このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

モニター窓Hゴムを簡単表現



こんな雰囲気になりました♪

*この車両の正体は
トミーテックが発売した「鉄道コレクション」は、格安のディスプレイ用玩具です。
しかしその出来はなかなかのもので、単なる玩具として終わらせるのはもったいない。
「鉄道模型」として扱いたいマニア向けに、動力装置まで発売してくれたのは、大歓迎と言えるでしょう。

しかし問題は、何が入っているかわからないという販売方法。
お目当ての車両が手に入るまで買い続けるなんて、ばかげたことは私はしたくありません。
なので手を出しそびれていたところ・・・ありました!開封済み中古が!
もちろん、これなら中身を確認して買うことができます。

そこで私は、一番気になる存在だった名鉄デキ101を購入したのです。
Nゲージで私鉄電機、ましてや凸電など、
一部の高価な品を除けばほとんど初めてと言える製品ですからね。
こういったものに目のない私が選ぶのは、当然です。
もちろん、「模型化」することを前提に、12m級動力も購入しました。


この状態では、如何にも玩具ですよね

*まずは眺めて、模型化を検討
ひとことで言えば、「これが数百円なら、安いもの」です。
黒いボディのためか、いかにも玩具ちっくなパンタがまず目についてしまいますが、
全体のフォルムやディテールなどに破綻はなく、さすがはHG製品を製造する会社だけのことはあります。
鉄道をよく知らないメーカーが作ると、往々にして妙なバランスになったりするものですが、
そんなことは全く見られません。
これは、私が実車を全く知らない、ということもあるかもしれないけど。。。
下回りのトラス棒が後付けになっているのも嬉しい点ですね。
一体成型でかなり太く表現されるか、省略されたりしかねない部分ですから。。。

パンタだけ代えても、随分違うでしょう

さて、これを「模型化」するには・・・・
まずは購入してきた動力を装着します。
これはワンタッチ、特に書くこともありません。
トラス棒は、裏から瞬間接着剤で固定しました。
カプラーは・・・ポケットごと、台車に簡単に付けられるようになっているんですね。感心しました。
でも、当鉄道ではKATOカプラーが標準ですから、取り付ける際にKATOカプラー化しました。

これだけのことで立派に模型の電機として働いてくれますが、見た目の改善はこれからです。
パンタ、ヘッドライト、手すり、パイピング、ワイパー、開放てこ、継ぎ目の補修・・・云々。
欲を言えばキリがありません。
そこで今回は、パンタグラフとヘッドライトの交換にとどめることにしました。

*パンタとヘッドライトの交換
どこのお店に行っても、交換用のパンタグラフとして、TOMIXのPS13が製品の横に積まれています。
・・・しかしちょっと待ってください。
TOMIXのPS13はHG仕様の73系用・・・確かにパンタ台が付いて、細密な素晴らしいパンタです。
でも、パンタ台は不要だし、このボディにそこまで優れたパンタでは、アンバランスじゃないでしょうか?
同じPS13なら、2個セットになってしまうけど、KATOとGMからも、もう少し安いものが発売されています。

さらに個人的には・・・「旧い電機に似合うパンタはPS14」という信念(?)があります。
実車がどうなののかは知りませんし、手元にKATOのPS14が余っているので、
それを使うことにしました。

ヘッドライトは、製品そのままでも構わないと言えば構いません。
でも、如何にもプラ成型といったライトがどうしても気に入らなかったので、私は交換することにしました。

まずは銀河の蒸機用(大型)をあてがってみると・・・
うーーーん・・・ちょっとイメージが違うなぁ。
固定も面倒そうだし。

そこで、銀河の旧型国電用ヘッドライト(大型)を改めて買い求めてみたところ、
元のモールドより一回り大きくなりますが、イメージ的にはピッタシでした。


左写真:ワンタッチで装着できたKATOのPS14。
右写真:元のパーツを撤去、銀河の旧国用ライトを取りつけたところ

パンタグラフの交換は簡単です。
オリジナルの玩具パンタを引っこ抜いてみると、、
各社のいろいろなパンタが装着できるよう、屋根には各種の穴が開いていたのですから!
しかし!PS14を装着してみると、穴が大きすぎて・・・ブカブカなんです。
そこで、ゴム系接着剤を多めにつけ、穴から抜けないように固定しています。

ヘッドライトは・・・元のパーツがボンネット部分に差しこまれていて、抜き取ることができます。
しかし・・・残った穴が銀河のパーツには大きすぎたので、
元のパーツの差込み部分を折ってそれを用いて穴を埋め、
改めて銀河のヘッドライトパーツの装着用に0.5mmの穴を開けました。
この際、ボンネット部分にペーパーをかけたので、
ちょっと修正部分が目に付くようになってしまいましたが、まぁ、気にしないことにします。
どうしても気になってしまったら、ボンネット上部と側面との継ぎ目を埋め、
ボンネット全体を塗装したいと思います。

