このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

信じる者は救われる!?・・・あるP型の修理記録




ある最近の事。
中古品として、見覚えのあるEF65P型の車体の付いたKATO製品が転がっています。
特急ラインが金色。。。。そうです。KATO開業30周年記念商品として生産された30周年記念機。
しかし、運転室表現のされた動力に床下がグレーの専用下回りは付いておらず、
運転室表現の無い初期のリニューアルの動力がついています。

恐らく前オーナーの手により、運転室表現のあるこの記念品の動力を、
当時まだ運転室表現の無かった製品に付け替えられ、
グレードアップを図られた物の残骸の組み合わせなのでしょう。
当時、コクピットの表現された3度目の再生産品(正確には品番が変更になったんだっけか?)の製品が、
待ち望まれていたのが想像できます。。。
そんな想像をしていたら・・・・いつの間にか、自分の手にしていました。


とても綺麗な状態なのに、その隠された反対側の顔には・・・

リニューアル初回ロット、再生産品と続き、この30周年記念品までは、
無線アンテナが取り付いた状態で市場に出ており、それがとても残念だったのですが、
塗装の塗り分け状態はとても綺麗でした。
その後4回目の再生産品から屋上アンテナがユーザー選択取り付けとなったのは、
以降各種20系客車を送り出すKATOにとっては当たり前のことかと思いますが、
個人的には非常に歓迎しました。

自分の世代の65。

しかし・・・EF60の特急色の塗分けがとても綺麗なのに対して、
65のP型は再生産を繰り返す度に酷くなっているのが残念なのです。

単に塗分けの状態のいいEF65P型が手に入る(これで何輌目になるのか。。。)、
そのウキウキした気持ちは・・・その車輌を目にすると!愕然としてしまいます。。。。。
なんと!1位側前面に、ヘッドマークを接着剤で取り付けられていたようで、
べったりと接着剤の痕跡が残っているのです!!


この状態には絶句!!

折角良い状態入手できた喜びも、奈落に落ちていくような落胆に変わりました。。。

どうしたらいいんだろう?
・ボディを交換する?
・ボディを再塗装?
・ボディの接着剤付着部分に再度手持ちのヘッドマークを付けてしまう?

落胆の中、修繕案が頭の中を駆け巡りますが、この無残にも接着剤がこびりついた前面を見ていると、
塗装塗り替えとか動力を他に使用するとか・・・他の案が全く考えられません。

そこでふと思いついた事は・・・・最近入手した学研製品の何輌かの塗装が、
ユニクリーナーでいとも簡単に剥がれてしまった事です。
もしかしたら、ユニクリーナーが塗装と接着剤の間に浸透して、剥がれてくれないかな?

思いはただ一つ、付着した接着剤を剥がす事です。。。。で早速、状態をじっくりと見ました。


接着剤の厚みが分かるでしょうか?

付着した接着剤にはかなりの厚みがあり、ボンドかゴム系接着剤かと期待させましたが
爪、爪楊枝、針、でつついてみるも、全くびくともせず・・・ますます愕然とさせます。
素材を溶かすセメダイン系のようです・・・汗

絶対に剥がれる!強く念じ、何の根拠も無い「ユニクリーナー漬け」を実施する事にしました。

全体に振り掛けてもすぐに蒸発してしまうであろうし、
漬けるにしても、量も容器もありません。
しかもせっかく綺麗に印刷された側面のラインや、金色の飾り帯が犯されたら意味が無く、
過去にEF58ジャンク品の塗装を落としたときのやり方を応用しました。

「患部」だけが当たる幅のティッシュの固まりを作り、セロテープで押さえ
その塊にユニクリーナーを染込ませるのです。
30分おきにユニクリーナーを充填。
充填の際にティッシュを上下左右に動かし、少しずつ患部を擦ります。。。。。
勿論気持ちは強く念じて。「落ちろ、落ちろ〜」。。。。朝方4時まで。


直れ直れ取り除いてくれ〜と朝方まで。。。

翌日、日曜日の朝7時、テレビマンガの放送と同時に家族に叩き起こされ、
騒ぐ子らを尻目に昨夜の成果を確認すると・・・・!

充填し続けたユニクリーナーは完全に乾燥していたので、
再度ティッシュに充填し、上下左右に患部を擦って見ました。。
すると・・・微かにティッシュと違う「透明な物体」が確認できます!
うぉおおおお〜〜〜!
慌ててセロテープを剥がし状態を確認すると、
こびりついた接着剤が、明らかに小さくなっている!

このときの写真が無いのは残念ですが、
塗装に影響なく、ブルーの部分に張り付いていた接着剤は半分位綺麗に無くなっています!!
ヨッシャア〜〜〜〜!!

って事で、麺棒だと力が加わり過ぎるだろうと判断。
患部に当てていたティッシュを手に取り、ユニクリーナを含ませ、直接患部を擦り続けました。
時には接着剤の破片と思われる、透明な物体が取れていく事が確認出来、
明らかに小さくなっているようです。

ところが・・・調子に乗ってグイグイやっていると、擦るティッシュが青みを帯びてます!
恐れていた事が起こりました。
こびり付いた接着剤は、塗膜の弱いところから先に剥がれたのでしょうか?

結果、ブルー塗装の部分は犯されてしまいましたが、殆どの接着剤はその姿を消し、
クリームの部分に僅かに残すだけとなりました。
がしかし、これ以上の作業はクリーム部分に残す接着剤を取り除くことはできても、
ブルーの部分と同じようにクリーム部塗装の侵食を想像させます。
どのように仕上げるか、行動を慎重にさせるのです。。。。


右側が念じた結果。奇跡と言って良いですか?

そしてたとえ上手く全てを駆除できたとしても、削られたブルーの部分は塗装をしなくてはなりません。
これには手摺と手摺の間をマスキングし、
ボカシ塗装でブルーの部分をエアガンを使って吹き付ければ良いのですが・・・
接着剤の除去をここでやめるべきか、もっと綺麗に剥がすべきか、非常に悩んでいます。

只、取れろ!!と言う何の根拠も無い粗療法が上手く行った自慢話として、
記録に残しておこうと考えています。
こういう時って最終の塗装工程で必ず何かやってしまうんですよね。
性格柄。。。。。(怖)






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