このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

5.レイアウトが作りたい・・・  

この車輌工作と並行に、と言うより主体として実現しようとしたのがレイアウト。

それまではLM328iが最初に買ったバイブル、機芸出版社刊「レイアウト全書」が、
彼をレイアウトの虜にしていました。
その専門用語の羅列した専門書は、決して初心者向けでなく、
その道に精通した人のみぞ分かる記事ばかりで
彼の家に遊びにいくと、彼の説明を受けながら必死に読んだものでした。
しかし今にして思えば、昭和30年代HOのレイアウト記事を参考にしたって、
時代も変わり、電気的な知識も工作技術もないNゲージャー小学生には、太刀打ちできるはずがなく。。。
LM328iにしたって全て理解できるわけでなく、
私のレベルまで落として、せいぜい掲載記事の真似ができたのが・・・

「車止めはいかが?」

程度でした。

二人で競作の車止め・・・・と言ってもある時彼の家に遊びに行くと彼が製作を試みていて、
それを見ていた自分が真似して作った物でした。
真横から見ると直角台形に組んだ木の枠に、停止表示板をつけ、
鉛筆の削りカスを草に見たて、木枠の中に詰め込む。
1/150の図面があったかサイズ通りに作ったにも拘らず、
彼のそれとは違い、見た目が太くぼってりとしていたのが・・・
同じ物を作ったのに何故?と言う子供心に疑問を感じたものでした。
生まれて初めて作ったストラクチャーは、レベルカラーを使った塗装に失敗し、
何と言っても削り粕の臭いが鼻を曲げ、長くは持たず廃棄してしまったと記憶します。

しかし・・・
「自分にもストラクチャーが作れる。」
この喜びはレイアウトを作ろうと言う、大胆な発想を駆り立てます。

当時のNゲージのポイント構造とHOのポイントの構造の違いすら知らず、
「あなたもギャップが決められる」なんて記事を読んでも、チンプンカンプンだった記憶もあるなか。。。。
思い立ったらすぐ行動が我々のポリシーだったのか、すぐにLM328iから情報が入ります。

「僕の家の横の工場の脇に大きな『すのこ』があるよ。もらえる事になったんだ!!」

それを使えばレイアウトの土台が出来る。。。
言われなくてもすぐにその同じ思いが湧き上がります。
LM328iの家の横にある、工場の角に転がっていた大きなすのこ。
汚れを落とし、レイアウトの基板にとバケツに汲んだ水を使って大掃除。
こびり付いた汚れは容易に取れず、落ちている枯れ木でこすって頑固な汚れに立ち向かう事に。。。
しかし、落ちている小枝では腰が弱く、汚れを落とす前にへし曲がってしまいます。
初夏の日向で太陽が照りつける中・・・何時間が経過したでしょうか。。。。。
少し離れた木の根元に太い枝が2本重なるように転がっています。

こ、これだ!!こいつでこすれば一発だ!!
モウロウとする頭がフル回転。
頭より体が反応し飛ぶようにその木の根元のそれを掴むと、
木の硬い感触を覆すやわらかい感触が襲うと共に、
LM328iにその物体を確認する事で、この大掃除の作業が終了しました。

掴む−異なる感触−違和感−他人への確認。
嫌な予感と共に持ち上げLM328iに確認します。。。。。。。。

「これなあに?」

「☆◎※△!馬鹿〜!!それ猫の●●だよ!!!!!!・・・・・・・・・」

この愚かな行為がレイアウト作りの執念を一度に覚めさせた訳では無いでしょうが、
何も知らない無知な物がレイアウトを作ろうと言う、気負いだけの行動。
一体どう作るんだろう??
コイル道床の上にフレキシブルを引く。スパイクはNの場合簡単。
配線、バラストを撒き、地形を作り、建物を設置する。。。。

しかし10歳前半の小遣いでは、大枠を洗う事が精一杯。
フリーハンドで描いた路線図は実際には恐ろしい急カーブとなり、物理的に実現できない。
・・・・当たり前のように挫折していくのでした。

しかしその挫折は
「いつかレイアウトを!!」
と言う、いまだ実現しない気持ちを高ぶらせ、
我々の模型に対する情熱は我々なりに強くなった事と思います。

それからも学校が終わると
コダックの12枚撮りカセット式のカメラで地下鉄の写真を撮りに行ったり、
東急・小田急・京王の写真を撮りに行ったり、国鉄の写真を撮りに行ったり・・・
その遠征で、いろんな模型屋に行って目を輝かせていたと思います。

そして買い始めたTMS。
当時はまさに「専門誌」で、高度な技術用語のオンパレードでした。
「デュアルキャブコントロール」「レオスタット」「キサゲ」「アングル」「いも付け」「ツライチ」
「テンダー」「フィーダ」「道床」「洋銀」「スパーギア」「ラッカープライマー」「ドリルレース」「ダイカスト」
「ディテール」「シーナリィ」「リバース」・・・・わからない言葉だらけだったなぁ。

もし最初に「たのしい鉄道模型」を買っていたら、
あそこまで無謀なガキにはなっていなかったとも思う・・・とLM328iが言う言葉には、
思わず同感してしまうのです。。。

しかしここまでの事が、小学校5年生から小学校卒業までの。。
いえいえ、初めてD51を購入したのが6年生の4月ですから、ものの1年位の話。。。。
模型のきっかけは・・・・敷かれた軌道の上を乗り物が走る、それを模型が実現してくれる、
実物が先行し、その実物を再現したいと言う思いが模型に注がれる。
当時はレイアウトと言う目標があり、常に課題が上がり、それを解決するという日々の連続でした。
合わせて、今のように種類も多くない製品の購入より、何かを工夫して作っていく車両達。
その日その日が長く感じ、とても充実していたと感じます。






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