このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

モニター窓Hゴムを簡単表現





*クモヤ143ってカッコイイ
相変わらず凄いスピードで製品化を続けるマイクロエース。
2008年夏に発売したクモヤ143は、首都圏ではおなじみの牽引車なので、
購入された方も多いのではないでしょうか。
当然、私やOKIもそのひとりです。

しかし、全体の造形や塗装、走りはすばらしかったものの、
・・・屋根上にはちょっとがっかりした点がありました。

まず目に付いたのは、避雷器の大きさ。
こりゃないでしょ、ってくらいに大きいのです。
しかも上面がまっ平らで、ドラム缶のようです。
違和感ありまくりです。。。

次に目に入ったのはホィッスルカバー。
ホィッスルまたはホィッスルカバーがオーバースケールになるのも、
マイクロエース製品共通の弱点ではありますが、
この製品も残念ながらそれを踏襲しています。

さらに、比較的しっとりと艶を抑えた上品な屋根色が多いマイクロエース製品にしては、
ツヤツヤで明るい屋根の色が、どうしても気に入りませんでした。

せっかく・・・いつもは強度が弱点になっているパンタグラフが、
今回はしっかりした造りになっていたのに、これらはとても残念です。
そこで簡単工作として、これらの弱点を克服することにしました。

避雷器とホィッスルカバーの大きさがやけに目立ちます。
屋根全体がツヤツヤなのも、かなり気になる。。。

*避雷器とホィッスルカバーを交換する
先にも書いたとおり、
マイクロエース製品の避雷器やホィッスルがオーバースケールになるのは、よくあること。
私はそんなときいつも、KATOのASSYパーツに交換しています。

まず避雷器。
いつものマイクロエース流で、屋根に接着ざれていますが、強く引っ張れば外れました。
そしてその穴は長方形・・・もしや、と思ってKATOのASSYパーツを装着してみると、
なんとピッタシ入ったのです。
向きがこれでいいかどうかはわかりませんが、これは簡単でした。

製品のオリジナル避雷器とKATOのASSYパーツとを比較してみると、
有に1.5倍くらいありそうです。
また、オリジナルでは避雷器の側面にリブがありますが、ここでは気にしないことにしました。

左写真:製品オリジナルの避雷器とKATO製ASSYパーツ。大きさの差に注目。
右写真:避雷器が刺さっている穴は長方形で、KATOのASSYパーツにぴったりです。

続いてはホィッスルカバーを交換します。
形態的には、KATOの181系「とき」についているものがいいのではないでしょうか。
しかし、あいにく手元の在庫が切れていたので・・・
何かないかとパーツ箱を探してみると、ありました!
TOMIXのEF651000東京機関区の付属品の中に、
若干形状は異なるものの、ホィッスルカバーがあったのです。

早速、これに交換してみることにしました。
避雷器同様、ホィッスルカバーも屋根に接着ざれているので、強く引っ張って取り外します。
しかし小さな部品のため、足がもげて残るかもしれません。
また、接着剤が表面にまで回りこんでいて、取り外した痕が目立ってしまいました。

大きさを比較してみると・・・これはさらに絶句します。
2倍以上の差があるのです。
なので、こちらは取り付けもすんなりとはいきません。

穴をStripStyreneでいったん塞ぎ、瞬間接着剤で固着させたら、
取り付け台座を精密ヤスリで仕上げます。
オリジナルよりも若干背が低くなるようにしました。
そこに改めて0.4mmほどの穴を開けTOMIXのPF用パーツを差し込んだのです。

穴の大きさが適当であればそのまま固定できますが、緩いときには瞬間接着剤で固定します。
また、取り付け台座上面は加工によって無塗装の地の色が見えているので、
明るい灰色を色挿ししておきます。


