このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

TOMIXロコにKATOカプラーアダプターを装着



無加工のクロハ181(右)と

*181系は旧製品がイイ
KATOの181系は、確か・・・私が中学生の頃に製品化されました。
前面のボンネットは、当時としては優れた表現をしていましたが、赤い塗装はカスレがひどく・・・
また、当時の私には編成で揃えるほどのお金もなく、
「とき」編成セットを初めて買ったのは、21世紀になってからのことになりました。

そんなKATOが、レジェンドコレクションとして151系「こだま」を製品化した際、
その製品の前面を見た私は、驚きました。
これは・・・30年前に製品化した181系の実質的なリニューアル品なのに、
こともあろうに・・・ボンネットが、「太い」のです。
まるで前面が押しつぶされたように見え、スマートさが、全く感じられません!
私の記憶に残っている、実物に似ていないのです!

こりゃ、ダメだ・・・

私は、旧製品を買い続ける決心をしました。
そこで中古のバラ製品を集め始めたのが、「はと」編成でした。

*交流区間に乗り入れた151系のこと

鉄道ファン'76年1月号と、九州乗入仕様のクハの写真

「はと」編成も形になってきた頃、「とき」と「はと」をお座敷運転で競演させながら、ふと思いました。
山陽で活躍していた151系は、481系登場までの間、
前面に自動連結器を備え、スカートを切り欠いてジャンパー栓を設置し、
機関車に牽引されて九州まで行っていたのです。・・・これがいわゆる、「九州乗入対策」です。
鉄道ファン'76年1月号に写真も載っていました。
九州への乗入が481系化され、151系が181系へと改造されるとともに、
この改造は元に戻されてしまったようですが、
横軽対応のクハ180とも異なる、この勇壮な面構えが気に入ったので、
あえて181系時代のクハに、この九州乗入改造を施してみたくなったのでした。

・・・そう思ったら、早速工作開始です。

*スカートの加工・・・穴あけさえうまくいけば
床板からスカートを取り外してみると、連結器カバーも取り外すことができました。
そして、連結器カバーの根元を見ると・・・おあつらえ向きに、四角い穴が開いています。
ここに、SHINKYOカプラー差し込めば、自連装着の姿を、簡単に表現することが可能です。
今回の加工では、連結可能でなくともよいと考えているので、
SHINKYOカプラーの根元を細く加工し、穴に差し込んで接着してしまうことにしました。
なので蒸機のダミーカプラーでもよさそうですが、手元にパーツがなかったので、
形態の優れたSHINKYOカプラーを用いることにしました。

尚、連結可能にする場合、カプラーが首を振るように角穴を拡げないといけないし、
実物よりも低い位置にある模型のカプラーに合わせ、穴の上下位置も変えないといけないと思います。


左写真:穴あけ加工中のスカート、そこに取り付けるジャンパー栓、根元を細くしたSHINKYOカプラー
右写真:余剰となった連結器カバー

続いて、スカートにジャンパー栓を取り付けます。
実物写真を見ると、クハの場合、向かって左に2個、右に1個となっています。
また、右のジャンパー栓と自連との間から、2本のエアホースが出ていました。
その写真を参考にしながら、ピンバイスで開けた穴をデザインナイフで切り拡げていきました。
スカートの樹脂はとても柔らかいので、慎重にやれば、さほど難しくない作業だと思います。

ジャンパー栓は、KATOのEF651000前期型のASSYパーツです。
ます左側の2つ並んでいる方は、薄いプラ板上に接着します。
バラバラのままだと固定に苦労するので。。。
これが裏からきちんとはまるよう、スカート穴とプラ板を切削していきました。
大きさと形がきちんと合えば、いい感じで収まるので、裏から瞬間接着剤を流して固定します。
右側の1個は、そのまま前面から差込めるように加工しました。
同じく、裏から瞬間接着剤で固定しています。

ここまでできたら、ほぼ完成に近いようなもの。
ついつい、その出来栄えにウットリと眺めてしまいますが・・・先を急ぎましょう。

ジャンパー栓が取り付けられました!

ところで、KATOのパーツは実用性を考えてか、実物よりも大きめに作られていることが多いようです。
このジャンパー栓も、実物写真で見るよりちょっと大きめですが・・・まぁ、気にしないことにします。

*エアホースとカプラーを取り付ける
いつもなら銀河モデルのパーツを使うところですが、たまたま手元の在庫が切れていたので・・・
0.3mmの真鍮線で代用しました。

所定の位置にピンバイスで穴を開け、そこに差し込んで、裏から瞬間接着剤で固定しました。
固定後、連結器の下に向かって緩く曲げてあります。
本来あるべきところ(ホースの根元)にコックがありませんが、小さなものなので気になりません。
コックのあるあたりを白く塗装すれば、充分にそれらしくなると思いますが
銀河モデルのパーツよりホースが細いため、雰囲気はむしろこちらの方がいいように見えるので、
コックの表現(白塗装)もしないことにしました。

エアホースが付いたら、SHINKYOカプラーを差し込みます。
カプラーの固定はゴム系接着剤にしたので、
将来もし、連結可能にしたくなったとしても、一応対応できるようにしておきました。

*仕上げ・・・そして完成
ジャンパー栓付近に薄墨を流し、ディテールを浮き上がらせます。
特に向かって左の2連のジャンパー栓は、白いプラ板ベースに貼り付けているため、
それが見えないようにしておかないといけません。
この作業でスカートの改造もぐっとひきたってきます。

さぁ、車体を元通りに戻してみます。

スバラシイ!カッコイイ!
勇猛な表情の九州乗入仕様のクハが、ここに完成しました!
ここで恒例の眺めタイムに入り・・・しばらくいろいろな角度から眺めてしまったのでした。

加工を考えたとき、うまくできるかなと、ちょっと不安もあったのですが、
えい、ままよ!とやってしまえば・・・ほんの2時間ほどで完成できたのです。
やはり、案ずるよりもまずやってみることですね。


完成した前面

また今回、敢えてクロハはそのままにしておき、編成の両側で違う表情を見せるようにしました。
なので、走る姿を見ていると、とても楽しくなります。
ところで・・・必要のなくなったクハの連結器カバー、何かに使えないかな。。。






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