手摺りの方に目が行くので、
賑やかな印象を与えてくれるのです。
標識灯は、アルモデルのオプションパーツを瞬間接着剤で貼り付け、
ハンブロールの黒を塗ってから、ライト部分に赤を入れてあります。
尚、ヘッドライトは・・・不覚にもレンズを紛失してしまったので、
内部を銀色に塗って、誤魔化してあります。
前面が賑やかになりました
*完成です
工作は以上です。
初めてのハンダ付け工作にしては、我ながらうまくできたと思っています。
まだまだハンダ付け初心者ではありますが、このような簡単なキットで練習を積み、
そのうちもっと難易度の高いものでも手をつけられるようにしたいと思っています。
そして、アルモデルのキットにあった「アンバランス」な感じを払拭するという目的も、
ほぼ達成できたように思います。
台車の荒っぽい加工方法は今ひとつではありますが、
下回りの貧弱さも多少は改善できたように思います。
尚・・・いつものごとく、仕上げの一歩手前で満足してしまう私のこと・・・
まだ窓ガラスを入れてなかったり、ナンバーを貼っていなかったりしますが、
気が向いたら、いろいろといじるのも私流です。
「模型に完成はない」などということばを言い訳にして、今回の記事を終わりにします。
自作のワ22000と鉄コレのワフを牽引。こういう列車にこそ、似合います。
2.実在した車両っぽく?・・・ディテール追加
金属工作の練習というのが主目的だったこの電機。
でもやっぱり、我が鉄道で現役機関車として活躍させるためには、
いろいろといじりたくなってしまうものです。
そう、今回は細かいパーツをいろいろ流用、装着した記録です。
前回が「綺麗に模型を作る」であれば、今回は「本物っぽい雰囲気を出す」という感じ。
もう金属云々は関係ありません・・・言わば私の得意領域です。
今回の工作後の姿を横から
*台車交換
まず最初に行ったのは、台車交換でした。
前回の改造はあり合わせで・・・あまりにも「野蛮」な工作だったので、
これが一番やり直ししたかったことなのです。
しかし・・・この、「普通の車両より極端に短いホィールベース」をどうすればいいのか・・・
とある模型屋で台車を調べていた私の目は、ある台車に釘付けとなりました。
それは、その昔路面電車などの小型電車に使われていた、GMの「ブリル」。
スケールどおりでも、かなりホィールベースは短いのです。
試しにこれを買って帰り、Bトレ動力と比べてみたら・・・
おおお!ホィールベースがほとんど同じではありませんか!
ならば!・・・ってんで、早速交換です。
まず、GMのブリル台車の外枠部分だけを切り出し、裏面をなるべく薄くしておきます。
前回動力につけた鉄コレの余りはバリバリと剥がして廃棄、
代わりにこのブリルを貼るだけで、あっという間に交換は完了したのでした!
こういう部分の接着剤は、ゴム系に限ります。
必要充分な接着力を持っていますが、いざとなったらこのように剥がすことも可能ですから。
で・・・装着した感じですが、正直言ってあまり似合いません(苦笑)
どうしてもこの台車を見ると、路面電車を連想してしまいます。
ただでさえ小振りなこの電機の足回りを、余計にこじんまりとさせてしまったみたいです。
でもまぁ、簡単に流用できるのはこれくらいしかないのですから、
ここは我慢することにしました。
野蛮な仮台車をGMのブリルに交換。Bトレ動力にホィールベースがピッタシなんです。
似合うかどうかは別として・・・って、どう見ても似合ってない(苦笑)
*ナンバーの貼り付け
続いては、ナンバープレートとメーカーズプレートを貼りました。
ナンバーはキット付属のものから、適当に・・・ED402というのを選択。
国鉄らしくないところを強調しようと思い、地の色は青にしてみたら・・・
あまり目立たなくなってしまいましたね。
オレンジ色にでもすればよかったです。
青い色は、ハンブロールです。
全体に色を塗ってから、耐水ペーパーで文字と枠だけを磨きだしました。
続いて・・・メーカーズプレートは、銀河モデルの直流電機用(茶)から、
丸芝マークが個性的な、東芝を選んでみました。
ただ、側面も狭く・・・ナンバーの真下に晴れなかったのは残念です。
こちらは貼り付けた後で、墨入れペンで地の色を黒く変更してあります。
付属のナンバーと銀河のメーカーズプレート。メーカーは丸芝マークの東芝製です。
*パンタ塗装とランボード
下回りが小さいのに、国鉄PS16という大きなパンタを2つ装備しているというのも、
全体のバランスの悪さを助長しているかもしれません。
PS22あたりの方が大きさ的には合っているでしょう。
しかし、旧い電機なので、下枠交差型は似合わないのです。
そこでパンタの色を車体と同じ黒に塗り、存在が目立たないようにしてみました。
パンタはゴム系接着剤で屋根に付けていたので、一旦取り外し、
これを電機のジャンク車体に装着します。
パンタを上げた状態でプライマースプレーを吹き、続いて艶消し黒のスプレーを吹いています。
ちゃんとやるなら、パンタを部品単位に分解して塗装するべきでしょう。
