このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

ローカル駅セクション

SONYマイクロトレイン
                      (撮影:OKI、文:LM328i)



日本初のNゲージは、なんとSONY製でした。
「マイクロトレイン」と名付けられ、サンプル品が関係者に配られたそうです。
しかし、結局発売されなかった理由は何だったのでしょうか。
今では極く少数のサンプル品だけが残っているという貴重品を、都内某所で撮影してきました。


機関車はED75。真鍮(?)プレス製の車体は、お世辞にも実感的とは言えません。
屋根を別パーツ化するのはわかりますが、全体を灰色に塗るというのは・・・いかがなものでしょうか。
ブリキのおもちゃの延長線上という感じです。


窓ガラスは入っていません。




灰色の屋根を外すとウェイトが現れます。そのウェイトを外すとモーターが見えました。
かなり低重心設計になっているようです。


この写真だけでも3つのネジが写っています。組立はかなり面倒だったのではないでしょうか。
発売されなかった理由が、「コストがかかりすぎ」というものだったのではないか、と推測できます。




下回りを見ると、特徴的な動力機構がわかります。
長軸モーターについたウォームギアが、車体中心寄りの2軸を直接駆動しています。
この駆動軸は首を振らず車体に固定され、外側2軸のみが首を振ってカーブを通過させるという設計です。
経年変化によるダイカストのヒビも見えます。


パートナーはスハ43。スケールよりも短い「タイプ」となっていました。
ED75よりは普通に見られますが、やはり玩具っぽさはぬぐえませんね。
側面をちょっと押すと、まるで「赤ベコ」の首のように車体が大きく揺れますが、
決して脱線することはなかったと、OKIが言っていました。


機関車と客車を連結した状態。
カプラーは金属製の武骨なSONYオリジナルです。
見た目は武骨ですが、しなやかで実にスムーズに連結できます。
それだけでも品質の高さがわかり、走行させたい!という欲求がもたげてきます。
カプラーに限らず、既にAV家電で得意だったはずのプラ成型を使用しなかった理由を、
当時の関係者に聞いてみたいところです。


本来のセットは、線路や「SONY」ロゴが輝くパワーパックと一緒だったはずですが、
ここには車両のみが残っていました。
(写真に写っている線路はTOMIXのもの)
SONY関係者が自宅に保管していたものだそうです。

いつか走行させてみたいものですね。






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