メークアップパーツの有効活用
左写真:アルミサッシ化に成功!
右写真:左から、KATOオハフ33、同サッシ化、TOMIXオハフ33点灯改造、KATOスハフ42リニューアル
*オハフ33だって近代化改造したい!
KATOが2006年にスハ43系をリニューアルしました。
旧製品と違う点は、テールライトが点灯式になったこと、ガーランド型ベンチレータが別パーツ化されたこと、
そして、窓が・・・サッシごとはめ込み式になったことです。
そして別売メークアップパーツを利用すれば、
近代化改造されたアルミサッシ化された後の姿を、簡単に再現できるようになっていたのです。
ところで・・・同社のオハ35系もその1,2年前に製品化されたばかり、
なのにこちらはテールライト点灯化された以外は旧スハ43系と同じ構造になので、
窓はガラスのみがはめ込まれていて、アルミサッシ化した姿を再現するのは難しかったのです。
ならば、スハ43系メークアップパーツをはめ込んでしまえ!
ちょうど1両ぶんの余りがあることだし・・・・ってことで、早速改造に取り掛かりました。
*窓枠を削る・・・ひたすら削る
国鉄の旧型客車は共通設計されていることが多く、スハ43系とオハ35系も、側面の窓の大きさは同じです。
なので、オハ35系ではボディ側にある窓枠を、ヤスリで削れば、
メークアップパーツのアルミサッシ付き窓ガラスがはめられるのです。
改造種車に選んだのは、オハフ33一般型ブルーです。
既に同じ車両を持っていたところ、中古模型ショップで格安品を手に入れることができたからです。
窓枠を削り取っているところ
細密ヤスリを用いて、慎重に窓枠を削っていきます。
仕上げの際には、パーツの余剰部分を利用して実際にはめ込み、状態を確認しながら進めます。
最初は慣れないので時間がかかりますが、慣れてくると1個あたり数分で仕上げることができました。
但し・・・片面10個、両面で20個もの窓枠を削らなくてはならず、かなり根気のいる作業です。
私は途中で油断し・・・バリ取りのためのカッターが滑って、ボディに傷を付けてしまいました。。。
窓枠を削って見えた、グレーの地肌は、全ての切削が終わったところで、
エナメル塗料を調合した青を、小筆でさして目立たなくさせます。
色合いが多少違っても、サッシが入ると全く目立たなくなるので、気にすることはありません。
*窓ガラスパーツの加工
窓枠の切削が終わり、パーツをあてがってみると・・・おや、微妙にピッチが違うんですね。
片側から入れていくと、ズレが積算し・・・10個まとめて入れることはできませんでした。
そこでパーツを窓2,3個ずつに切断し、て入れることにしました。
はめ込み部分がきつい場合はそのままでもOKですが、
緩いときには、ゴム系接着剤を使って固定しています。
また、ドア窓、トイレ窓、車掌室窓は、オハフ33のガラスから切り出して使用しました。
細切れにしてガラスをはめ込む
続いて床板のはめ込み・・・ですが、
スハ43系用窓ガラスはオハフ33用床下のはめ込み部分と合いませんでした。
どうも、部品の間違いを防ぐため、敢えてこのようにはめ込み位置をずらしているようです
なので、ガラスのはめ込み部分は全て切り落としてしまいました。
ボディと床板との固定は、床板に少量のゴム系接着剤を付けて行っています。
これで実用上は差し支えありません。
さぁ、これで完成です!
窓枠を20個削るという・・・根気さえ続けば(笑)、半日で終わることのできる作業でした。
*近代化改造が完成した姿を見る!
左が未改造、右がアルミサッシ化したもの。
近代化改造工事の象徴であるアルミ窓枠、ブルーと銀というコントラストは美しく、とても映えます。
両者の色の濃淡差も大きいため、色注しは全く見えません。
うーーん、毎度のことながら、我ながら素晴らしい!
ボディに付けてしまった傷のことは気になりますが(涙)、しばらく眺めずにはいられませんでした。
ここで調子付いて、未改造の同車と連結、比較してみると、
窓枠の変化だけでガラリと印象が変わっていました。
同じパーツを用いたスハフ42と並べても、違和感ありません。
レトロな雰囲気を残すTOMIXせいオハフ33との競演も、いい感じです。
さまざまなバリエーションが存在したオハ35系は、
同じタイプが複数連なるよりも、ちょっと違う仕様の車両を編成に複数入れたいものです。
この方法は、簡単にバラエティを持たせられる、よい方法ではないかと思います。
TOMIXのオハ35系にも、応用できるかもしれません。
・・・しつこいようですが、根気さえ続けばね(苦笑)
左写真:手前がアルミサッシ化したオハフ33、奥がスハフ42
右写真:手前がアルミサッシ化したKATOのオハフ33、奥が点灯化改造したTOMIXのオハフ33