さて、ヘッドライトパーツは、開けた穴に差しこんで裏から瞬間接着剤を流して固定しています。
この際、斜めの足が長すぎたので、現物合わせでカットしました。
塗装は取り付け後です。
シールプライマーを筆塗りした後、タミヤのエナメルカラーの艶消し黒でライトの外側を塗装し、
瞬間接着剤を使ってレンズを入れました。

*キレイに汚す!
しかし今回は、これだけではなんとなく物足りません。。。
いくら出来がよいと言っても、ディテールは最小限の表現です。
そこに細かいディテールのパンタとヘッドライトが付いたのですから・・・
どうしても、なんとなくアンバランスに感じるのです。

よし、汚そう・・・・

そう決断した私は、学生時代以来、久しぶりにパステルによるウェザリングを試みてみたのです。

ウェザリング用パステル粉

私の学生時代は、画材屋へ行き、茶、灰、黒、黄などのパステルを買ってきて、
紙やすりで削ってウェザリングに使ったものです。
しかし今では・・・しっかりと模型用のパステル粉が販売されているんですねぇ
なので削る作業は不要、便利な世の中になったものです。

この粉を、小筆を使って要所要所にまぶしていきました。
屋根、ボンネットなどは黄(土埃)、台車や床下機器などは茶(赤錆)を中心にしてみました。

なお、パステルの長所は、簡単にできること、やり直しがきくこと、
もしもやりすぎてしまっても、拭き取ることができるので、安心して作業出来ます。
逆に短所は、出っ張った部分には付着しないことと、取れ易いこと・・・
平らな部分に一面にまぶす・・・などということはできません。
当然、手でよくつかむところは、すぐに取れてしまいます。
なのでちょっと汚れが付いてるかな・・・くらいの表現に留めておくべきでしょう。
本格的にウェザリングをするなら、艶消しエナメル塗料の吹き付けをお奨めします。

*そしたらパンタが。。。
いい感じになってきたんだけどね

元が黒い車体であるということもあり、ちょっと汚れた現役車両風になってくると、
玩具らしさは一層薄れてきて、簡単なディテールしか持たないことも、気にならなくなりました。
ボンネット上のヤスリ傷も、遠目に見たらわからなくなりました。
しかし今度は・・・全体の雰囲気が落ち着いたため、パンタのメッキだけが妙に浮いてきたのです。。。

パンタがギラギラしているぅ。。。

ということで、結局・・・既に接着・固定してしたパンタを、そのままの状態で塗装することになりました。
面相筆を使って、パンタ台、シューも含めて慎重にシールプライマーを塗り、
エナメルカラーの艶消し黒を塗っていきました。
これでようやく、全体が調和した姿になったのです。
関節部分にシールプライマーとエナメルカラーが浸透したせいで、
かなり固定がしやすいパンタとなりましたけどね・・・(^-^;

黒く塗り、パステルで埃っぽくしたパンタグラフ

*完成しました!
これで完成です!
如何にも玩具といった風貌だったことが信じられないほど、とても好ましい私鉄電機となりました。
二軸貨車・・・それも砂利を満載した無蓋車を数両牽かせたら、お似合いでしょうね。
これは・・・同じシリーズの貨車も買わないと。

左写真:台車は茶系パステルで錆びっぽく。
右写真:ヘッドライトとKATOカプラーにより、実感的になった前頭部。
 ヘッドライト周辺のヤスリ傷は・・・まぁ、ご愛嬌ということで。。。

しかし・・・模型化に夢中となって、ここまで、まだ試走させていませんでした。
そこで早速エンドレスを組み、おそるおそる試走させてみると・・・
ウェイトが少なく軽量級で、2軸しか駆動されていない車のわりには、よく走るじゃないですか!
走行音も大きくなく、滑らかだし、進行方向による走行差も、ほとんどありません。
貨車数両の牽引であれば、牽引力も問題ありません。
このあたりも・・・鉄道模型メーカーが作ってくれたことが、大いに関係あると思います。

ただ・・・ちょっとだけ気になったのは、
車重が軽いせいなのか、それともギア比のせいなのか・・・通常の模型よりも「速度が速い」のです。
スケールスピード走行時の電圧が、なんと4Vくらいなんですから。。。
もうちょっと電圧が高い方が、滑らかな走りになるのは確実、
なので次は、ウェイトを追加してみましょうかね。
・・・それで牽引力が落ちてしまっては、元も子もないけどね(^-^;

かっこいい〜






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