でも・・・この方法でも、塗り残しはほとんどありません。
なにしろ手っ取り早いのが、面倒くさがりの私には精神衛生上よい方法です。
多少、塗料が届かなかった部分には、墨入れペンで補修すれば、問題ありません。
続いては、ランボードを付けました。これはGMの汎用パーツです。
あらかじめ標準的な屋根カーブに合わせた断面になっているので、
適当な長さに切って貼るだけという優れものです。
パンタを黒くした結果、何から何まで真っ黒の屋根、逆に何かアクセントが欲しくなったので、
このランボードは無塗装、プラの地肌のグレーを活かしてあります。
但し、プラのツヤツヤした質感を消すため、軽くペーパーがけしておきました。
目立たないよう黒くしたパンタと、逆に目立たせたランボード
*床下エアタンク
台車間の床下には、エアタンクを装備しました。
アルモデルからも、そのものズバリのオプションパーツが発売されましたが、
たまたま品切れだったので、自作することにしました。
材料は・・・これがありあわせなんです。
たまたまTOMIXの73型電車の避雷器を使おうとしたところ、
パーツの付いていたランナーが、とても綺麗な円筒形をしていたため、
これを切り出し、2つ繋いで作ったのです。
ランナーの形状の関係から、H型になっていますが、特に意味はありません。
床下には、ゴム系接着剤で固定してあります。
当初はパイピングも施すつもりでしたが、
よもともとフリーの車両、これだけボディがあっさりと表現されているなら、
他も適度に省略しよう・・・ということで、これだけの表現にとどめておきました。
まぁ、要するに面倒になったんですけど。
塗装すらせず、素材のグレーをそのまま活かしてあります。
床下にはエアータンク。材料はなんと、TOMIXの73型電車の避雷器のついていたランナーです。
*スノープロウ
台車をブリル化したら、余計に貧弱に見えてしまった足回りは、側面から見たときに顕著です。
これはなかなか改善する方法が見つかりませんが、
正面から見たときの感じをがらっと変える方法はあります。
次に行ったのが、その方法・・・スノープロウの装着です。
装着できる何か手ごろなものがないかとジャンク箱を漁ったら・・・
ありました!
銀河モデルがKATOのDD51旧製品用に発売していた、金属製のものが。
早速あてがってみると・・・スノープロウの幅がありすぎて、ステップに当たってしまいます。
そこで大胆にも、ニッパーでプロウの両端を3mmくらいカットすると、おお、見事にピッタリです!
・・・KATOのカプラーポケットは、基本的に各車共通設計なのでしょうね。
但し、ブリル台車の特徴の・・・前後方向出っ張りと干渉しそうだったので、切断しておきました。
「ブリルの特徴」を消せば、ブリル=小型車という先入観間から来る、
心理的に小さく見せてしまう効果は改善できるかもしれませんから。
尚、スノープロウの上端がエンドビーム下端と干渉しそうだったので、
エンドビームの下端部も少しだけ切り詰めてあります。
またこのスノープロウは黒っぽいメッキが施されているので、塗装はしませんでした。
左写真:銀河モデルのKATO製DD51旧製品用スノープロウ(左)を短縮化(右)。
右写真:このようにカプラーポケットに見事に合います。。。って台車周りが随分と汚れてるな。。。
*ホィッスルと避雷器
ホィッスルもいろいろとパーツを漁ってみたら・・・ありました、181系とき用のASSYパーツが。
これだけ大きなスノープロウを付けたので、豪雪地帯向け電機だと想定すれば、
ホィッスルもカバー付きにしたいところ、これは願ってもないパーツだったのです。
もちろん・・・181系用なので銀色なんですが、
横に灰色のランボードがあれば全く目立たないので、気にしないことにしましょう。
何らかの理由でホィッスルカバーが銀色に塗られているのだと、妄想すればよいのです。
取り付けは簡単です。
運転席側の屋根(車端部近く)にピンバイスで穴を開け、
ホィッスルを差し込んで、裏から瞬間接着剤を流して固定しました。
避雷器は、2個パンタですが1個にしました。
なにぶんn屋根が狭いので、2個を近接して搭載するのはうるさいだろうと思ったのです。
でも一応後で追加できるよう、片側に寄せてあります。
また、古さを出したかったので、TOMIXの73型電車のオプションパーツを用いました。
このパーツも無塗装です。
尚、これらの工作をしている間に、ガーランドベンチレータの色が剥げてきてしまったので
上面だけ全部剥がしてしまいました。
結果として・・・これも屋根上のアクセントとなったようで、雰囲気は悪くありません。
パンタは目立たせることなく、他の部分で屋根上を賑やかにすることができたようです。
尚、しt7うこくなりそうだったので、今回信号炎管は省略しました。
これは面倒になったのではありません(笑)
あまりゴチャゴチャになるのは嫌だったので、このくらいにしておいたのです。
運転席上のカバー付きホィッスルは、181系電車とき編成用のASSYパーツです。