左写真:製品オリジナルとTOMIXのPF用との比較。2倍の差があります。
右写真:ホィッスルカバーをもぎ取ると、巨大な角穴が出現します。接着剤痕も目立ちます。

さぁ、これで、屋根上に目立っていたオーバースケールなパーツ2点を、交換することができました。
ホィッスルは逆に、小さすぎるかも・・・という感じがしなくもないですが、
大きくて目だってしまうより、断然こっちの方がいいでしょう。
避雷器はもう、言うまでもありませんね。


上が未加工、下が加工済み。特に避雷器交換の効果の大きさがよくわかります。
屋根の艶はまだそのままですが。。。

*屋根とパンタの艶を抑える
続いては、パンタグラフを塗装しました。
この製品のパンタは、Nゲージ標準の無塗装樹脂とメッキ金属の組み合わせ・・・
相変わらず、実感的とは言えないものです。
なので、どうせ屋根の艶を抑えるなら、パンタも塗ってしまえと考えたのです。

パンタを4個、屋根から取り外し、上昇させた状態で塗ります。
メタルプライマー、銀色、艶消しクリアの順に、缶入りスプレーを吹きました。
これはすっかり、私の標準方法になっていて、
パンタをばらさないのでとても早くできるのが特長です。
また、クレオスの艶消しクリアは見事に艶を抑えてくれるので、すっかりお気に入りになっています。

しかも銀色に艶消しクリアを吹く場合、肉眼では灰色と銀色の中間のような感じになり、
パンタの質感にはちょうどいいのではないかと思います。


銀色の上から艶消しクリアを吹き、パンタを落ち着かせます。
銀灰色という感じになります。

パンタの乾きを待つ間に、屋根の艶を抑えましょう。
上に紹介した、艶消しスプレーを吹くのです。
動力は、ボディを軽く膨らませば、取り外すことができます。
このとき、ライト点灯ユニットが落ちる場合があるので、ご注意ください。
屋根以外の部分、前面・側面の艶はこのままでいいと思うので、屋根を残してマスキングしました。

屋根を残してマスキング

この状態で、艶消しスプレーを充分に吹き付ければ、
艶が全くない、落ち着いた屋根色になったのでした。
また、製品オリジナルのベンチレータ、配管、ヒューズボックス、
さっき交換した避雷器、ホィッスルカバーは、無塗装の樹脂パーツです。
これらは艶消しスプレーを吹くと、樹脂の質感を抑えることができます。
色挿ししたホィッスルカバー取り付け台座部分の違和感も軽減してくれます。

以上のようなちょっとした加工で、もともと出来のよかったクモヤ143を、
さらにグレードアップさせることができました。
・・・いや、出来のよい製品にあったちょっとした難点を、簡単工作で克服したというべきでしょうか。


すっかり落ち着いた屋根上。最初の方の無加工の写真と比べてみてください。

*おまけ
今回の加工をするにあたり、TNカプラー装着、行先表示窓に回送シール貼り付け、
正面窓に運行番号シール貼り付けを行いました。

TNカプラーはワンタッチ装着することができ、連結面間が狭くなって実感的です。
しかし、これだけでは、KATOカプラー装着車を牽引することができなくなってしまいます。
我が鉄道には、圧倒的にKATOカプラー装着車の方が多いのに。。。
そこで2両とも、TNカプラー装着エンドとKATOカプラー装着エンドに分け、
どちらを装着した車両でも、牽引できるようにしようと考えたのでした。

しかし・・・KATOカプラーの装着は、一筋縄ではいきませんでした。
なんとか1両、試行錯誤の上片エンドに装着しましたが、
残念・・・KATOカプラーは連結器の下にでっぱりがあるため、スカートと干渉してしまいました。
このままでは走行中、カーブで脱線するのは必至なので、再検討が必要です。
KATOカプラー装着については、うまくいったら、あらためて発表することにしましょう。


左写真:TNカプラー化すると、連結面間隔がリアルです。
右写真:試しにKATOカプラー化した側を先頭に。






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