このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

TOMIX製オハフ33のテール点灯化





*当初の目的は違った
古い製品のテール点灯化改造にすっかり味をしめた私、
次にやろうとしたのは、KATO製スハフ42のテール点灯化でした。
KATO製オハフ33のASSYパーツが発売されたので、その床板を用いれば簡単だろうという考えです。

早速KATOのホビーセンターでオハフ33の床板、TR47台車を購入して帰宅してみると・・・・
ところが!スハフ42とオハフ33ではテールライトの位置が異なることに、このとき初めて気づいたのです!
こりゃダメじゃん!
他の旧型客車を見ても、マニ60やスハ32系とも違います。
旧型客車のテール位置など、皆同じだと思っていたのに。。。。

仕方ないのでこの床板と台車はお蔵入りとなったのですが、
しばらくしてTOMIXのオハフ33の最新ロット美品を安く手に入れることができたので、
これに使ってみることにしました。

*TOMIXオハフ33の分解
TOMIXのオハ35系はかなり特殊な構造をしていて
内装が一体となったボディを、窓が一体となった屋根と床板が挟みこむ構造になっています。
床板の爪が窓の穴にはまって固定されていますが、この固定部分がかなりきついので、
分解するのには結構な力が必要です。
窓部分の下部にある床板固定用の穴は、割れてしまうかもしれません。


TOMIXのオハフ33を分解したところ。窓と一体になった屋根に注目


*ボディの加工
KATOの床板セットには内装が表現されているので、TOMIXボディの内装をくり抜くことにします。
方法は、ピンバイスを使ってたくさんの穴を開け、穴を繋ぐようにカッターで切り抜いていく方法です。
TOMIXのボディに使われている樹脂はKATOに比べるとかなり柔らかいので、加工はラクでした。
ボディの内側の仕上げも、樹脂が柔らかいので、カッターで簡単にできます。

ここで一旦、KATOの床板に合わせてみます。
長さ、幅はどちらもスケールどおりなのか、ほぼぴったり。
もちろん、テールライトの位置もOKです。

しかし屋根と一体になっている窓部分が床板に一部が干渉したため、切り欠く必要がありました。


内装をくり抜いたボディ。KATOの床板には、当初予定していたスハ43系用のTR47台車が。。。

そしてテールエンド。
TOMIXのオハフ33のテールライトは、ボディ一体でモールドされています。
KATOに比べるとかなり小さめな表現ですが、おそらくこちらがスケールどおりなのでしょう。

ここの中心にピンバイスで穴を開けた後、精密丸ヤスリでテールレンズがはまる大きさに仕上げていきます。
しかし、TOMIXの樹脂が柔らかいためか、どうしてもメクレができてしまうのと、
梯子が一体モールドされているので、そちら側の仕上げが困難なことが、注意事項でしょうか。

メクレについては、これを逆に利用する事にしました。
メクレた部分を綺麗に仕上げ、テールレンズの縁取りに見せたのです。
これは正解。
単に穴が開いている状態より、数倍実感的になります。
ただ、梯子のある側はうまくできなかったけど。。。


左:加工前のテールエンド、右:加工後

*床板の加工
テールエンドに穴が開いたところで、もう一度床板と屋根をボディに合わせてみます。
見事に穴にテールレンズが合いました!

しかし・・・まだ床板とボディが一部干渉しています。
現物あわせで床板を欠き取りながら、調整するしかありません。
特に、ライトの導光パーツを収納しているグレーのカバーには幅があり、
これが厚めのTOMIXボディ内部に収まりきらなかったため、カッターで切り抜くことが必要です。


左:ボディ内に収めるため、導光パーツのカバーを欠き取りました。
右:車端部は現物合わせでカット、調整。

*一度組立て・・・しかし
さぁ、組み立ててみましょう。
きちんと収まるはずです。
・・・・が、どうも窓ガラスパーツと床板がどこかで干渉してしまい、
無理に入れると屋根が浮き上がってしまいました。
窓部分をさらに欠き取ったり、いろいろと調整を試みたものの・・・
結局「そうまでするのなら!」ってんで、
窓ガラス部分を全て切り取ってしまい、透明プラ板で窓ガラスを新調することにしました。

それから屋根の仕上げも気になります。
車端近くでプラが痩せてしまい・・・エクボができているのです。
なのでここには瞬間接着剤を流し、耐水ペーパーで仕上げることにしました。
しかし!元が窓と一体の透明樹脂なので、ペーパーをかけたら透明な屋根になっちゃいました!(^-^;
仕方ないので、屋根全体を艶消し黒スプレーで塗装することにしました。

ちなみに私は、旧型客車の屋根は黒い方が実感的だと思っています。
製品のほとんどはグレーになっていますが。。。

さらに忘れてはならないのが台車です。
手元にはTR47しかなく、オハ35系のTR23とは、似ても似つかないのですから・・・
そこで、KATOのオハ35の1両からTR23を拝借することにしました。
これで足元もバッチリです。
そして、台車を取られたKATOのオハ35には、TOMIXオハフ33から外した台車を転用しました。
KATOに比べて多少モールドの甘さが気になりますが、我慢しましょう。
台車上部にある1mmほどの突起を0.5mmくらいに削ってやれば、車高も問題なく、
KATOの床板にはまってくれます。


左:透明プラ板で新調した窓。トイレ部分は白色プラ板。
右:エクボ修正後、黒く塗装した屋根

*完成!そして試験!
さぁ、今度こそ完成です。
内装を失ったボディはフニャフニャになっているので、
補強も兼ねて、屋根をゴム系接着剤でボディに接着しました。
床板はうまい具合にはまってくれたので、このまま固定する必要はありません。

また、くり抜いたテールライト部分は、樹脂の地の色(グレー)が見えているので、
エナメル塗料で色差ししておきます。
これで見た目もほぼ完璧です。
梯子のない側のテールライトは、うまい具合にメクレ部分が縁取りになってくれました!

さぁ、線路に載せて通電!いつもドキドキする瞬間です。
とは言え、KATOの下回りそのものなんですから、問題があるはずもなく、見事に点灯してくれました。
編成を組んで走行させたら、もうご満悦。
例によって、しばらく眺めてしまいました。。。。


左写真:完成した車端部。
右写真:KATO製(右)とTOMIX製オハフ33改の点灯比較。スバラシイ!

*余談
今回の余談は、TOMIX製のオハ35系も「捨てがたい」ということ。
設計時期が20年以上も異なるKATO製と比べるのは、酷というものです。
しかし、実車もいろいろなバリエーションのあったオハ35系ですから、
KATO製のようなリベット表現がなく、扉も異なるTOMIX製は、
車種バリエーションを増やすつもりで揃えてもいいのではないでしょうか。

KATO製品が発売されて以降、TOMIX製品が中古でたくさん流通しているようですが、
買い換えないで増やしていけばいいのに・・・と思う次第です。

上がKATO、下がTOMIX






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