パンタの間にある四角い避雷器は、TOMIX73型電車の余剰パーツです。
*エアーホース
重連で長大編成を牽く・・・などということとは、全く無縁の電機なので、
接続相手は、エアーブレーキ装備の客貨車のみ・・・なのでエアーホースが1本。
正面向かって右側のエンドビームに穴を開け、銀河モデルのパーツを差し込みました。
裏から瞬間接着剤で固定して、全体を黒くしてあります。
コックの部分は白くしてもよかったのですが、そこが目立つのはどうも好きじゃないので、
私はいつも、エアーホースは真っ黒です(笑)
実物だって、、元は白や赤でペイントされているのに、
汚れてほとんど黒くなっているものを、よく見かけます。
エンドビームには、エアホースを1本つけてみました。
いかついスノープロウの効果も見逃せません。
*ウェザリング
前回は、まるで完成品のように(?)かなり綺麗な状態に仕上げました。、
しかしこうしていろいろなパーツをつけ始めると、いつもの悪い虫がうずき始めます。
そう・・・ウェザリングです。
特に今回は無塗装のまま取り付けたパーツが結構あるため、その質感を消すのも必要です。
塗装後の工作で、エッジ部分などにほんの少し色剥げもできてしまったので、
それを隠すことも必要でした。
ちなみにこの色剥げ・・・自分なりに下地処理はしっかりとしたつもりですが、
金属の塗装はプラに比べると剥げ易いので、やはり注意しないといいけないのでしょうね。
ウェザリングに用いたのは、粘っこいタイプのパステルです。
下回りは結構しっかりと、屋根上は軽く汚す程度に、茶色をすり込んでおきました。
ボディ側面やエンドビームも、下の方を中心に、少しだけ汚しました。
すり込んだ後に筆や指の腹でならすと、ムラが消えて感じがよくなります。
いざとなったら拭き取れますが、今回は特に、あまりしつこくならないよう注意しています。
*本当(?)の完成!
以上で、アルモデルED29タイプ改造の電機は完成です。
細かいことは、これからも気が向けば何かをするかもしれませんが・・・
いちおうの区切りということにします。
って、あ!窓ガラスを入れてないじゃん!
こんな大きなパーツを忘れるなんて・・・
まぁ・・・「気が向けば」そのうちにやるってことで・・・(汗)
どこかに実在した・・・と言うのはちょっと無理がありそうですが、まぁまぁですかね
3.おまけ
最後に・・・おまけを2点。
ひとつ目はい・・・やっとガラスを入れました。
透明プラ板を切り出して、透明ゴム系接着剤でボディの裏から貼っただけです。
でも、「窓ガラスなんて、あってもなくても、さほど見た目に影響しないし・・・」と、
ついついサボってしまうことの多い私には、珍しいことだったりします。
まぁ実際、モノを見ても写真に撮っても、あまり変化はわかりませんでした。
おまけのもうひとつは、ヘッドライトレンズです。
レンズを紛失してしまったので、銀河モデルのレンズを購入して、装着したのです。
購入したのは「蒸機・旧国・気動車用」というやつで、
旧国の小さいほうのヘッドライトにぴったりだと思ったのですが・・・
ありゃ、なぜだかレンズの方がちょっと小さいのです。
そのまま付けると、かなり奥まってしまいました!
・・・仕方ないので、その上からレンズをもうひとつ重ねてみました(笑)
それでもまだ奥まっているし、せっかく装着しても、言わなきゃ気づかないくらい地味です。。。
これもそのまま手を加えなくてもよかったかもしれませんが、まぁ、自己満足ってことでしょう。
左写真が窓ガラスとヘッドライトレンズ装着前、右写真が装着後。
窓ガラスにホコリがついているので、かろうじて入っていることがわかるでしょう。
ライトレンズは、こうして写真に撮ると、違いがわかりますね。
側面窓ガラスも・・・写真でわかるかな
これで見た目工作は終了にします。
たかが簡単なエッチングキットに、ここまで時間と手間をかけることになるとは・・・
自分でも予想以上でしたが、なかなか好ましく仕上がって、よかったと思っています。
それよりもやはり、動力に起因する問題・・・
走行性改善と牽引力強化を考えないといけないようです。
まず走行性は・・・台車を改造するために何度かバラしているうち、
次第に走行が滑らかでなくなってきたのです。
この動力は非常に軽く、ホィールベースも短いというハンデがあるため、
もともと集電性能はあまりよいほうではありません。
なので、ちょっとしたことですぐに走行性は悪くなります。
そんなときはLOCOを塗布して、長時間の慣らし運転をすれば、
実用上差し支えないくらいには復活させることはできますが・・・
しかし、やはりウェイトを積まないと安定はしないようですね。
牽引力がないという、電機にあるまじき特徴の改善にも、ウェイトが一番ですからね。
・・・ということで、そのうちウェイト搭載は考えていますが、
それまでは2軸貨車1,2両の、小編成専用で頑張ってもらうことにしましょう。
ということで、この製作記はひとまずここで終了とさせていただきます。